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サンライズで行く島根旅行③ 2020/11/25 ~松江編~

車中泊の疲れもあってか2日目はぐっすり眠れ、温泉にも入って清々しい朝を迎えられた。この日観光する主な都市は島根県の県庁所在地・松江市。玉造温泉と松江の街はかなり近く、電車で8分程の距離だ。駅前でレンタカーを借り、松江市内および宍道湖周辺をまわるのがこの日の大まかな旅程であるが、地元と違って市街地の交差点などは直前に車線変更しなきゃ行けない箇所が多く、運転するのにかなり手間取った。

まずは県内で名高い観光スポット「由志園」に向かうべく、県境付近の中海に浮かぶ大根島へ車を走らせた。読み方は「だいこんしま」だが、特産品は高麗人参である。市街地から15分くらいで島へ伸びる湖上の道に入り、そこを渡りきると目的地は近い。駐車場の向かいには古いお屋敷のような建物があり、そこが由志園の入口となる。館内には生き物のような姿をした高麗人参の展示や、新幹線みたいな形をしたトイレなど気になる物は多かったが、とりあえず料金を払って入園。その先には息を飲むような光景が広がっていた。

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その庭の美しさを言葉で表せるほどの語彙力がないのであまり多くは語らないが、とにかくこれがThe 日本だと思えるような光景だった。道や低木に落ちた紅葉の一枚一枚に趣があり、きっとこうなることを計算したうえで庭園を造り込んだのだろう。園内の隅から隅まで美しさにムラがなく、かつ自然的な景色になっていて、作り手の努力の大きさを感じる。時間によって庭園に霧を発生させる演出もあり、それもまた幻想的な光景だった。

ただ、由志園の魅力はそれだけにとどまらない。ここでは牡丹の栽培が主に行われており、春には池中に牡丹の花がたくさん浮かべられるらしい。行ったのは秋なので外に咲く牡丹はみんな笠のようなものをかぶってひっそりとしてたが、牡丹の館という施設に行けばいつでも大輪の牡丹を見ることができる。これらが池に敷き詰められたらさぞ美しかろう。今回は秋の由志園を楽しんだわけだが、ここは春夏秋冬でそれぞれの楽しみ方があるようなので、今後松江に行く機会があったら何度でも訪れたい。

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その後、大根島の沿岸の道へ行き、向かいの江島にかかる江島大橋(ベタ踏み坂)を眺めた。この橋はとても勾配がきつい坂で、遠くからみると車が垂直に上り下りしているように見えることで有名であり、今回一番それがよく見えるとされる場所に行ってみた。しかし、そこから橋までがあまりにも遠く、肉眼で垂直な坂を確認できるのは視力が相当良い人じゃないと困難だ。よく見たければ双眼鏡を持っていくことをお勧めする。ちなみに実際にその橋を車で渡るとジェットコースターのようなスリルがあって面白い。

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江島大橋を往復したら、今度は宍道湖を反時計回りにぐるりと一周した。電車から見たときは宍道湖がものすごく大きく見えたが、車でまわってみると意外とすぐだったように感じる。また、夕方には松江の堀川地ビール館という場所にも寄った。ここではビールの飲み比べが出来るのだが、自分はアル弱な上、飲酒運転になるので飲んでいない。ビールが好きな人は行ってみるといいだろう。

最後に車を無事に店に返し、1時間くらいお土産や駅弁を選んだ後、午後5時頃の特急で島根を出た。サンライズでは12時間もかかったのにそんな時間に島根を出て神奈川まで帰れるのかと思ったが、日本の交通網というのは充実していて、特急と新幹線を乗り継いだらあっという間に地元に戻ってきた。

これほど早く移動できるようになったのも寝台列車が数を減らした要因の一つになるのかもしれないが、たまにはゆったりくつろぎながら長い時間かけながら長距離を移動してみるのも悪くない。これからもサンライズのような現役の寝台列車や、新しく出たWEST EXPRESS 銀河といった夜行列車(あわよくば四季島とか)にも乗ってみたいものだ。

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