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『正体』と『三度目の殺人』

近頃、日本の映画やドラマばかりみています
何があったわけでもないですが
映画館にみにいけなかった作品
内容を忘れてしまった作品などを
よくみています

先日、WOWWOWで2022年に放送されていた
亀梨和也さん主演ドラマ正体』(全4話)
そして
2017年公開
是枝裕和監督の法廷サスペンス映画
三度目の殺人』を立て続けにみました

正体」は、収監されてた死刑囚が
刑務所から冤罪をはらす為に脱獄して
身を隠し、逃亡生活を送ります

4話の、判決を言い渡されるシーンでは
すっきりした気分になります

三度目の殺人」は
三隅(キャスト;役所広司)の存在が重かったです

単に、三隅が有罪か、無罪かという話ではなくて
本当は、誰が罪を犯したのだろうかと
もやもやして終わります



三度目の殺人 話の流れ



三隅(キャスト;役所広司)の
弁護を担当することになった
弁護士の重盛(キャスト;福山雅治)は
沈着冷静で、人の温かみのようなものは感じられず
弁護するのに、理解も共感もいらない
そんな考えの持ち主でした

弁護士の川島輝(キャスト;満島真之介)とともに
三隅の刑を減刑する為に、事件や三隅の事を調べていきます
しかし
態度や供述をコロコロ変える三隅に翻弄されていきます

第1公判がおこなわれた後
三隅は、山中咲江(キャスト;広瀬すず)が
父親(被害者)から性的虐待を受けていた事実を知ります

強盗でも、保険金詐欺でもなく
「自分の気持ちが伝わったから」事件が起きたという咲江
三隅の減刑の為に咲江は
廷で証言することになります

しかし
三隅がまた供述を覆し、無実を主張した事で
重盛は裁判に負けてしまいます

三隅の裁判が終わり
休憩室にいた咲江に
重盛が「すまない」と言った後の
山中咲江のセリフですが

裁かれる人が他にも、いるように感じ
悪い奴なんて他にもたくさんいるのにと
言っている様にも感じました

「 あの人の言った通りでした ここでは誰も本当の事を話さない」
「 誰を裁くかは、誰が決めるんですか?」

映画「三度目の殺人」1時間53分頃の咲江のセリフ

三隅について 



三隅が態度や供述を
二転三転させていたのは
自分の心証を悪くすることが目的

真実を知ろうとしない人、信じようとしない人を
もてあそんでいるようにも感じました

結末は決まっていたから
真実や理解など、それほど重要じゃなかったのかもしれません

結末は
咲江を救う為の選択で
罪を犯して死ぬこと
だったのではないか
そう思いました

また三隅は、誰にも裁かれたくないと
思っているようにも感じました



最後に


偶然みた2作品ですが

『正体』で登場する
鏑木慶一死刑囚は、無実を訴えていました
しかし、誰にも信じて貰えません
逃亡し、かかわった人達を救う事
鏑木を信じて助けてくれる人が現れます
報われた善人である鏑木に対して

三度目の殺人』で登場する三隅は
見え隠れする闇の部分
怪物のように感じてしまいます
私は三隅が
報われない善人であってほしいなと思いました

正体」、「三度目の殺人」どちらにも
事実は何だったのか
という所は共通しています

正体は、事実が明かされて
すっきりするのに

三度目の殺人は
結局、何もわからない
何が事実がわからないのに
判決が下る
その、恐ろしさを感じ

人生の危うさみたいなものを感じます

作中、命の選別という言葉が
重く感じます

精神的に元気な時に見る作品かなと思います

平凡に繰り返しているように感じる毎日が
ありがたく感じる話でした

dekoo








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