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最近思うこと。

昨年暮れ、20代のころお世話になった小池潜(こいけひそむ)さんがなくなりました。この名前を聞いてピンと来る方も少ないかもしれませんが、北アルプスの双六小屋の先代のご主人です。今は私と同世代の息子さんが社長として頑張っておられますが、私が働いていた時代の社長はまだ潜さんでした。

初めてバイトへ行くために、高山の駅に降り立った時、自ら車で迎えに来ていただき、ご自宅に泊めていただきました。当時、山陰からバイトにくる子はほとんどいなかったと思います。遠いところからようこそといって迎えていただきました。

小屋で一緒になると酒の席で、山に住み着いた人(山賊?)の話だったり、山での怖い話など、ほんとかウソかわからなかったけど、山の逸話をたくさんしてくださいました。有名な話では、三俣山荘の伝説の主人伊藤正一さんの『黒部の山賊』があるのですが、そんなような話を、消灯後の薄暗い小屋の中でワクワクして聞いたものです。

そして、小屋にはアマチュアカメラマンもプロもたくさん出入りされていました。すでに亡くなりましたが、有名な山岳写真家だった磯貝猛さん(かつて高原地図の槍穂の監修をされてました)や、こんたつおじさん(近藤辰郎さん)にも出会うことができたのは、写真家としても有名だった潜さんのおかげだと思います。

昨年、潜さんの訃報を聞いた際に、久しぶりに連絡を取りあった山仲間と、懐かしい思い出を語り合いました。今も楽しいけど、あの時の山小屋での思い出は本当に大事で、とてもいい時間だったなぁ‥としみじみと思いました。

そして、巨匠逝く。鳥山明さんの訃報は潜さんの時とは違うショックがありました。二十歳過ぎてから漫画もゲームも興味がなくなったけど、子供のころはインドアで、漫画や小説、ゲームに夢中でした。当時、最も好きな漫画家が鳥山明さんでいつも模写をしていました。今でも主要登場キャラクターは見なくってもかけます。

自分が年を重ねると、嫌でも目にする訃報のニュース。でも、みなに惜しまれて亡くなる人を見ると、その人の人生は本当にすばらしいものだったのだろうなぁ‥と常に感じ入ります。

ということで、私も少しでも惜しまれるような人になるべく、努力をしなければ‥。

ゲレンデは首の皮一枚でつながって、20日まで営業できそうです。お客さんの動きは鈍り泊りはほとんどありませんが、私も最後まで営業します。21日以降は様子を見ながら休む日もあると思います。12月16日よりほとんど休まず風邪もひかずに営業継続中。あともう一息、シーズン最後までよろしくお願いいたします。

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