目的と相性と居心地の良さ。
先日、宿泊してくださった初大山、初寿庵のお客さん。あちこちの山へ行くのに、安く泊まれるゲストハウスを普段から重宝しているとおっしゃってました。
私が起業前、北アルプスの山小屋仲間に、登山口でゲストハウスをするんだ~って話をしたら、「山屋さんは安い宿がありがたいから、きっとニーズがあるだろうね」と言って応援してくれたのですが、数年後「最近、登山口に近いエリアにゲストハウスが出来始めたね」といって、私に先見の明があった~なんて話をしてくれました。
起業してから全く北アルプスへ遠征をしないので、そういう様子がわからないのですが、安い宿ができることは、ありがたいことですね。
初大山だというKさんは、「たくさん山へ行きたいし、朝早く出発するので、滞在時間が短い。だから、シンプルに寝るだけってのはありがたい」と。そうそう、ゲストハウスにもいろんなタイプがあるのですが、うちは、特に登山するお客さんが利用するので、そのニーズにこたえられるように、対応しています。
ゲストハウスっていうと、街中のおしゃれな建物で、カフェがあって、交流型の安宿‥のイメージを持たれるのですが、正直、うちは全然おしゃれじゃないし、夜遅くまで語り合うような宿でもない。そういうのを求めてこられると、あれ?ってことになってしまうかも。とりあえず、うちのニーズは、ぐっすり寝れて、水回りがとりあえずきれいで、登山口が近いってところ。山へ行くから早く寝て、早く起きるお客さんも多いので、自然とみなさんの行動パターンも一緒になる。
場所が場所だけに、目的は明確。だからお客さんの相性もいい気がします。それに、相性がいいと居心地もよくなりますよね。
そうKさんに伝えると、「確かにそうですね!」と納得。
決してガチの山屋だけではなく、それ以外のお客さんもいるのですが、旅人でもライダーさんでも家族連れでも、山に登らない場合でも「大山」を目指してきてるので、目的は一緒。なので、自然に話が盛り上がる。そして、次の日山へ向かうお客さんがいるので、お互い配慮して、自然に解散し、夜は早めに静かになります。
宿の居心地の良さって、集うお客さん次第ってのもあるので、来るみなさんが自然体でこの空間になじんでくれてるってのがとにかくうれしい。だから、それぞれが自分のペースでこの場所を楽しんでくださってると思います。
起業当時は、ゲストハウスに興味のある、ゲストハウス好きなお客さんが多かったと思います。新しくできたら来てみた!なんて方も。そして、ゲストハウスのオーナーさんの利用も多かったですね。ちょっと様子を見に来られたのだろうけど、そういう先輩からいただく意見もすごく役立ちました。
開業から9年で、徐々に客層は変化、それはあちこちに宿ができたことで、より「大山」を目的にするお客さんだけに今は、絞り込まれてきたからかもしれません。もちろん、私は旅人寄りの山好きなので、旅の話も大好きです。ときどき、旅の話題で遅くまで盛り上がる‥なんて日もあったりします。ただ、私自身が夜型ではないので、やっぱり早めに解散するのですけどネ(笑)。
ということで毎日、大山の話題に鳥の話。今日も登山道わきの花の話で盛り上がる。それは自分にとって好きで興味のある分野。だからこそ、私自身もここで居心地よくいられるのかもしれませんね。
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