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『あまろっく』と読んでみたい作家さんのこと

※映画『あまろっく』について書いていますので、これからご覧になる予定のかたはご注意ください※

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夫と映画『あまろっく』を観てきました。

『あまろっく』では、出てくるひとが、みんなみんないいひとで。
こころにザワザワくるものがなくて、個人的にはそれがすごく心地よかったです。
関西弁だからこそのテンポとぬくみも魅力だなあと思いました。

ちいさめスクリーンの会場でしたが、けっこうお客さんが入っていた印象です。
ところどころで笑い声も起こって、そんなのびやかな雰囲気が(とくに物語前半は)似合う映画だったので、劇場の雰囲気込みで愉しい映画鑑賞でした。

「食べて寝れば、たいていのことは何とかなる」
「人生に起こることは、なんでも楽しまな」

こんなふうなシンプルな言葉に、その言葉から滲み出てくるひとのあたたかさに、私はいままで何回救われて、そして、その事実を、その言葉ごと、何回忘れてしまっているのだろうと、そんなことを考えました。

じぶんにとってたいせつなことですら、日常に流されてあっという間に忘れてしまう私だから。
たいせつなことを思い出したり、再確認したりするために、これからも私は映画を観たり本を読んだりしようと。
そんなふうに思えた時間でした。

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きょうは本屋さんにも行って、気になる本を立ち読み。

数日前、西村賢太氏の『小銭をかぞえる』のことを書かれたノーターさんの記事を読ませていただいて、すごく興味をもちました。
けれど、興味をもつと同時に、「読んだら打ちのめされそう…」と怯んでしまって、じぶんには読めないだろうなあ…とも思ってしまいました。

それでも、やっぱり気になったので、本日本屋さんで『苦役列車』と『芝公園六角堂跡』の冒頭を読んでみることに(『小銭をかぞえる』は置いてなかった…残念)。
ぐっと惹きこまれるものを強く感じて購入を決めかけましたが、最後の最後で覚悟が決まらず…けっきょく保留にしてしまいました。

私は、打ちのめされるような読書体験を得るよりも、じぶんをやさしく掬いあげてくれるような、やわらかでしずかな読書体験を求めて本を読みます。
叩きのめされて、こころを持っていかれてしまうような小説は、これまで避けて通ってきたところがありました。
西村氏の小説は、あらすじを読むかぎり、まさに私が避けてきた小説そのもののような感じです。

でも、1ページ目の出会いから、読者をぐっと攫ってゆくような力がずば抜けているような気がしました。
読んだあと引きずるかもしれないけれど、やっぱり読んでみたいなあと思います。

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お出かけの最後は、スーパーに寄ってお買い物。

先日のカレーを食べる予定だったので、夕方の帰宅でも、きょうは楽ちんでご機嫌な台所。

お惣菜のコロッケ(「お惣菜の」というのがポイントなのです)をのせて、コロッケカレー!

満足、満腹な一日でした。

井上尚弥選手!
防衛戦勝利おめでとうございます!