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自己責任とは。

時々、自分の考えをNoteに書くのですが、あくまでも個人的な意見で賛否両論あるかもしれないけど、ちょっと書き留めたいって思います。

雪で商売が成り立つエリアに宿がある以上は、雪に感謝して日々過ごすようにしています。でも、雪はいい面もあり悪い面もある。早く消えてくれ!って思う時と、もっと降ってくれ!って思う時。人間はいずれにしても自己都合を優先するので我儘ですね。

先週、大山で遭難事故がありました。日々スキーヤー以外にも山のお客さまを受け入れている寿庵。みなさんが山へ行くときは常に心配です。帰ってこられるまでは、大丈夫かな??と、山を見て常に思っています。出かける際には、

気を付けて楽しんでくださいね~!

と伝えるのですが、いつもいいお天気ではありません。大抵の時は大山は隠れ真っ白。そして、時には吹雪く中、山へ向かうお客さんを送り出します。そんな時は、

無理せず引き返してくださいね。

と声をかけます。でも、山へ行くのはやめてください!とは言いません(※)。※もちろん、大荒れの時は、私が心配する前にそれぞれが適切に判断し中止されます。

宿は、大雪でも吹雪でも警報が出ていても台風でも、お客さんがいる以上、そして来る(もちろん危険な際は中止を促します)と言われる以上、休むことはありません。会社へ皆さんが通勤するように、淡々と営業しています。

お天気のことを聞かれたら、ある程度はアドバイスしますが、宿としてできることは、天気予報を伝えることではなく、どんなお天気の日であれ、快適に宿泊していただけるようにすることのみです。

そして、事故がある度に山は自己責任と言われます。自分の判断で山に登ったので、それで事故が起きたので、個人の責任だ‥ということなのでしょう。スキーの怪我も自己責任、運転の事故も自己責任、それこそ私は起業してるけど、それだって自己責任‥なのかもしれません。

今年も各地で山の事故があり、そのたびに、冬山へ行くのが悪い。行くべきでない。なんであんな日に行ったのか?自己責任だから救助なんてしなくっていい‥そう言う声の方が多く、心配するような声が少なく感じました。ニュースを常にネットで見るのでより外野からの意見が目につきます。

会社員だったころは、風邪をひくのは自己管理能力がないからだ!と上司にに言われた世代。自己を管理して自分で責任を負わないといけない社会の風潮が自己責任という言葉をより正当化させ、当たり前のことにしてるのだと思います。

コロナ対策もそう。行政からはうんざりするほどの指導があります。指導はするけど、あとは宿の責任で営業しなさい!というスタンスなのでしょう。もちろん、出来る限りはしてるのですが、自分だけでは限界。だから、お客さんにもお願いしないといけない。それでも、酒の席ではなかなかそうもいかずに、私もつい、コロナ対策は自己責任ですからね!って言ってしまう。

まぁ、こちらもほとほと対策に疲れてるのでついつい責任を転嫁したくなって「自己責任」でやってよね!って言葉が出てくる。ある意味、自己責任って言葉は好都合。そうやってすべて個人に責任を押し付けてしまう。

コロナが蔓延はじめたころ、営業している方が悪で、休業している方が善。みたいな風潮があり、営業してたからコロナに感染したんだ、出かけたから感染したんだ。だから自己責任だ!と言われていました。いまや誰でもかかりうる状況で、かかった人を責めること自体がもはやナンセンスです。もちろん、感染しないにこしたことはありませんが、人を攻撃することはほんと、ナンセンスなのかもしれません。

何事も責任を各自がもってするということは大事ですが、何かあった時に、責任追及をして責めるのではなく、みんなでなんでそうなったのかを検証し、アドバイスができる世の中になるといいなぁ‥ってつくづく思いますね。自分も自ら考える、そしてそこに社会全体も考えることが並行していくと、もっといい世の中になる気がしますね。

山の話に戻りますが、冬山を安全に楽しむにはスキルアップ、装備、経験値など色々な積み上げが大事です。もちろん、怖い思いをしたからこそ、それが経験になって次に役立ちます。そうやってみなさん、少しずついろんな経験を積み事故を回避しています。

素人が山へ来てナメてる!

とも言われるけど、みんな最初は初心者。頭ごなしに怒るんじゃなく、一緒にスキルアップをはかればいい。お互いが声を掛け合い心配し労わりあう。それが、ホントの山屋(※)さんって思います。※山屋(やまや)とは、山が好きな人、本格的な登山をする人のことを(私は尊敬の念こめて)山屋と言います。

確かにあの事故の日はお天気が悪かった。でも、寿庵のお客さんはいつものように出かけていき、同じように8合付近(今回事故のあった辺り)まで登り、撤退をしている。

「思ったより人がのぼってったわ」

お天気のいい日に比べれば少なかったけど、それでも登る人がいます。今思えば、みんな本当に紙一重の状況にいたわけで、奇跡的に何事もなく下山してきて、

「いやぁ~、ホワイトアウトで大変だったわ」

とお酒の席でその日の山の出来事を話し、次は快晴の大山へリベンジですね‥なんて話をしていました。ある意味、いつもの寿庵での会話。だから、遭難された方も、本当であれば下山してきて、お酒を飲みながら、

「今日は危なかったね。一歩間違ったら死んでたかも」

って会話をしていた可能性もありますね。

それぞれが遭難事故のことを他人事ではなく、しっかりと受け止め、なぜ事故が起きたのか?どうしたら回避できたのか?考えて自分の行動にその教訓を生かしてほしいって思います。

まだまだ冬のシーズンは続きます。もしかしたらまだ事故が起こりうる可能性があります。みなさん、本当に安全に山を楽しんでくださいね。

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昨日、Aちゃんからもらった写真です。この景色が見たくってみなさん登るんですけど、これが見れるのって、どれっくらいの割合だろう。今年に入って快晴の大山の写真をもらったのは1月は8回。2月は1回。つまり10回にも満たない。遠くからお越しになっても快晴の大山にドンピシャで当たる確率は少ない。

無理せずに通い続ければいつか見れるこの景色。とにかく無理はしない、でも、するべき事前の準備はしっかり!そして山を楽しみましょうね!

そういや、先日申請書類に不備があり、県の担当者とやり取りを繰りかえす。どうも数字を書き込むのが苦手で、確認した(つもりな)のに、不備がある。これで、入金してもらえなくってもこれは私の自己責任。いや?早くしないといけなかったのに、ギリギリになってあわてて提出したので、確認不足が否めない。これでもらえなかったら、それはもう、自業自得ですね。

自己責任=やってる最中は悪いと認識せず、結果が悪かった場合。
自業自得=やってる最中から怪しいと思い、やっぱり結果が伴った場合。

自業自得の塊みたいな人生だけど、それでも日々楽しいのはなんでだろ??(笑)

そんな寿庵のHPはこちらをクリック!






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