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読書日記『推し、燃ゆ』宇佐美りん

大型書店をブラブラしていて手に取りました。さっき読み終わったところです。(中身にふれています)

なぜこの本を買ったのか。読み出して分からなくなった。自分にも「推し」と言うべきアーティストがいるからだったか。芥川賞作受賞作だったからか。

なぜそう思ったかというと、読み出してから、何となく居心地の悪さがあったから。

いつもそうなのだけど、予備知識があまりなくて読み出すから、「えっ!この本て、こんな本だったのか」と思う。

主人公のあかりは高校生。家庭でもバイト先でもうまくいかず、唯一自分を自分を支えているような「推し活」にのめり込んでいる。

読んでいて何が居心地が悪かったというと、主人公のあかりの生活が、あまりに孤独でうまくいかないから。成績も悪いし、バイト先でも失敗だらけ。家庭でも認められていない。

推し活が救いかというと、読んでいる方には痛々しく感じられる。そして、その推し活もピンチになる。

著者がこの本を書いたとき、24歳と知る。びっくりした。そんな若い人が書いているんだ。TickTock世代というらしい。推薦の文を読むと、朝井リョウが「時代を見事に活写した傑作」と書いている。(Amazonより)

文体や表現はすごいなと思う。引き込まれる。確かに時代なんだろうね。SNSの描写もリアル。拠り所がなく、ふわふわしているような。それでいて厳しい。

「この子、大丈夫だろうか」しんどいなと思いながら読んでいたけど、最後の最後の一文に私は救われた。光があったな、これから新しい場面で生きていくのだろうと。

本人のあとがきと金原ひとみさんの解説を読んでも、スッキリとは分からない。それでも少し分かった気がした。もやもやしたままより良いかも。

          ★★★★★

*とりとめのない感想になりました。読書日記の下書きがたまっています。
見出し画像お借りしました。

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