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【サブ3.5を目指し #10(最終章)】振り返りと次に向けて

少し時間が経過してしまったが、前から「書こう、書こう」と思いながら書けていなかった【サブ3.5を目指し】シリーズの締めくくりをしておこうと思う。

まず、前回の【サブ3.5を目指し #9】でも書いたが、
結論「目標(3時間半以内)」達成はできていない。以上!!

ここからはダラダラとクッソ長いので、スルー推奨。
興味があれば、ちょっぴり覗いてみてね。

***

さてさて始めていこう。

ちなみに、「3時間半以内」というのは「グロスタイム(号砲が鳴ったタイミングから計測)」でのタイムを目標としていた。(※「ネットタイム」というのもあり、こちらは『スタート地点からゴール地点までのタイム』つまり、純粋に42.195kmのタイム)

つまりグロスタイムの方が、スタート後の混雑やスタート位置までの若干の距離があるため、ロスが生まれるために少々難易度は高い。

ちなみに僕のグロスタイムは「3時間58分程度」であった。何とか死に物狂いで、正直「サブ4(4時間以内)」[自分に課していた最低限のライン]も危うい展開であったが、何とか死守できた。本当にキツかった。

さて、では当日のレースを振り返ってみることにしよう。

まずはスタート前。気温は10℃以下で、走り始めてしまえば丁度良いが、やはり待機中は寒い。そして、セレモニーやら何やらのため、30分以上前から待たされる。いつもここで尿意をもよおすが、今回は感じない。水分をやや少なめにしたのが良かったのか。

市長の挨拶やゲストのトーク等々も終え、いよいよスタート位置までぞろぞろと移動する。そして、定刻となり号砲が鳴った。小雨がぱらつく中、緊張のスタート。この瞬間は楽しみである反面、「あー、またあのしんどいのを味わうんかぁ・・・やっぱ止めといたら良かったわ~」という気持ちが大半を占め、毎回後悔の念が襲ってくる。

号砲後は一斉にスタート・・・
というわけには行かず、鳴ってからもしばらく足踏みが続く。

「あー、嫌だー」と言っても動き出すしかない。

少しブロックが後ろだったため、僕がいる集団が動き始めたのは1分ほど経過してから。そして、動き始めてようやくスタート位置まで来た頃には、3分以上経っており、もはやこの時点で「サブ3.5」は無理!!と判断。
(とか言いながら、スタート前からすでに諦めていたが・・・)

当初の予定では僕のもう少し前からスタートできると思っていたのだが、想像以上に後ろだった。前回大会(4年前)とブロック毎の人数が変わったのかな・・・?

少しずつ動き出してもまだ混雑中でスピードは出せない。ジョグを準備運動と割り切り、ゆっくりと歩を進める。1kmの通過は「8:48」。3分以上のロスがあるな。

1kmを通過した頃にはようやく集団もばらけてきて、自分の心地よいスピードまで上げることができる。ただ、まだまだ人が多く、ペースの違う人を避けながら走らなければならない。

3kmになると、もう自分のペースに。このへんのスピードで、自分の今日の調子をはかる。すると、「1km 5分9秒」と出ている。あれっ、感覚的には「5分」のつもりで走っているのに、それより遅い・・・ヤバい、調子が悪そう。本来は、沿道の応援でテンションが上がって、普段の心地よいペースより10秒くらい上がってしまう(すなわち「5分」の感覚で走っても、「4分50秒」くらいで走っている)のだが、そうならないことで気持ちが更に焦る。

かなり余裕のない精神状態に陥ってしまった。が、いつまでも引きずっても仕方ないので、そのままのペースを保ち、目標を「3時間45分」と設定し、そのペースを守ることにする。

苦手な雨も少しぱらついている。「止んでくれー」と心でひたすら願っている。


この辺はまだまだ身体は元気。
むしろ準備運動が完了し、気持ちよく走れる。

降っていた雨が止んで、ようやく気持ち良く走れるように。すると、「5分を切る程度」のペースに自然と上がる。が、ちょっと無理してペースを維持している感じで、やはりあまりスピードに乗り切れない。不安はありつつも、雨も上がり沿道の応援が盛り上がってきた。僕も気持ちが高揚してきた。「楽しい!!」という感覚で走れている。

ちょっぴり上り坂でややペースダウンはしたが、まだまだ元気。

坂を上り切り、下りに差し掛かったところで沿道に目をやると、なぜか「戦争反対」と掲げたおじいさんがいた。『頑張れー』という声援の中、その大声援の声を押しのけて、『せんそう、はんたーい』と何度も叫んでいた。しかも、非常によく通る声で・・・

「いやいや、それはもちろん僕も同じ気持ちやけど、今はそれちゃうやん(;´Д`) 応援してー」と心でツッコんでいた。

おじいさんの声もようやく聞こえなくなり、10kmを通過。この時点で「56分程度」。当初のプランは「52分」で通過したいところだったが、思ったようにペースが上がらないので、無理せず巡航速度を保つ。

相変わらず沿道の応援が多く、とても力を貰える。まだこのへんは元気もあるので、それらの応援に自然と笑顔になる。そう、このへんでは。


まだまだ心地よく走れる。
ちょっとしたアップダウンもあるが、今はへっちゃら♪

ウォーリーに扮した、元気なお姉さん(多分50代かな)としばらく伴走していた。『ウォーリー頑張れー!(^^)!』という声援を僕に向けられていると勝手に思い込むようにして、それを力に変えていく。

ウォーリーさんのペースは少しその時点での僕のペースよりは少し遅めだったので、少しずつ離れていった。(ちなみに40kmほどのところで抜かれてしまったのだけどね・・)

沿道の応援も相変わらず盛大。全く途切れることがない。うん、まだまだ楽しい気持ちで走れる✨

ただ、一定のペースで走っているつもりだが、けっこう乱れている。ちょっとした上り下りが知らぬうちに体力を奪っていく。


このへんは追い風だったのか、けっこう楽に走れた。

まだまだそれなりにペースは安定している。ただ、何となく身体に疲労を感じてきた。こんな早くからそう感じたのは不安でしかないぞ。元気といえば元気だし、走れるっちゃ走れるけど違和感を感じてしまったのは大きな不安要素。

そう感じつつも走るしかないんだ。

不安に駆られながら走っていると、沿道には渋めのおっちゃんたちと、紅一点のボーカルのバンドが演奏をしている。「か、カッコいい!!」
良い意味での鳥肌が立ち、めちゃくちゃ力が湧いてきた。「このバンドがあちこちで演奏していて欲しいなぁ」と思えるほど、個人的には大きなパワーを貰った。

が、こういうパワーもドーピングみたいなもん。しばらくすると効果が無くなり、またすぐしんどさがやってくる。ペースは保っているが、けっこう無理している感じ。20km地点でこれはホンマにやばいわ~


ようやく半分を通過し、距離的には折り返し

ハーフの通過時点で「1時間52秒程」

ハーフでこの疲労具合では「3時間45分」もかなり厳しいかも。ペースをどうしようか迷う。落としたとしても、結局は崩れる気がするので、そのままのペースで押し切ることにする。

ここからは強い向かい風に襲われる。しんどい上に、向かい風とか、気持ちが段々やさぐれていく。

前日にマラソンを走る友人と「レースの後半になったら心が荒んでくるよね~沿道の応援に力貰えるどころか、『こっちはしんどいんよ』とか思っちゃうよね~」とかそんな話しをしていた。

あっ、やっぱり案の定、心が荒み出したぞ・・・応援に力を貰えなくなってきた。素直に「ありがとう!!」と思えなくなってきた(;´Д`)

そして向かい風にペースが落ちていく。この辺は折り返しの人たちと近い距離ですれ違う地点。多分、10分程早く走っている方々の集団。「サブ3.5」を狙っている人たち。颯爽と走っていく姿を羨ましく見つめる。かたや僕はもうヘロヘロ。ペースも落ちている。

「みんな元気やなぁ」と羨望の眼差し。向かい風に対して怒りの感情も込み上げてくる。さらにさらに心が荒んでいく・・・


ペースダウンしているのが
よく分かる・・・

強い向かい風に心が折られるが、何とかまだ走ることはできている。弱い尿意に小さなストレスを感じつつ、何とか走る。

このへんではまだ「5分10秒」は保てている予定だったが、もうそれも厳しい状態。下手すれば「サブ4」も危ういのでは・・??と、さらに不安が押し寄せてきた。

28km地点に知人がいるはずだったので、それなりに元気な姿を取り繕って走ることにした。その知人を探しながら走っていると、「いた!!」とこっちが見つけたが、全然気付いていない。向こうから「頑張れー」と声をかけてくれるもんだと思っていた。

が、逆にこっちから「○○さーん」と声をかけた。このヨレヨレの力を振り絞って。

「おー、頑張ってねー」って。うん、頑張るけど、今気づいてもらうために出した声で、更にパワー使ってしもたわ。

その知人ポイントを過ぎると、さらにペースダウンしてしまった・・・いよいよ、「5分30秒」も保つことができない・・・


30kmで完全に集中力が切れた(ーー;)
遂にここで歩いてしまった。

30kmの関門を抜けた瞬間にさらにさらにペースダウン。もう限界。「走るの無理ー」と音を上げた。

そして、遂に歩いてしまった。

ここからは歩いて、走って、歩いて、走って・・・を繰り返すことに。そして頭の中は、「サブ4」を達成するための逆算だけをし始めた。どれだけのペースダウンまでが許容されるのか??

そればっかりを計算しながら、ここからの長い12kmを走ることになる。

確か30km時点で「2時間40分程」だったはず。となると、『あと「80分」で12kmを走るとなると、「6分30秒」を保てば大丈夫』と、ヘロヘロになりながらも頭の中ではじき出した。

しかし、ここで尿意がマックスとなり、途中で仮設トイレに飛び込むことに。そこで飛び込んだ個室では、なんと!!「う○こ」が枠外にあるではないか。

「なんでよりによって( ノД`)」

別の個室への移動も考えたが、そんな余裕はない。これ以上のタイムロスは許されない。ってことで、不本意ながらその個室で用を足すことにした。というか、実際には疲れ過ぎて「嫌だ」ともあまり思わなかった。

痛すぎるトイレ休憩にて1分程のロスをして、再出発。

ちょっと走って、歩いて、ちょっと走って、歩いて・・・
これをくり返す。

そんなタイミングに、ある若者が声をかけてくれた。
「ん?誰だ??」と思っていると、この記事(長女と部活の買い物に行った先のアルバイト)の大学生ではないか!!

大学生はマラソン初挑戦とのことで、数回完走している僕が先輩風を吹かせてアドバイスしたが、見事に抜き去っていった。

確か20km走もしてない、と言ってたのに、30km以上走ってるこの時点で爽やかに笑顔で走っていった。「めちゃくちゃ元気やないかぃ!?」と思いつつ、「がんばれー!!」と言うと、「あざまっす(^^)」と。若いっていいねぇ。

とか思うのも束の間、僕はもう残り少ない体力を絞り出しながら、何とか前に進んでいる。


最終盤に突入。自分で勝手に設定した
「6分30秒」だけを意識して走っている。

最難関の上り坂をほとんど歩いて乗り切り、そこから続く下り坂で少しだけペースを上げて、あとはちょっと走って、歩いて、ちょっと走って、歩いて・・・

もうこの頃になると沿道の応援は全く耳に入らない。完走した人がよく「沿道の声援に後押しを受けて頑張れました」とみたいなことを言っているが、僕は正直そう思えない(性格悪いワタシww)

全くもって、このへんではもう応援云々ではない。

「あと少し!」とかいうプラカードの文字が見えると、『全然あと少しちゃうんじゃー。まだ5kmもあるやんけ!!』

とか、

「ほらほら、頑張って。最後まで走り切って」と言われると、『十分頑張ってるわ!!これ以上どう頑張るねん!!』

とか。

はい、心が完全に荒んでいるね・・・

ちなみに、これはあくまでも僕だけの話しなので悪しからず。
大多数のランナーは応援を力に変えているので、是非マラソン観戦をされるときには、惜しみなく応援を欲しい!!!

いよいよ、フラフラになりながら、一歩ずつゴールに向けて走る。沿道にはたくさんの人たちが。歩いてる横をたくさんのランナーたちが最後の力を振り絞り、僕を追い抜いてゆく。「残り1km」というところで、あと8分残っていた。「サブ4は大丈夫そうだ。」とちょっと安心。

ほんの少し気持ちに余裕が生まれ、沿道の応援に対してもようやく素直に「ありがとう!!」と思えるように。歩いてばかりだった僕の足も、最後の400m程は声援を力に変え、全力で走り切った。

そうしてようやくゴールにたどり着いた!!!
ギリギリ「サブ4」を死守し、僕の「42.195km」の旅は終わりを迎えたのである。

ゴール後は後ろを振り返り一礼をして、身体を再度前に向けた瞬間に足が引きつってしまった。しばらく動けなくなってしまった。

その後、完走者のバスタオルをかけてもらい、完走証をもらった後は、妻が迎えに来てくれた。「お疲れ様!」と。

走っている最中や走り終わった直後は「もう二度とフルマラソンは走らない!!」と思うが、また走りたくなるのがマラソンの魅力である。

やっぱり走るのが好きなのだ。来年も走ることになるだろう。遠方から来てくれた友人も「来年も来ます」と言ってくれた^^

次こそは「サブ3.5」を達成するために、しっかり練習を積んでいこうと思ってる。

とにかく課題はスタミナだ。フルマラソンを歩かずに走り切れるスタミナをつけることが最重要課題。(って、毎回そう思っているのにそれを活かしきれてないんだよな・・・)反省を活かして次回こそは!!

次は、5月のハーフマラソンに早速エントリーをした。
目標は「100分切り」だ。よしっ、またここから頑張っていこう(; ・`д・´)🔥

そんなこんなで、【サブ3.5を目指し】シリーズはこれにて終了。

これまでお付き合いいただき、そしてこんな長文を読んでいただき、本当にありがとうございました🙇



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