【小説】桜の彼について
※こちらは今後「創作・小説まとめ②(今現在非公開)」マガジンに追加される予定です。
紙の上でペンが滑らない。イップスであろうか。あまりにむしゃくしゃして、さっきまでリンクだったそれを礫にして窓に向かって投げつける。もう入らないよと言わんばかりのごみ箱が三つ、瀉血したものを保管した小瓶が十数個。カレンダーと時計はない。カレンダーは、高校のときから部屋に入れていない。真っ白なマスに耐えられなかった。時計もその頃からだっただろうか、追ってくるものが多すぎた当時、時間が一番負担だ