ななしのクマ

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最近の記事

その船出を祝福したいと思うのです

※ネタバレ注意!です。太宰治著『斜陽』の結末に言及しています。未読のかた、これから読まれる予定のかたはご注意ください※ *** 「闘争」という言葉が適切なのかわからないけれど。 でも、読みながら、なんてうつくしい闘争物語なのだろうと思ってしまいました。 このうつくしさの根底には、哀しみが横たわっていて、その哀しみはどこまでも透きとおっていて、純粋で、ハッと目の覚めるような思いがするのです。 「文豪」と呼ばれる作家たちの作品は、これまでもあまり読んできませんでしたし、これ

    • 映画『ジョン・レノン 失われた週末』ときょうの晩ごはん

      ※公開中の映画『ジョン・レノン 失われた週末』について書いています。これから鑑賞されるかたはご注意ください※ *** 映画づいている最近です。 ビートルズのアルバムは『アビイ・ロード』しか持っていないのに、なぜだか気になって、先日、『ジョン・レノン 失われた週末』を観てきました。 ジョン・レノンがオノ・ヨーコと別居をしていた時期があって、この期間を「失われた週末」と呼ぶのだそうです。 そのときに、オノ・ヨーコの指示で、ジョン・レノンと生活を共にし、公私ともに彼の支えとな

      • はじめての刺繍とチェックの生地で縫いたいもの

        たまになのですが、刺繍をします。 まっさらな生地のうえを、針と糸がうつくしい模様を描いてゆく。 なんてすてきな時間なのだろうと、ときめきます。 刺繍糸のあの艶めきが、すごくすき。 私は樋口愉美子さんの作品がだいすきで、樋口さんの刺繍本を、すこしずつ買い集めています。 樋口さんの本は、たとえ刺繍をしなくても、読みものとしてもとてもうつくしいと感じる本ばかりなので、たまにペラペラとめくっては、うっとりとしてしまうのです。 ヘッダーの写真は、私のはじめて作った刺繍作品です。

        • 私にとっての『名探偵コナン』

          きょうも夫と映画の日。 夫は『青春18×2』を観て、私はすこし元気がなかったので、『名探偵コナン』を観ました。 『余命10年』を観て以来、藤井道人監督作品には興味があるのですが、きょうはこころが持っていかれそうだったので、コナン君に元気をもらうことにしました。 『余命10年』は、クライマックスのあたりがとてもすきです。 音楽で盛り上げるとかではなく(音楽ももちろん大事だけれど)、演出は最小限で、役者さんの演技だけで魅せようとしているのかな…と感じるシーンがあって、へんに観

        その船出を祝福したいと思うのです

          実家から姫たけを送ってもらいました。 自然の恵と父母さまありがとう。 茹でるまえのこの色が、ほんとうにきれいだなあと思います。 味噌マヨネーズと、炊き込みごはんでいただく予定です。 ちなみに、私はすでに呑みながら準備をしています(´(ェ)`) 乾杯!きょうもお疲れさまでした。

          実家から姫たけを送ってもらいました。 自然の恵と父母さまありがとう。 茹でるまえのこの色が、ほんとうにきれいだなあと思います。 味噌マヨネーズと、炊き込みごはんでいただく予定です。 ちなみに、私はすでに呑みながら準備をしています(´(ェ)`) 乾杯!きょうもお疲れさまでした。

          彼の語る「本の思い出」は、とても尊い

          彼の語る本の思い出は、とても尊い。 江藤淳氏の『なつかしい本の話』を読みながら溢れでるそんな気持ちが、しぜんと私の口角をあげ、私にこの本を抱きしめさせるのです。 読んだことはないけれど、江藤氏の書く文芸批評は、きっと私の貧弱な読解力と知識量では太刀打ちできないものだろうと思います。 読書量でさえ、彼の足元にも到底及びません。 でも、少なくとも、この『なつかしい本の話』の江藤氏の文章には、私は親しみの微笑を向けることができる。 なぜならば、江藤氏は、本を愛しているひとだか

          彼の語る「本の思い出」は、とても尊い

          『あまろっく』と読んでみたい作家さんのこと

          ※映画『あまろっく』について書いていますので、これからご覧になる予定のかたはご注意ください※ *** 夫と映画『あまろっく』を観てきました。 『あまろっく』では、出てくるひとが、みんなみんないいひとで。 こころにザワザワくるものがなくて、個人的にはそれがすごく心地よかったです。 関西弁だからこそのテンポとぬくみも魅力だなあと思いました。 ちいさめスクリーンの会場でしたが、けっこうお客さんが入っていた印象です。 ところどころで笑い声も起こって、そんなのびやかな雰囲気が(

          『あまろっく』と読んでみたい作家さんのこと

          スタジアムのビールカップとすこしだけ真面目なはなし

          きのうつくったのは、カレーライス。 ルーはひさびさの「ジャワカレー」! 先日フォローさせていただいたすてきなノーターさんが、カレーのかくし味にお味噌を使っていると書いてらっしゃって、「おお…!おいしそう!」と思い、真似っ子させていただきました。 チョコレートを入れたりしたことはあったけれど、お味噌ははじめて。 ワクワクしながら食べたら、おいしくなっててうれしかったです(´(ェ)`) これから我が家も定番になりそう。 サラダの用意をしなかったので、緑はパセリを振ってごまか

          スタジアムのビールカップとすこしだけ真面目なはなし

          月兎耳と6ヶ月目のありがとう

          洗濯日和。 こんど晴れたら…こんど晴れたら…と後まわしにしていたベッドパッドを(ようやく)洗濯して、達成感! 家事のちいさな達成感は、とてもたいせつです。 きょうは、数日前につくって、残ったぶんを冷凍しておいたホットケーキを解凍してお昼ごはんにしました。 解凍した3枚のホットケーキをウキウキと重ねたら、個包装を剥いた四角くてきいろいバターをのっけて、じんわりと溶けだすバターのうえから、ケーキシロップをたっぷりとかけて、いただきます。 夫も私も、ホットケーキには、蜂蜜よりも

          月兎耳と6ヶ月目のありがとう

          炊き込みごはんと我が家の飯櫃

          GW後半ですね。 私は人混みが苦手なので、部屋でのんびり。 ごはんも三食、家で済ませる予定の休日です。 開けた窓から入ってきた風が、べつの窓の外へと部屋を横断してゆくのを皮膚で感じて、「ああ、心地よいなあ…」と感じることができる日は、こころの健康が保たれている日だから、出かけなくても平気。 気持ちのよい気候と、時間に追われない台所仕事はのんびりとして、食材と対話しながら料理ができるような気がして、うれしいです。 機嫌がよすぎて、蛇口からでてくる水道水でさえ、いつもより透き

          炊き込みごはんと我が家の飯櫃

          物語を愛するということ

          おなじタイトルおなじ装丁の本は、日本中に何冊もあるけれど、私が愛するのは、この「私の手元にあるたった一冊」の本が紡いでくれる物語だけなのだ。 そんなことを思いながら、江藤淳氏の『なつかしい本の話』を読んでいます。 おなじ本でも、その持ち主によって、本の佇まいはそれぞれ変わるものだと思います。 本の内容とおなじくらい、姿カタチとしての本が醸しだす佇まいそのものを愛する江藤氏のこころに、私は深い共感をもちました。 私のすきな本の一冊に、野呂邦暢氏の『愛についてのデッサン』が

          物語を愛するということ

          我が家の山菜まつり2024

          こんかいの投稿は写真が多めです。 私はPCを持っていなくてスマホで投稿しているので、PCから読んでくださる場合、写真がどーん!と出てきてしまうかもしれません…。 写真がおおきすぎてビックリさせてしまったら、ごめんなさい。 *** 今年もやってきました。 我が家の山菜まつり。 実家からとどく春のたより。 母が毎年、地元の産直で山菜を買って送ってくれるのです。 段ボールにギュウギュウに詰まった荷物。 いくつになっても、胸がキュッとなるものです。 「今年もおいしくいただい

          我が家の山菜まつり2024

          映画館で演劇をたのしむ時間「ゲキ×シネ」

          じぶんのなかの、はげしい感情の流れを堰き止めている分厚い壁に、穴をあけてくれる大砲をもっていたいなあと思います。 私をたすけてくれる大砲の大玉はたくさんあるけれど、きょうは映画について。 すこし前のことになってしまうのですが、劇団☆新感線の『ゲキ×シネ 天號星』を観てきました。 「ゲキ×シネ」では、劇団☆新感線の演劇を、映画館の期間限定上映でたのしむことができます。 生の舞台には敵わない部分がほとんどかもしれませんが、私は毎年とてもすてきな時間を過ごしています。 映画館

          映画館で演劇をたのしむ時間「ゲキ×シネ」

          百均のステンレス皿で食べる朝ごはんと夜のおつまみ

          朝はチーズハムカツを食べました。 ハムは4枚。 あいだにチーズを挟んで。 小麦粉はたいて、卵つけて、パン粉まぶして。 熱々にした油のなかへ。 網の上に、カラッときつね色に揚がった姿が並ぶのを見ていると、とてもウキウキした気分になります。 ちぎったサニーレタスのうえに、千切りした春キャベツをどっさり乗せて。 きょうは野菜もドレッシングではなくて、ソースをたっぷりかけちゃう。 そしてビール…!といきたいところだけれど、朝なので、パンとコーヒーできちんとしましょう。 ステ

          百均のステンレス皿で食べる朝ごはんと夜のおつまみ

          おたがいが心地よく暮らせますように

          noteのホームとアイコンを、春の思い出に模様替えしました。 これからも、どうぞよろしくお願いいたします。 *** たのしかった美術館の思い出に、荒井良二さんのカードポスターを貼りました。 ソファの大きさの割に絵がちいさいけれど、自己満足だからいいのです。 IDEEで購入した柚木沙弥郎さんデザインのクッションカバー(大奮発したのです!)がきいろなので、きいろがたくさん使われたポスターがいいかなあ…と思ってこちらをお迎えしました。 あさ起きて、カーテンをあけるときにか

          おたがいが心地よく暮らせますように

          昼呑みも夜呑みもたのしむ休日

          休日です。 寝穢い私は、午前中いっぱいを惰眠をむさぼることに費やし、のそのそと起きたあとは、夫とふたり家でダラダラと過ごしました。 きょうは昼も夜も呑むぞ!という気分だったので、メニューもガッツリめです。 おひるごはんは、町中華風ふたたび。 あれ…?また麻婆豆腐…? そうなのです。 白和え用にお豆腐を買っていたのですが、どうしてもやる気が起こらず。 「白和えつくるぞ!」と思ったやる気を、スーパーからの帰り道に落っことしてきてしまいました…。 賞味期限もギリギリだった

          昼呑みも夜呑みもたのしむ休日