見出し画像

写真の中にある私の物語

 60枚の写真について、順不同に想い出を書き記します。
ことばにできないこともあるので、60の文章にはならないと思います。ことばにできない理由のひとつは、単純にことばにするほどのことがない場合です。案外頭の中は空っぽです。
 もうひとつは、心に秘めておきたいことがあるからです。そういうことも含めて人の目に晒したいと思ってはいるのですが、勇気がありません。もしかすると、いつかそういうときが来るのかも知れませんが、そのときは今ではないと思います。見た目とは裏腹に、人目を気にして、自信のない、実に臆病な自分がいます。

表紙―進むべき道―ニュージーランド

進むべき道

 右下の影が私。進行方向は真っ直ぐ前のはずだったが、いまだにこの場所から動いていないような気がする。もしかしたら、後へ下がっているかも知れない。まぁ、そんなことはないだろうが、着実に前進したという実感がない。胸をはって『私は前に向かって歩いている』といえる日が来るのだろうか。

風―マーシャル諸島共和国・マジュロ島

 撮影機材が乗り継ぎ場所のグアム島で、ハワイ便へ間違って乗せられ、2日遅れで到着したというハプニングに見舞われた。当時の私の機材は、持ち主に断りもなく、一人ハワイ旅行を楽しんで来たということ。そんなことより、太陽と青い空と白い雲、見渡す限りの海、吹き寄せる風が今でも鮮明に蘇る。

無題―京都ライトアップ

無題

 仕事帰りに偶然通りがかったので、立ち寄ってみたライトアップ。バッグに入っていたコンパクトデジカメで撮影。手ぶれ補正機能などない当時のカメラ。手持ち撮影なので、ブレまくっていた。今ではよくあるライトアップだが、当時はまだ珍しかった。秋の深まった夜の京都、素敵だ。

つづく


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?