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たまには短歌

下の娘が小学校3年の頃、親に短歌を一首詠んでもらう・・と言う面倒な宿題を持って来た。
丁度今頃の季節で、家の中をぐるぐると見回してお題は無いかと思慮していると、ベランダにウチの猫が日向ぼっこをしていたので、それを詠んだ。


陽だまりに じゃれ寝転んだロシアンの 目尻にあそぶやすらぎの風


翌日、娘はそれを学校に持って行き提出した。

その日の放課後、娘は職員室に呼び出され、何事かと思ってビクビクしていると、教頭先生が出て来て大そうに褒められたらしい。そしてお父さんにどんどん書いて貰って持って来てと言われたみたい。

娘は大喜びで飛んで帰って来ると、まっしぐらに私に抱き着いて、まるで猫のようにグリグリとお腹に顔を埋めると、キラキラの瞳で私を見上げる。
そして
「お父さんありがとう!」
と言った。



思い出すとまた涙腺のバルブが回り出す・・。

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