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旅の理由

GW明け、ちょっとのんびりの寿庵オーナーです。お天気も今一つ、そしてぐっと気温が下がり、10℃下回る。山のお天気を見ると山頂付近は雪マーク‥そりゃ寒いわ‥。

昨日のこと、館内を暗くして、ぼんやりしていたら玄関に人影。大きなバックパックを背負った海外のお客さんが、今日は空いてる??といってやってきました。

どの部屋でも好きなところへどうぞ!ってなことで、受け入れ。私も久しぶりの英語で最初はしっちゃかめっちゃかだったけど、徐々に勘を取り戻す。ドイツからのMさんは2か月の日本旅。今回は6年ぶり3度目とか。大山へは野鳥観察を目的に来たと教えてくれました。残念ながらお天気は今一つ、今日は一日雨だったので、野鳥観察はせずに、のんびり過ごしておられました。ただここで3泊予定。明日は午後から晴れそうなので、鳥が見れるといいですね。

で、次はどこへ行くの?と聞くと鳥取砂丘‥との返事。とりあえず鳥取と言えば砂丘なのでしょうね。でも、Mさん、砂丘に行くのは少し違う目的があったようです。

「すなのはな」という小説をご存じですか??とMさん。作者は「くぼあべ」と。ん?聞いたことないなぁ‥。砂の器ならわかるけど、でも、砂丘とは関係ないし‥。

調べてみると「安部公房」の「砂の女」でした。調べたところで実はピンとこなかったのですが、20か国で読まれる日本の名作のようです。かなり古い作品で、Mさんも映画も有名だが、原作はもっと古いはず‥でも、表現がすばらしく、とても深い作品だ‥と。

小説の中に鳥取砂丘が出てくるのかわかりませんが、この小説が鳥取砂丘へ行こう!とインスピレーションを与えたようです。

海外の方が知っている日本の小説家と言えば、必ず出るのが三島由紀夫、作品は金閣寺です。あとは、やはり村上春樹ですね。きっと翻訳されているされてないで知名度があるのでしょうが、安部公房は正直知りませんでした。

私も旅の目的地に選ぶ理由に小説や映画を見たから‥ということがありました。

カナダではプリンスエドワード島で、子供のころから好きだった赤毛のアンの世界を満喫。オーストリアでは、母親の影響で好きだったサウンドオブミュージックの舞台を現地でツアーにも参加しあちこち回りました。そして、スイスではハイジの世界へ。イギリスでは、ピーターラビットに不思議の国のアリス。もちろん、当時まだ撮影していたハリーポッターの撮影地めぐりもしました。外せないのが、リバプールのアビーロード!あの横断歩道をもちろん歩いてみました(笑)。ニュージーランドは、ロードオブザリング。なんだかミーハーだけど、それらの映画や小説を通じその景色を想像。その世界観を感じてみたいと思って、その地を訪ねて行ったものです。逆もしかり、ルーブル美術館へ行った年に、ダ・ヴィンチ・コードという小説を読んだ(まだ映画ができる前)のですが、ルーブル美術館を見たからこそ、リアルにその世界がよくわかりました。

いずれも、そのためにその国へ行ったわけではなく、旅のついでに行ってみたのですが、でも、その場に行くとより作品を味わえる気がします。一つ、小説を読んだからこそ行きたくなった場所もありました。それは「井上靖」の「敦煌」です。中学生のころに読んだのですが、その時に、敦煌へ憧れを持ち、いつか行こう!と思いました。でも、結局行くことはありませんでした。

砂の女‥。ちょっと気になりますね。それを読んで砂丘に行ったらどんな気持ちになるのだろうか??そういや、大山と言えば「志賀直哉(※)」の「暗夜行路」。これは世界で翻訳されてないのかな??もしされていれば、暗夜行路の聖地巡礼とかならないかなぁ‥。ただ、残念なことに「大山の米がまずい」と書いてあるので、そこは実際に食して払しょくしていただきたい‥と思います。※あらま勘違い!太宰治と記載してたけど、ご指摘いただきました~~たしかに!志賀直哉と思い太宰治と打つ。私、人間失格ですね~。

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