サッカーの試合にマシンガンと警察が必要なワケ
マシンガンを持った警察がサポーターを裸に
まずは次のXポストをご覧いただきたい。
これは、エルサルバドルの警察が行ったミッションの1つだ。
試合に向かうサポーターたちを乗せたバスを、警察が停めて全員を降ろす。
そして、車内にあるすべてのアルコールを探し出し、叩き割っていく。
男たちを武器やアルコールを隠し持っていないかと裸にし、ボディーチェックする。
マシンガンを持った警官たちが、これを行う。
エルサルバドルは、ギャングの本場だ。
警察は、ヤバい男はとりあえず上半身裸にして凶器を持っていないかチェックする習慣がある。
それにしても、サッカーサポーターを裸にするのはやり過ぎかと思われるかもしれない。
しかし、である。
スタジアムが文字通り動く
なぜ、中南米ではここまでするのか?
いや、しないといけないのか?
次の動画をご覧になれば、お分かりいただけるだろう。
サポーターの熱狂により、文字通りスタジアムが「揺れ動く」のである。
この興奮度の中に、アルコールと武器を入れたらどうなるか?
火に油、駆け馬に鞭、鬼に金棒、虎に翼、である。
サッカーは中南米人の命、危険が考えられるから、といって試合を中止にしたりはしない。
それこそ、国中でクーデターが起きるだろう。
そこで、試合会場に向かうバスを停めて、例のごとく軍隊並みの威圧感でチェックをするのである。
おばあちゃんにサッカーで負ける
中南米の人々に、「どのスポーツが好き?」と聞く必要はない。
「サッカー」という答えに決まっているからだ。
「今、息をしているか?」と聞くのと同じくらい、愚問というやつだ。
子どもも大人も、男性も女性もサッカーが好きだ。
観るだけでない、みんないつでもどこでもサッカーをしている。
おばちゃん、いや、おばあちゃんも「サッカーしよう」と言うと参加してくれる。
しかも、丸々とどっしりとした体格で突進してくるから、ついついボクなんかは引いてしまうほどの勢いがある。
普段は、おとなしいオジ様なんかも、サッカーとなると急に元気になる。
ラテンの国はみんな太っちょ、メタボである。
運動、ダイエットなど、日本人がゴキブリを見るのと同じくらい嫌いだという人が多い。
しかしだ、サッカーとなると、軽快なフットワークを見せるのだ。
さすが、生まれた時からサッカーボールに触れている人たちだ。
ファストフード店がパブリックビューイングに
中南米を訪れたら、ぜひファストフード店に寄ってほしい。
バーガーキングなどのお店には、テレビが置かれていることが多く、サッカーの試合が流されている。
店のドアを開けた瞬間、「ウォー!」という大声が聞こえ、一瞬ビクッとなることがある。
アレだ。
人気チームの試合中である。
観ているのは、作業着やどこかの会社のユニフォームを着た人たちばかり。
試合時間が近づくと、「仕事なんかしてられるかっ!」とばかりに、テレビがあるところに集結するのだ。
そして、まるで自分の家かのように、みんなで歓声を上げて大盛り上がり。
バーガーキングの店員もだ。
ファストフード店が、パブリックビューイングに早変わりする。
試合が終わると、急に「スンッ、」となって人々は仕事に帰っていく。
サッカーは中南米人の娯楽なんかではない。
マグマのように人々の心を燃やし、溶かし、弾かせる、とどめることのできない力の源なのである。
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