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【韓国の起源主張を論破する】海苔巻き(노리마키)とキムパ(김밥)

扉絵は歌川広重(活動期:1812年頃~1858年頃)の団扇絵

Wikipedia:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Hiroshige_Bowl_of_Sushi.jpg

「嘘も百回言えば真実となる」... は、ナチスの宣伝大臣であったヨーゼフ・ゲッベルスの言葉とされていますが、これを地で行くのが韓国です。
「そんなの既に決着がついているだろ?」と言っても、忘れた頃に同じ主張を繰り返します。
ここでは、「キムパ」は日本の「海苔巻き」を模倣して作られた、という事をなるべく韓国語のサイトを引用して説明します。

◆国語浄化運動:日本語風用語純化集(1995年文化庁告示)

海苔巻き(노리마키)→キンパ(김밥)への言い換え
韓国では、建国直後から「日本語風用語」を朝鮮語での言い換えを行ってきました。下の画像はある記事の一部ですが、その内容を翻訳してご紹介します。
※機械翻訳の際の誤訳や誤字は極力修正。日本語として不自然でも意味が分かれば機械翻訳ママ。以下同。
※「일본어 투 용어 순화 자료집」(日本語風用語純化集)の「風」と訳した語はハングルでは「투(トゥ)」、漢字で書くと「套」で、「~調」、「~っぽい」という意味。

https://www.newswire.co.kr/newsRead.php?no=121604

国立国語院、日本語用語純化資料集を発刊
ニュース提供
国立国語院
2006-02-07 16:17
ソウル--(ニュースワイヤー)--国立国語院(院長イ·サンギュ)は光復60周年になる2005年に日常言語生活で頻繁に使われる日本語の用語を純化しておいた結果を整理し「日本語の用語純化資料集」を発刊した。 この資料集は1995年文化観光部が出した「日本語風生活用語純化集」と1996年国立国語院が出した「日本語風生活用語使用実態調査」を土台に語源と用例を補完して一つに集めておいた。 特に、この資料集には2005年文化観光部が光復60年記念文化事業として推進した「日帝文化残滓地図作り」を通じて一般国民が直接提案した意見も一部含まれた。

韓国は光復直後から「国語浄化」と言って大々的に日本語の話し方を韓国語に純化してきた。 その結果、私たちの言語生活に深く浸透していた日本語の話し方が相当数消えた。 わずか20年前までは日常的に使われていた「ベント(→弁当)」、「スボン(→洋服ズボン)」、「ワリバシ(→割り箸)」、「ヨジ(→つまようじ)」などの日本語の言い方が跡形もなく消えたのだ。

https://www.newswire.co.kr/newsRead.php?no=121604

最初は数百の単語からスタートし、光復節(独立記念日)などを機会に、少しずつ追加されていきましたが、「海苔巻き」は1995年時点から含まれていたようです。〔下の表参照。〕

魚拓:https://megalodon.jp/2009-0704-2248-29/www.clair.or.jp/j/forum/forum/jimusyo/127SEOUL/INDEX.HTM

韓国の常套手段なのですが、まず、言葉から「日本語臭」を抜く為に朝鮮語で言い換えます。それが定着すると、起源を主張し始めるのです。

【参考】
Wiktionary.:일본어 투 낱말(日本語風用語)
  直近(2005年版)のリスト。「のりまき」で検索。
Wikipedia:キムパプ


◆日本統治時代の朝鮮の新聞に見る「海苔巻き」

近代新聞で見る食べ物 > 開港以降に入ってきた食べ物と食材
『日本統治時代の酢飯で作られた巻き寿司』
韓国語:근대 신문으로 보는 음식 > 개항 이후 들어온 음식과 식재료
일제강점기 초밥으로 만든 김밥

下の画像は韓国文化院連合会(한국문화원연합회)のサイトにある「海苔巻き」の説明の一部ですが、黄色い線で囲った部分の内容を翻訳してご紹介します。

https://ncms.nculture.org/legacy/story/2951

海苔は朝鮮時代から全羅道の特産物として記録に残っているが、海苔巻きに関する記録は日本による植民地時代ご飯に酢を入れて玉子焼き、でんぶ(鯛の身をピンク色に染めたもの)などを中にして海苔に包むとできる。 酢で味付けした海苔巻きは解放後の新聞記事からもその調理法が見える。 今日のキンパは酢よりごま油と塩で味付けする。 海苔巻きの大衆化は、日本による植民地時代海苔がある程度生産され、日本の弁当文化が定着して作られた。

原文:김은 조선시대부터 전라도의 특산물로 기록에 남아있지만 김밥에 대한 기록은 일제강점기 밥에 초를 넣고 계란지단, 덴부(도미살을 분홍색으로 물들인 것) 등을 속으로 하여 김에 싼다고 나온다. 식초로 간을 한 김밥은 해방 후의 신문기사에서도 그 조리법이 보인다. 오늘날의 김밥은 식초보다 참기름과 소금으로 간을 한다. 김밥의 대중화는 일제강점기 김이 어느 정도 생산되고 일본의 도시락 문화가 정착되면서 만들어졌다.

https://ncms.nculture.org/legacy/story/2951

このサイトに関しては元韓国人で著述家のシンシアリー氏がブログにお書きになっています。
2023年5月25日:突然現れたキムバップ(海苔巻物)・エントリー
2024年5月6日:「キムバプは、併合時代に寿司の一種として普及しました」とする韓国政府機関の見解しんし
シンシアリー氏によると、韓国ではキンパは遠足のお弁当の定番だったとの事で、この時期に起源主張の記事が出るのもその為らしいです。

シンシアリーさんのブログにも紹介されていますが、1930年3月7日付け『東亜日報』には「부인의알아둘 봄철료리법 (二)」(奥さんの知っておくべき春の料理法(二))という特集記事があります。下の画像です。

1930年3月7日付け『東亜日報』ー부인의알아둘 봄철료리법 (二)

ここでは、春の行楽シーズンに合わせてサンドイッチと海苔巻きの作り方が書いてあり、このNaver提供の新聞アーカイブでは、現代の韓国人でも読めるように、ハングル訳を表示させることもできます。下の画像は「쌈밥(스시)」(海苔巻き)の部分を表示したところです。
ちなみに、「쌈밥(サムパッ)」は直訳すると「包みご飯」。現代ではサンチェやゴマの葉など、野菜で包んだものをこう呼ぶようです。
「스시(スシ)」は、「寿司」を発音通りにハングルで表記したものです。
「김밥(キムパ)」という言葉は前述のように、1995年頃作られた言葉なので、当然、1930年の新聞に「キムパ」など出てくるはずはありません。

1930年3月7日付け『東亜日報』ー부인의알아둘 봄철료리법 (二)

詳しい訳は上掲の『シンシアリーのブログ』をお読み戴きたいのですが、興味深い部分だけをシンシアリーさんからお借りして下に引用します。

材料はアサクサノリという厚い日本の海苔で、朝鮮の海苔の場合は、アサクサノリには及びませんが、2枚使います。

既にこの頃は、朝鮮でも板状の海苔を作っていた事が伺えますが、現在の韓国海苔同様、スカスカしているのでしょうか。2枚使う事を推奨しています。


◆「韓国民族文化大百科事典』の「김밥(キンパ)」の説明

下の画像は『韓国民族文化大百科事典』(한국민족문화대백과사전)のサイトにある「김밥(キンパ)」の説明の一部ですが、赤い線で囲った部分の内容を翻訳してご紹介します。

https://encykorea.aks.ac.kr/Article/E0009172

キンパプは海苔の上にご飯を広げ、ほうれん草、卵、たくあん、キュウリ、ゴボウ、ハム、牛肉、マグロやカタクチイワシなど様々な材料で具を入れて巻いて包んだ料理である。 今日の海苔巻きは、日本による植民地時代 日本から伝わった巻き寿司が韓国方式で土着化された食べ物で、海苔にご飯を包んで食べる形、海苔をご飯に混ぜて成形したおにぎりの形、酢水で味付けしたご飯に様々な材料を入れて丸めた形などがあった。 1950~60年代を経てのり巻きが大衆化され、牛肉とシイタケの煮付け、卵焼き、ほうれん草のナムル、たくあん、ニンジン炒めなどが牛として使われ始めた。 1980年代に肉加工技術が発展しハムが追加され、1990年代以降のり巻き専門店ができ、野菜のり巻き、ニンジン海苔巻き、キムチ海苔巻き、牛肉キンパプ、唐辛子海苔巻き、豚カツキンパプ、チーズのり巻き、キトのり巻きなど多様な海苔巻きが消費されている。

原文:김김밥은 김 위에 밥을 펴놓고 시금치, 계란, 단무지, 오이, 우엉, 햄, 소고기, 참치, 멸치 등 여러 가지 재료로 소를 넣어 돌돌 말아 싼 음식이다. 오늘날의 김밥은 일제강점기 일본으로부터 전해진 김초밥이 우리나라 방식으로 토착화된 음식으로, 김에 밥을 싸서 먹는 형태, 김부스러기를 밥에 섞어 성형한 주먹밥 형태, 식초물로 간을 한 밥에 여러 가지 재료를 넣고 말아서 둥글게 만든 형태 등이 있었다. 1950~60년대를 거치며 김밥이 대중화되었고, 쇠고기와 표고조림, 달걀부침, 시금치나물, 단무지, 당근볶음 등이 소로 사용되기 시작하였다. 1980년대에 육가공기술이 발전하면서 햄이 추가되었으며, 1990년대 이후 김밥 전문점이 생겨나며 야채김밥, 당근김밥, 김치김밥, 소고기김밥, 땡초김밥, 돈가스김밥, 치즈김밥, 키토김밥 등 다양한 김밥이 소비되고 있다.

https://encykorea.aks.ac.kr/Article/E0009172

◆おまけ:江戸時代の浮世絵に描かれた寿司と海苔巻き

扉絵でもご紹介しましたが、下は柳々居辰斎(りゅうりゅうきょ・しんさい/1799-1823年)の浮世絵。

Ukiyo-e.org database:https://ja.ukiyo-e.org/image/met/DP135724

朝鮮時代に「キムパ」を描いた絵など、果たしてあるのでしょうか?

(了)

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