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DDT最強とDDTちょっといい話

火曜日ですが週刊男色ディーノです。
最近バタバタしてましてね。
そういえば先週47歳になったわけですが。
誕生日前後に皆様とお会いできる機会があまりございませんでした。
ちなみに、17日の上野恩賜公園大会でサイン会が無かったのは会社の陰謀。
一方で19日の大阪大会でサイン会が無かったのは私の都合です。
ちょっとした用事で早々に大阪大会の試合が終わって移動していたので。
なので、誕プレ渡そうとしてくれた人ごめんなさいね。
大半がハクのおもちゃだと推察しますがまだ遠慮なく受け取りますので!
たまには飼い主にも何かプレゼントしてくれてもいいんだよ!

というわけで、先週は…何がありましたっけ?
プロレス界で何があったかはわかりませんが、実はけっこう考えさせられる週ではありました。

18日にはプロレスの仕事ではない、ゲイムのイベントに出演していました。
毎週私がレギュラー出演している「アーケードアーカイバー」というYOUTUBE番組があるんです。
これは、80年代、90年代のアーケードゲイム(いわゆるゲーセンのゲイムですね)を復刻して毎週発売している「アーケードアーカイブス」というプロジェクトなんですね。

で、その公式番組に私が出させてもらってるんです。
そしてこの度アーケードアーカイブスが10周年を迎えたので、その記念イベントが二子玉川ライズホールで行われたわけです。
そこでも出演させてもらいました。
その中で思ったことがあるのですが、そちらは毎週木曜に更新される「4Gamer.net」の私の連載で述べます。
ついでに言っておくと、このnoteでゲイムのことについて書かないのは4Gamerとの棲み分けのためです。
ここで書いたことを4Gamerで書くのも違うと思うので。

なので、ゲイムのことは4Gamer、プロレスのことはnoteと使い分けしてます。

じゃあなぜゲイムイベントのことをちらと書いたかというと。
19日(日)にあった松井レフェリーの30周年記念大会でも同じことを思ったからです。

先ほども書いた通り、私はちょっとした用事があったので試合後すぐに会場を後にしてしまったわけですが。
大会から伝わってきますよね。主催者の想いってのが。

プロレスの大会には2種類あります。
プロレス団体の通常興行と、スピンオフ的な興業の2種類。

パッと見同じなんですけども、両者には違いがありまして。
お客さんにとってみれば「お金を払って大会を見に行く」という意味では同じかもしれません。
ただ、主催が団体でない大会はスピンオフ大会のケースが多いです。
そこには「売り興行」という生臭いお金の概念があったりするので説明は難しいのですが。
わかりやすく言うと、誰かが主催する大会はスピンオフと大きくまとめていいかもしれません。
先日の松井レフェリー興行はスピンオフですね。
要するには、松井レフェリーの30年の歴史を詰め込んだ大会だったわけです。

最後まで会場にいなかった私が言えたもんではないですが、いい大会だったはずです。
なぜなら、大会には主催した人の人間が表れるからです。

いつの頃からか、DDTにまことしやかに語られる都市伝説が生まれました。

「松井レフェリーDDT最強説」

これ、DDTが大きくなるにあたってかなり重要な要素だったと私は思っています。
というのも、プロレスラーの無法行為に対しては、裁く方にも説得力が無いと違和感なく見ることができないからです。

ジョー樋口さん、ミスター高橋さん、和田恭平さん、タイガー服部さん、etc…

歴代のレフェリーはみんな強そうじゃないですか。
ここでいう「強そう」は戦闘能力だけじゃありません。
威厳だったり、団体内序列であったり、の要素も踏まえてです。
「この人に逆らったら後で怖いんだろうなぁ」
そう思わせないといけない部分もあります。
歴代のレフェリーで、レフェリーだけやってる人ってあまり聞いたことがありません。
特別レフェリーとかは別で。

私が知る限り、レフェリーはプロレスの大会周りを色々と細かく把握し、指示できる人が多い印象です。
そうでないと試合はコントロールできないんじゃないか、というのが私の仮説です。
スポーツというか、ルールあるものに関してはすべてそうなんですが、その競技の一番決定権のある人物はレフェリーなんです。
疑惑の判定、というものがどのスポーツにも存在しますが、「決定」という競技者の人生を左右しかねない判断を下すのはレフェリーです。
決定する権限があるから、誤審も疑惑の判定も生まれるんです。
それを踏まえて、レフェリーは誰からも敬意を抱かれなければなりません。
そうしないと、試合になりませんから。
だから、大会について把握している人がレフェリーに就くことが多いんじゃないでしょうか。
選手からも尊敬され、スタッフからも信頼されてないといけない。
そして、尊敬されるべく普段からも振舞わなければならない。
決して目立つわけじゃない。
選手のように評価されるわけでもない。
貧乏くじを引くことだってある。
それでも、敬意を勝ち取るために普段からそう行動しなければならない。
選手がパフォーマンスを発揮できるのは、レフェリーがあってのことです。

具体的に言及しましょうか。
ハイテンポで試合を展開していたとします。
レフェリーのカウントが試合のリズムに乗っていなければ、見ている人の印象はかなり変わります。
この例だけで、試合にどれだけの影響を与えるか察してもらえるかと思います。

それを踏まえた上で、松井レフェリーはたぶんDDT最強です。

だから、あれだけのメンバーが集まったんだと思います。
集まったメンバーがあれだけの試合を(直接見てないけど)やれたんだと思います。
そんなもん、信頼が無ければできないですよ。
これ、勘違いしちゃいけないのは、選手は決して
「松井さんのために」
試合をしたんじゃないってことです。

言うてプロなんで。
選手は基本的に、どんな試合でも自分のできることを考えて全力で試合します。
その意味でいつもと変わらなかったと思います。
では、なぜ素敵な大会になったのか。

選手は、松井さんのカード編成から伝わってくるメッセージを受け取って試合をしたにすぎません。

この、対戦カードから伝わってくるメッセージが選手にとっては大切なんです。

「あ、これはこういうことをしろってことだな」
「こういう試合を求められてるんだな」

ってことがわかった方が、選手は試合に対するイメージを抱きやすい。
自分の立ち位置も把握しやすい。
もちろん、伝わってきたメッセージをあえて無視することもできます。
逆に、メッセージ以上のものを提供することもありますし。
それも、メッセージがハッキリしているから何かが起こるんです。
メッセージがぼやけていると、試合もぼやけたものになってしまうケースだってある。

その意味で、松井レフェリーはDDT最強なんです。

松井さんの大会は、意図がハッキリした対戦カードが多い。
対戦カードに意味合いをつける力がDDTで最強。
だから、選手も能力を発揮しやすいんだと思います。
それは、30年培ってきた大会運営能力がそうさせてるのでしょう。
ここまでカードからメッセージが伝わるスピンオフ大会は、私は知りません。
レフェリー視点だからこその切り口なんでしょうね。

改めて、松井レフェリー30周年おめでとうございます。

どうでもいいことかもしれませんが、最近「あれ?もしかして?」ということがありました。
それは、私のプロレスのキャリアで一番数多くリップロックをしたのは松井さんなんじゃないか?という疑惑です。
私、けっこうな頻度でレフェリーに誤爆してますので。
もはや確認できませんし、確認できる術があったとしても、ハッキリさせない方がお互いにとっていい気さえしてます。

そんな感じで今週の無料部分はここまでです。

有料部分では、DDTちょっといい話をします。
最終的にはDDTとかプロレスに関係なくいい話です。
本当は有料にするか迷ったのですが、私の本音を晒すので有料にします。
今回のは買わなくてもいいです。
マジで今回のは興味があれば。

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すなわち松井さん興行が毎回素敵な興業になる、私が考える理由です。

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