2019年のメルボルン旅行

2019年は、1月に13年務めた会社を辞め、3月から新しい会社で走り始めた年でした。

僕はインドア派でめったに旅行することはないのですが、8月に夏休みを利用してメルボルンに出かけた時の様子をFacebookに投稿していたのをふと懐かしくなって読み返してみたら、またこの地を訪れてみたくなったので、まとめて紹介してみたいと思います。

2019年8月17日

転職後はじめての夏休みをいただき、昨日16日から22日の予定でオーストラリアのメルボルンに来ています。
実はアメリカ以外の国に来たのははじめてで、しかも季節が日本と全く逆の場所というのもかなり新鮮です。
本当は、10年以上前にとてもお世話になったNVDA開発者のMickやJamieが住んでるオーストラリアを訪ねて、二人に久しぶりにお会いしてみたかったのだけど、実は旅行の計画を立てる時に二人がどこに住んでいるのかをちゃんと調べてなくて、昔からラジオの日本語放送で名前をよく聞いていたメルボルンを旅行先に選んでしまったのは内緒です
😁

機内ではほとんど聞き取れなかった英語も、実際に現地の人たちとお話ししてみると案外なんとかなるもので、今のところはほとんど困ることもなく過ごしています。
 オーストラリアで最初にびっくりしたのは、実は結構いろんなところに点字ブロックがあって、階段の手前とか横断歩道とか、あまり日本と変わりなく確認できるところ。
紙幣も手で触って100ドル札と10ドル札が区別できるところはアメリカとの違いを改めて実感しました。
空港内の移動のために家族3人バギーに乗せられたんだけど、アメリカで車椅子に乗せられて運ばれた時とはなぜか印象が少し違っていて、あまり嫌な感じがしなかったのが意外でした。バギーは係りの人も一緒に乗って運転してくれたけど、車椅子は係りの人が一所懸命押してくれてたっていうのもなんとなく気分的に嫌だったのかもしれませんが、あとは、空港で運ばれることに僕自身が慣れてしまったのかも?
☺️
食べ物はこれまでのところどれも美味しくて、中でも機内で朝食に出てきたフルーツサラダはとても印象的でした。小さなマフィン一つと果物のサラダ、結構ちゃんと満腹になりました。
夕食にホテルのレストランで食べたフィッシュ&チップスも最高でした。デザートに食べたケーキはちょっと余分だったかも。ちょっと胃が重いです
😁

夕方に買い物に出た時は冷たい雨が降っていたけど、できれば今日は日に当たれるといいなあ…。

2019年8月18日

メルボルン2日目は、早朝にクイーンビクトリアマーケットに買い物に行くところからすたーとしました。
ホテルからそれほど遠くないところに市場があるので、そこで朝食を買って食べようということを考えていたのですが、子供の頃に佐世保でなんどか出かけたことのある朝市のような雰囲気のところでした。
ホテルを出てしばらく歩いていくと、音響式の信号機がありました。日本で「カッコー」とか「ピヨピヨ」のような音を聞いて生活している僕たちにとっては、ちょっと油断していると聞き逃してしまうような控えめな音の信号機で、赤信号の時にはゆっくりとした速度で「カチッカチッ」となっている時計の振り子のような音が、青に変わるとともに「カチカチカチカチ」ととても早い速度になることで、目の前の信号が変わったことを知るというタイプのものでした。
もしかしたら、この時計の振り子のような音の信号機なら、近所に住んでいる人の迷惑になるからという理由で、夜中に音を出さないようにしなくても大丈夫なのかもしれません (夜の外出はちょっと怖いので未確認なのですが)。
 市場では、イチゴやブドウ、りんごやスイカといった果物が売っていたり、ピザや春巻きなどを買って外のベンチで食べられるようになっていたりと、普段から朝食をがっつり食べる僕にとってはまさに天国でした
😁

買って帰った果物、ぶどうはとても甘かったのですが、イチゴは想像していたよりもずっと野菜っぽい感じの、ドレッシングかけても美味しいんじゃなかろうかというような味でした。
午後はトラムと地下鉄を乗り継いでオーガニックマーケットに行ってみました。
お店は狭くて商品がたくさん並んでいて、ぼくんちの近所のカルディのような雰囲気でした。土曜日ということもあってかとても混んでいて、ちょっと油断すると大きな体でほかのお客さんの通行を妨害してしまうようなところでした (ほんとすみません…)。
トラムには無料で乗車できる区間と、スイカやパスモのようなカードでタッチして乗車する区間があって、「ここから先は無料区間ですのでタッチする必要はありません。」のようなアナウンスが車内に流れていました。
次の停車駅も聞き取りやすい自動音声で案内してくれるので、降車したい場所さえちゃんと覚えておけば、それほど問題なく降りられそうでした (とはいえ、今日は息子がGoogleマップで道順を調べながら歩いてくれたので、それにかなり助けられました 苦笑)。
地下鉄駅でいわゆるタッチ式のプリペイドカードを買ったのですが、下車駅でチャージするのが少し大変でした。
券売機はちゃんと観察していないので正確なところはわからないものの、なんとなく僕一人で手続きを完了できなさそうな気がする機械でした。ただ、側には偶然手が触れてしまってボタンを押してしまった駅の音声案内みたいな機械があったので、僕のような視覚障害者が単独で駅を利用することも想定されてはいそうな雰囲気でした。
地下鉄に乗ってしばらくは停車駅のアナウンスがなくて、困ったなあと考えていたのですが、何かのタイミングで自動アナウンスが開始され、どんな基準で停車駅がアナウンスされるのかがちょっと気になりました。
目的地の近くで下車した駅は、止まっているホテルの周りよりもずっと静かな住宅地で、聞いたことのないような鳥の鳥や、庭先でボールで遊んでいる子供の声、草木の匂いなどが印象的でした。
16時頃にホテルに戻ってきたのですがぐったり疲れてしまい、息子が友達とLINEで喋っている側で「自分が取った写真や見せたい映像など、リアルタイムに共有しながら喋ることのできる現代はとても便利だなあ。僕が留学してた頃は、電話代を気にしながら音質の悪い時々切れるような環境で通話してたなあ。」とか考えてるうちにすぐに眠ってしまいました
☺️

というわけでこんな時間に目が覚めてしまったので、朝買ってきたリンゴをかじろうと思います。

2019年8月19日

メルボルンに到着して3日目、空気が乾燥しているようで、目覚める度に喉がとても乾いているような気がします。
今朝は、昨日市場で買ってきたイチゴとぶどうとリンゴを朝食にしました。今回も旅行中はパンとかお肉とかを食べることが多いので、果物をたくさん食べられるのはとてもありがたいです。
今朝は少し遅めの10時過ぎに市場に行ってみました。日曜の朝だからなのか、到着したのが遅かったからなのか、昨日はのんびりしているような気がしていた市場はとても混雑していて、フードコートも満席でした。果物屋さんの近くを通ると「バナナ1キロ3ドルー」みたいに大声でお店の人が呼び込みをしていました。息子は野菜やさんに売っている大きな唐辛子っぽいものがとても気になったようで、写真を撮って後で日本の友達に送って見せていました。
アロマオイルかと思ったらどうやらシーシャのフレーバーだったらしく、水タバコの愛煙家(?)は世界中いろんなところにいるんだなあと改めて感じました。
 混雑している市場を2時間くらいうろうろした後、トラムに乗ってハンバーガーを食べに行くことにしました。相変わらずトラムの複雑な経路に翻弄されながら、目的地と反対方向に乗ってしまったり、降りる駅を間違えたりしながら、長い散歩の後に食べたハンバーガーはとても美味しかったです。お店には日本人の方も働いていて、日本語でメニューを説明してくださいました。
ジュースのお代わりを汲みに行った息子が「今いきなり声をかけられて、君はお父さんとお母さんをちゃんと案内してて偉いねえって言って60ドルもらったんだけど…。」とちょっと戸惑った様子で戻ってきました。「せっかくだけどお金はいただけません。」とは言ったんだけど、断りきれずに最後はお礼を言ってお金をいただいてきたとのこと。息子は日本でも時々「君は偉い子だねえ!」とか「お父さんお母さんの面倒をちゃんとみてあげてね」とか声をかけられることはあるのだけど、お金をいただいた経験はなかったので、結構びっくりしてしまいました。父親としてお礼の挨拶をしようとお金をくださった方を息子と一緒に探してたのですが、すでに店を出た後だったようで見つけることができませんでした。もちろん相手の方が善意で声をかけてくれていることは理解してはいるものの、時々、障害のある親としてこの辺りの、素直に喜べないようなエピソードはたくさんあるのですが、世界中どんなところに行ってもこういう話は尽きないんだろうなあと改めて実感しました。まあ、僕の父親にしても、息子(孫)を目の前にすると「父ちゃん母ちゃんの面倒ばようみてやれよ!」とか平気で言うので、たまたまハンバーガーショップで見かけた、目の見えない両親を案内している子供というのはとっても偉いことをしている少年に見えるんだろうなと言うことは想像できなくはないのですけど、僕らがただただバーガーショップでどか食いする親子として見てもらえるような社会はいつになったら訪れるんだろうなと、改めてインクルーシブデザイングループのリーダーとしての自身のミッションは大きいなあと実感したエピソードでした。
気を取り直してトラムでスーパーマーケットのあるサザンクロス駅へ。店内をのんびり回りながら、グルテンフリーのパンやチーズ、お菓子、ジュースなどを買ってきました。
今朝確認した天気予報では雨が降るような予報だったのですが、それまで晴れたり曇ったりを繰り返してて、もしかしたらこのまま降らないのかもしれないと思っていたのに、スーパーを出たらいきなり雨が降り出しました。本当はトラムでホテルの最寄り駅まで戻る予定だったのですが、雨が強くなってきたので始めてUberを使ってみることに。アプリで現在地と行き先を入力するとすぐに近くを走っている車を手配してもらえました。ただ、近くに到着したことがアプリで通知されても、その車を自分たちで見つけるのは結構大変で、これは視覚障害者が単独で利用するのはもしかしたら難しいんじゃなかろうかと言う印象を受けました。とはいえ、アメリカにいる知人の視覚障害者はUberを利用しているようなので、きっと慣れればなんとかなるのかもしれません。
車の手配から支払いまで、全てアプリ内でやりとりが完了するのはとても便利でした。乗車後に行き先をドライバーに口頭で伝えなくても良いところは、英語に不慣れな僕たちにとっても大変ありがたいなあと感じました。
実は僕、旅行中に写真を撮る代わりに気になった音をICレコーダーに録音することがあるのですが、今日はトラムの駅で次の車が何分語に到着するのかを案内する機械の音声を録音することができたので、帰国したら探し出して共有したいと思います。もちろん、昨日書いた信号機のお供持って帰りますよ
😁

2019年8月20日

滞在4日目にもなると、どんな書き出しで今日のご報告をしようかと迷ってしまうのですが、今朝もホテルの部屋で簡単な朝食を食べてでかけました。
朝食とはいっても、昨日スーパーで買ってきた大きなチョコレートケーキを食べたので、朝からなんだかお腹が重い感じでした。
8時の気温は10度くらい。こちらの涼しさに体が慣れてきたとはいえ、ちょっと震えてしまうような朝でした。近所の駅から蒸気機関車のパッフィンビリーに乗るために移動。メルボルンの駅は目の前のホームの電車がなん分くらい遅れているかも聞き取りやすい自動音声でちゃんとアナウンスしてくれるところが素晴らしいと感じました。同じような状況下で東京の駅だと、聞き取りやすい自動音声(僕はそう思っている)は駅員さんの電車の遅延を謝罪するアナウンスで遮られ、この後どんなプランで目的地まで行こうかとか落ち着いて判断することが難しいのですが、ホームは特に電車の遅延で混乱した様子もなく(僕たち家族派ちょっと混乱していたのですが
😁
)時間が過ぎていきました。
 ちょっと意外だったのは、エスカレーターを歩いて上り下りする人たちが結構多かったこと。メルボルンではどちらの端を空けば良いかがわからなかったので、いつものようにエスカレーターでは左側に立つことにしました。
電車を何度か乗り換えながら、蒸気機関車の乗り場のある駅にたどり着くと、丁度都心から自宅のある八王子に帰ってきたときと同じくらい(もしかしたらもっと)気温が下がっていました。ある程度の寒さは覚悟して服を選んで外出したつもっりだったのですが、全然足りないくらいの寒さで、自分たちの準備の甘さを再認識してしまいました
😢

蒸気機関車には窓がなく、ベンチに座って風に吹かれているだけで凍ってしまいそうでしたが、鳥がたくさん泣いている所を通り抜けたり、山を登っていく感じを満喫することができました。そして、30分くらいの乗車の後はすっかり自然のクーラーにやられてしまい…。でもとても楽しい時間でした。
余談ですが、今回乗った機関車の汽笛は単音で、京都で乗った機関車の汽笛の和音ほどの迫力はありませんでした。
汽車を降りた後、今回もUberを使って昼食を予定していたパイを有名なレストランまで移動しました。田舎の駅であったせいか、依頼してから迎えの車に乗車できるまで30分くらい、強風に吹かれながら震えて待っていましたが、とても嬉しいことに、生で笑カワセミの声を聞くことができました。本当に笑っているみたいな声で、子供の頃に短波放送で聞いていたオーストラリアからの日本語放送のオープニングを思い出して懐かしくなりました。
Uberのドライバーはとても親切な男性で、この辺りは先週雪が降ったことや今の時期は天気が急変することが少なくないこと、夏の時期は40度を超えるような暑さになることを話してくれました。
30分くらい話しているうちにレストランに到着し、暖かいスープの中にパイが浮いているような料理を食べました。とにかく寒かったので、忙しそうなお店の方が「ガン」と音を立ててテーブルに料理屋の飲み物をおいても気にならないくらい、暖かい部屋と料理に救われました。
オーストラリアに来てからいくつかのお店でコーヒーを飲みましたが、とにかくコーヒーが濃いことが印象に残っています。昔働いていた会社の売店に、アメリカンコーヒーとともに「ヨーロピアン」というコーヒーのメニューがあったのですが、そのヨーロピアンコーヒーを思い出すくらいの濃さで、いつもは砂糖もミルクも入れずにコーヒーを飲む僕でもちょっと苦味にびっくりするほどでした。昔始めて兄に買ってもらったコーヒーメーカーで母親にコーヒーを作って出したとき「あんたのコーヒーは胃薬のごとにがか。」と言われたことをふと思い出すくらい、こちらのコーヒーは苦くてこいです(決してまずくはないのですけど
😁
(。
昼食の後、初めてオーストラリアのバスに乗車しました。次の停留所はもちろん、そのバスの行き先さえも特にアナウンスはなく、視覚障害者にとっては難易度が高そうな乗り物だなあという印象を受けました。乗車時にドライバーに自分がどこで下車したいかを伝えておけば、そこに着いたら止めてくれるらしかったのですが、どうやら僕たちの依頼がうまく伝わっていなかったらしく、降りたいバス停は華麗にスルーされてしまいました
😢
。まあでも、最終的に鉄道駅に近いバス停で降りることができたので、無事にホテルに戻ってきてこの報告を書いているので良いことにしましょう
😁

最寄り駅までは電車の暖房のありがたさを満喫しながらウトウトしてしまい、旅先で不慣れな電車の中で気を抜くのは良くないなあと改めて反省しました。
ところで僕は、現在地の位置情報を確認する時にBlindSquareというアプリを使っています。GPSで位置情報を取得して、現在地の住所や最寄り駅、交差点などの情報を教えてくれる視覚障害者の歩行をサポートするものなのですが、道に迷わないようにたまたまこのアプリを起動しておいたところ、なんと駅構内の現在地情報を案内する機能があるのに気がつきました。
最寄り駅のホームに降り立った時「2番線です。直進するとエスカレーターがあります。」とか、そのエスカレータを降りたところでは「改札階です。正面に進むと出口があります。」のようなことを英語で通知してくれるのを聞きました。僕のアプリの設定が日本語の音声で通知を読み上げるようになっているため、英語なのにたどたどしい日本語音声で読み上げるというなんとも残念な感じではありましたが、日常的に英語音声を使っている人たちなら、この音声を頼りに駅構内を歩けるのではないかという印象を受けました。
おそらく今日は、こちらに来て一番長く外にいたと思います。17時頃にホテルに戻ってきて夕食を食べた後、いつものようにぐっすり寝てしまいました
😁

2019年8月21日

今朝初めて入ったホットドック屋さん、とても美味しい朝食を出す店でした。「朝ごはん?それとも飲み物だけ?」と聞かれて、朝食を食べに出かけたにもかかわらず、目玉焼きとチーズの乗ったパン(サンドイッチが開いたようなトーストっぽいの)とソーセージ、そしてフレンチフライがさらに乗った朝食を注文してしまいました。
「この朝食はまた食べたい!」と思えるほど、アメリカで初めてコンチネンタルブレックファストを食べた時のように感動しました。明日、市場が休みなのでもしかしたらこの店で食べられることはもうないかもしれないけど、明日の朝も訪れてみたいと思います。
今朝市場に来た目的は、薬局で傷や火傷にも効くという万能クリームみたいなのを買って帰るためで、薬局を探すついでにこれまで行ったことのない市場のエリアを歩いて見ることにしました。アロマショップや魚屋さんなど、たしかにこれまでに訪れたことのないお店が多いエリアで、改めて市場の広さを実感しました。
 でも結局、最後には息子がお気に入りのホットチョコレートを出すお店や、大きな春巻きを売っているお店のあるところまで足を伸ばしてしまいました。
ホテルの部屋に戻って午後に出かける予定のガイド付きのツアーに参加する準備をしていたところ、なんと、ズボンのベルトがもう少しで切れそうになっていることに気がつきました。まだツアーまでには時間があったので、急いで市場に戻ってベルト屋さんを探すことに。今回はトラムを使わず徒歩で行くことにしましたが、想定していたよりもホテルから市場までは距離がありませんでした。
午後2時にホテルにお迎えの方が来てくれて、カンガルーの餌やり、チョコレート工場の見学、リトルペンギンのパレードを見るツアーに参加しました。
ガイドの方は日本語が話せるオーストラリア人の方で、ほかの参加者を別のホテルで拾いながら車で1時間以上かけて現地まで案内してくれました。
道中、カーナビの音声案内を聞きながら、「これはもしかしたらVoiceOverでおなじみのSusanの声じゃないかなあ?」とかぼんやり考えながらガイドさんたちの話を聞いていました。やはり、日本語で説明が聞けるというのは、自分たちだけでいろんなところを回るよりも細かい情報を聞くことができて勉強になるなあと思いました。ただやっぱり、僕は個人的には自分たちだけでウロウロする方が好きな気がします。もちろん、今日はどこを回ろうかとプランを立てる妻や、道に迷わないようにGoogle マップを駆使していろいろなところに案内してくれる息子には頭が下がる思いなのですが…。
最初に訪れた場所では、初めて動いているカンガルーに触れることができました。というのも、僕が子供の頃、近所の動物園にあったカンガルーの剥製を触ったことがあって、なんとなくカンガルーの体の形は覚えているような気がしていたからです。実際、動いているカンガルーはとてもふわふわしていて、しかも人に慣れているようでかわいいなあという印象でした。
喋るインコや鸚鵡が、当たり前だけど英語をしゃべっていてちょっと不思議な感じがしました。ガイドさんが「じつはこの鸚鵡は九州弁を喋るんですよ。」と言って「Hello! Say Yokayoka!」と何度か話しかけたのですが「は?」みたいに鸚鵡に返されていたのがおもしろかったです。まあ、僕は九州人なので、何度も王蟲に話しかけているガイドさんに「無理はせんちゃよかよか!王蟲っちゃしゃべりとうなか時もあるさ。」とaか言った方がよかったのかもしれないのですが
😁

リトルペンギンのパレード、夕方6時過ぎの餌の時間に、海から戻ってくる親ペンギンを待っている子供が泣いているのが補聴器越しによく聞こえました。妻やガイドさんはペンギンの足音も聞こえると言っていたのですが、音量を上げてみても残念ながら足音までは聞き取ることができませんでした。
南極の方から吹いてくる風というのはとにかくとても冷たくて、2日連続で自分たちの服装を後悔してしまいました。
でもまあ、今日の方が、数十分後には暖かい車に戻ることができるという確信があるだけまだマシだったと思います。でも寒かった
😢

午前中に食べ過ぎでベルトが切れるという貴重な経験をしたせいで、今夜はちょっと控えめにベジスパゲティーを食べることにしました。ほかのツアー参加者が頼んでいたビーフステーキやチキンもとっても魅力的だったのですが、ちょっと辛めの味付けのスパゲティーも絶品でした。
帰りも1時間以上、ガイドさんが運転する車の中でうとうとしながらホテルに戻り、最終日は移動に1日かかってしまうので、メルボルンを自由に歩き回れるのもあと1日かあと感じながら12時頃まで一人で飲んでいました。窓際に座り心地のいい椅子があったので、ふと、昔サンディエゴのホテルのエグゼクティブルームでポーズをとりながら撮影した写真のことを思い出して、バスローブを着てワイングラスとタバコの代わりの鉛筆を手に持った写真を息子に撮ってもらいました。息子よ、バカなオヤジですまんかった
😁

2019年8月22日

本日6日目がメルボルンで観光できる最後の日でした。
昨日食べた朝食が忘れられず、Google マップで営業中のお店を探して近所のカフェへ。トーストとスクランブルエッグ、ソーセージとベーコンのここの朝ごはんもとても美味しかったのですが、しぼりたてのオレンジアイスがとても美味しいお店でした。それにしても朝からよく食べる家族ですよね
😁

今日は特に予定はなかったので、近所の公園に散歩に行くことにしました。今朝はそれほど寒くなかったので、珍しいポケモンを捕まえようと奮闘している息子につきあいながらしばらく外で過ごしました。
 昨日参加したツアーで知り合った方が、紅茶の専門店で農薬をあまり使っていない紅茶を見つけたよとおっしゃっていたので、電車でお隣のメルボルンセントラルへ。普段はコーヒーばかり飲んでいる僕も、お店の方の丁寧な紅茶の説明を興味深く聞きました。
その後、なぜか今回の旅行中にスプライトばかり飲むようになってしまった息子の好物を買いにスーパーへ。道中、お寿司屋さんがあったらしく、久しぶりに海苔の匂いを嗅いだような気がしました。
今日は1日ダラダラと過ごしていたので、夕食に訪れたイタリアンレストランのパスタがとても美味しかったことくらいしか話題がありません
☺️
。なので、ちょっとだけ滞在中のホテルについてご紹介しようと思います。
このホテルのエレベーターは、部屋のカードキーを差し込まないと自分たちの止まっているフロアに止まってくれない仕組みになっていました。ドアが開いても特にアナウンスなどはなかったのですが、エレベーターの中にも、各界にあるボタンにも点字の案内がありました。
ロビー階にあった「Up」と書かれたボタンの展示が1点だけなくて(いたずらされてなくなったのかだと思います)、日本語で「かね」と書いてあるように読めて妻と大笑いしてしまいました。6点の組み合わせでアルファベットもひらがなも表現している点字では、アルファベットで書いてあるものが日本語のように読めてしまうことも少なくありません。今回のUpの場合、本当なら日本語では「はね」と読めるはずなのですが、Uの点字が1点なかったために「か」と読めてしまったのが原因でした。
ちなみに別の会では、「Down」のDの点字がまるまる剥がされていて、「こつ」と読めてしまうものに遭遇しました。これは「ow」という略字が日本語の「こ」と同じで、その後に書かれていた「n」が日本語の「つ」と同じだったために起きてしまった現象です。いかがですか、点字っておもしろそうでしょ
😁

今回の旅行ではカードの形にも結構悩まされました。僕が使っているクレジットカードには手で触って簡単に確認できるような凹凸がないのですが、それに加えてホテルの部屋のカードキーや電車やバスで使用するプリペイドカードも、みんな同じように手で触って簡単に区別できないような同じような形をしていました。
少なくとも日本では、交通系のプリペイドカードにはカードの一部に手で触って確認できる段差のようなものがあるので、僕も酔ってさえいなければカードキーで電車に乗ろうとすることは滅多にありません。メルボルン在住の視覚障害者は、似たような形状の違う目的で使用するカードをどのように区別して利用しているのかがちょっと気になりました。おそらく、財布の中でそれぞれのカードを入れる場所を予め決めておくとか、それでもポケットの中でカードが混ざってしまったようなときにはiPhoneなどの文字認識アプリを使えば、出先でも探しているカードを見つけられそうな気がしますが、いうても文明の利器に頼りすぎるのは突然それが使用できなくなったとき(電池切れとかネットワークに繋がってないとか周りがうるさすぎて読み上げ音声が聞こえないとかiPhone落として壊しちゃったとか盗まれたとか…)に困るので、最低限自力でカードが識別できるようになっていた方が良いような気がしました。
電車の話をしたのでメルボルンの自動改札についても少し触れておきますと、プリペイドカードを改札に近づけても、問題がないときには特に音はしないようです。問題があるときだけ「ピーー」という音がするのですが、東京では人が改札を通過するときの「ピッ」という音を頼りに改札の場所を探して移動している僕にとってはちょっと不便な気がしました。もしかしたら、実際にここで暮らすようになればなんらかの解決策が見つかるのかもしれないのですが、機会を見つけてメルボルンに住んでいる視覚障害者の知人に詳細を聞いてみようかなあと思いました。
ということであっという間に僕の夏休みは終わってしまいそうなのですが、次回メルボルンを訪れるときには、もっと地域の視覚障害者施設を訪れてみたり、この街で暮らしている視覚障害者の人たちとも交流してみたいなと感じました。
そしてもちろん、今度はちゃんとMickやJamieにお会いしたいです
☺️

2019年8月23日

ついに帰国の日を迎えました。
帰国するのが嫌なわけではないのですが、はじめてのオーストラリアで過ごした1週間はあっという間でした。
朝4時半に起きてスーツケースに荷物を詰め(てもらい)5時半にホテルをチェックアウトしました。タクシーを予約してあったのでそのまま空港へ。
来るときには二つだったスーツケースに加え、洗濯物をぎゅうぎゅうに詰めたカバンを預けて手荷物検査へ。
 手荷物検査の時、実は僕たちが使っている白杖も機械に通されるってご存知でしたか?なので、検査を行うときは係員の方が僕の前を後ろ向きで歩き、僕の両手を掴んで案内してくださるという、なんだかぎこちないダンスみたいな動きをしながら検査場を通り抜けました。
飛行機は9時10分発だったものの、すでに6時半には搭乗ゲートのところに座っているという、なんだか勿体無いような時間の過ごし方をしてしまいました。
搭乗予定の飛行機の準備ができるまで時間がかかったこともあり、実際に離陸したのは10時30分くらいだったと思います。
ところで僕、行き帰りの機内で楽しみにしていたことがあります。国際線の多くは、座席の前にタッチスクリーンがあって、見たい番組をタッチ操作で選びながら機内で過ごすことができますよね。このタッチスクリーン、スクリーン・リーダーが入っているわけではないのでそのままでは僕が自分で操作することができないのですが、予め航空会社のエンターテインメント閲覧用のアプリをダウンロードしておけば、それを介して目の前の端末でチャンネルを操作することができるらしいということを以前中根さんからお聞きしたことがあって、国際線に乗ったら僕も試してみたいと考えていたのでした。
今回、ノイズキャンセリングヘッドホンを持っていくのを忘れてしまったため、機内でiPhoneの読み上げ音声を聞くことができなくて、目の前の端末が操作できませんでした。機内のWIFIに接続しておくとか、いろいろ事前準備が必要そうなのですが、今回は準備不足で機内設備のアクセシビリティを検証することができなかったのはとても残念でした。次回はちゃんと予習してから行こうと思います。
機内設備といえば、離陸前に使い方が説明されるライフジャケット、実際につけてみたことがある方はいらっしゃいますか?
実は今回、生まれて初めて椅子の下などに収納されているジャケットの着用方法を実際に教えてもらう機会に恵まれました。
機内で放映されるビデオの説明を聞いて、なんとなくジャケットがどんなものなのかは想像していたつもりだったのですが、実際に手にしてみるとなんだかちょっと頼りなさそうな素材でできている服だなあという印象でした。
緊急時に頭上から降りてくる酸素マスクも、どんな形のものなのか、どうやってつけるものなのかを手で触りながら教えてもらえたのはとても貴重な体験でした。
先程19時30分頃に成田空港に到着したのですが、最寄りのバス停までの最終便のリムジンバスは満席でした。道路が混んでいそうなので自宅に着くのはもしかしたら日付が変わった頃かもしれませんが、今回の旅行で学んだことを生かして、明日から仕事に復帰したいと思います。

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