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データマネージャーとは【データ用語解説】

データ用語解説の趣旨

データに係る仕事をしていて、まだまだデータ利活用に関する用語を誤解していることが多いなと感じています。

という事で、データ利活用に係るデータサイエンティスト、データエンジニア、ビジネス部門、業務部門の人たちが押さえておきたい用語を解説していきます。

今回は「データマネージャー」について解説します。

データマネージャーはビジネスのために必要なデータを管理する役割名として用いられます。データプロダクトマネージャーが攻めの担当でデータマネージャーは守りを担当します。

注意

医療系の職としてデータマネジメント/データマネージャーという同じ用語があるので混同しないようにご注意ください。

DM(データマネジメント)の主な仕事はCRA(臨床開発モニター)が回収したCRF(症例報告書)の内容をデータベースへ入力し、合わせて治験が適切に行われているかどうかをチェックし、統計解析しやすい状態にデータを整備していくことです。

 CRAばんく https://cra-bank.com/dmnoshigotonaiyou

データマネジメントについての情報

データ用語解説
データ用語の解説を書いてます。

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データマネージャーとは

データマネジメントの責任者。すなわち企業がデータをビジネスのために資産として使えるようにすることに責任を持つ。

業種、業態、規模によって異なる状況の中、自身の企業に沿ったデータ戦略を策定することがデータマネージャーの最初の仕事だろう。

今の日本的に言うとデータ活用によるDXを成し遂げるリーダーと言える。

データマネージャーの役​​割

データマネージャーの役割は、組織のデータ戦略の実現を行う責任者である。戦略の実現のために必要な組織の組成、スポンサーの獲得、データマネジメントを行う。

データマネジメントの取り組みはデータ品質の向上一つとっても、それは戦略上必要なのか、すなわちビジネスにとって価値があるデータ品質の向上だったのかを留意して取り組む必要がある。

それ以外にも、データマネジメントがなぜ必要なのかという考え方は組織に浸透していないため、データ活用にはデータマネジメントが必要であるという事の理解を得るために動く必要がある。

データマネージャーが必要な理由

企業はデータ利活用を始めるときにはまず、データアナリストやデータサイエンティストといった、データ分析に力を入れる。

データ分析によってビジネスへの成果を狙うと一定の成果は出るが、データを利用できる基盤がないことが課題になり、データエンジニアが活躍し基盤を整えられる。

次に課題になってくるのは、基盤に入っているデータが整っていないといったデータマネジメントに起因することが課題になり、データマネージャーが基盤を整えることが必要になってくる。

そのため、データマネージャーはこれらの課題を自分事として認知しているデータアナリストといった分析に強い職種、データエンジニアといった基盤に強い職種のバックグラウンドを持つ人が担うことが多い。

データマネージャーに必要なスキル

データマネージャーはデータに関わる全職種と協業して取り組む必要がある。
そのため全社をまとめていくリーダーシップ、ファシリテーション、コンサルティングといったソフトスキル。

データエンジニアリング、データサイエンス、機械学習、ビジネス側の業務内容といったハードスキルの両面が必要となる。

あと、実際にデータをマネジメントする上でのスキルとしてはDMBOKに体系的に書かれているので、詳細はDMBOKの要約・解説を参照するとよい。

おわりに

自分の知識をまとめるためと今後誰かがデータマネジメントをやってみたいと思った時のきっかけとなるためにnoteを書くことにしました。
モチベーションのために役にたったという人はぜひ、フォロー&スキをお願いします。
ツイッター(@yoshimura_datam)でもデータマネジメントに係る情報をつぶやいてますので、よろしくお願いします。

データマネジメントを学ぶ人が抑えておきたい本

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データ組織立ち上げ編 AI事務員宮西さん
著者のデータ組織の立ち上げ経験をマンガ+コメントでまとめてみました。立ち上げ編は組織を立ち上げてやることが決まるまでのストーリーです。
無料公開のため0円となります。
データ組織の立ち上げに関係する方は是非読んでみてください。

DXを成功に導くデータマネジメント
DXを成し遂げるために必要なデータをどうマネジメントしていけばよいかが書かれている。
データ環境より、セキュリティの観点であったり、プライバシーの観点であったりといった非技術者向けの内容が多く書かれている。
データマネージメントに興味を持った人はまずは読んでみるとデータマネジメントでなすべき概要が理解できる。

実践的データ基盤への処方箋
データ利活用を行うために必要なデータ基盤の考え方と、利活用するためにはデータをどのようにマネジメントしていけば良いかを具体的な例を用いて説明されている。
技術が中心になるので現在データ技術に係る人がデータマネージメントに興味を持った時には、まず手に取ることをおすすめする。

個人データ戦略活用 ステップでわかる改正個人情報保護法実務ガイドブック
個人情報保護法を順守するための基本的な考え方が実務ベースで書かれている。2022年4月に施工される改正個人情報保護法で新たに追加される概念も同様に記載されている。
政府の出しているガイドラインよりも俯瞰的に読めるためデータプライバシーにかかわる人、データを使ったビジネスを推進する人は読んでおくとスムーズに業務が進められる。

データマネジメント知識体系ガイド(DMBOK)
自分も要約・解説記事を書いているDMBOK。データマネジメントに興味を持った人がまず手に取ると挫折することは間違いないほどのボリュームがある。
読めば読むほど味が出てくるので、データマネジメントを進めようとしている人は各家庭に1冊は是非買っておきたい。

データマネジメントが30分でわかる本
著者もDMBOKを読むためには非常にボリュームが多く読み解くには苦労するので、かみ砕いた解説書をまとめたと書いてある通り、DMBOKを独自解釈してわかりやすく書かれている。
DMBOKを技術者目線で読み解いた内容になっているので、実践的データ基盤への処方箋と同様データ技術に係る人におすすめする。


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