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あの日何があったのか ペットボトル冤罪1

それは一本の電話から。
PTA保護者会から帰宅し、娘の帰宅を待ちながら〆切間近の原稿を書いていた時のことでした。
時刻は18時ちょうど。
娘が通う中学校からの着信。

部活動が終わる頃の時刻、何か忘れ物でもしたのか?と深く考えることなく電話に出ると、部活動の顧問からでした。
「Yさんのお母さんですか?実はYさんを注意したところ泣いて動けなくなりまして。引きずって帰すわけにもいかないので…」
と、どうやら何らかのトラブルがあり娘が顧問から注意を受けたと。
しかし「動けなくなり」とは?
顧問の話を聞いてみると、普段から娘に対してバカとか短足サボりなどと心ない言葉をかけてきていた同級生から、肩を叩かれて痛かったなどのチクりがあったと。事実も含まれていたのでそこは認めて娘は謝罪したが、ひとつだけどうしても娘が認めないので困ったと。電話口で20分以上私に同意を求めるように話す顧問。
私は先ほどの「動けない」がどういうことなのか気になるわけです。生徒が動けない状態なのに何故ずっと話してるんだこの人は?と思いつつ一通り話を聞きすぐに学校へと向かいました。

職員玄関に到着し娘が荷物を取りに行っている間、顧問と話したところ、大会の日に娘が飲み終えた飲み物の空ペットボトルをある部員のバッグに入れたことを娘がどうしても認めないと言うのです。
その日、娘はペットボトル1本と水筒1本を持って出かけ、ペットボトルの飲み物半分を残して帰宅したはず。認めるも何も娘が飲んだ空のペットボトルなど存在しないので、私も「それは間違いですね、ペットボトルは空になっていなかったし持ち帰っています」と顧問に説明し、帰宅するため娘を連れて車に乗り込みました。

帰りの車内で娘の様子がおかしいことに気がついたのです。まともに返事ができなく目が虚ろ、普段とは明らかに様子が違う。
あまり問い詰めるのは良くないと思い、「部活ではいろいろ問題はあるだろうし、あなたもバカとか酷いことを言われながら我慢してきたわけだけど、お互い挨拶する時に肩を叩いたのが痛かったとか言うならそれはそうなのだろう。明日しっかり謝って終わりにすればいい」などと明日どうするかなどの話をしながら帰宅しました。

帰宅した娘がしばらくして口を開きました。
「私が飲んだ空のペットボトルを◯さんのバッグに入れたことを認めないと親に電話する。嘘をつくな、はやく認めろと、否定しても否定しても2時間近く教室で繰り返された」と。
娘は他にもおかしな点があるといくつか話したあと、疲れたからと言って早めに布団に入りました。

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