鳥たちのライフステージ
盛夏、鳥たちは生い茂る葉に隠れてしまい、観察が難しくなります。探鳥会のお勧め時期はやっぱり春。繁殖期には特徴的なさえずりをするし、オスたちは目立つところでメスに愛を叫ぶので、姿も見やすいですね。
こちらのキビタキの写真はMさんから頂きました。
夏鳥といわれるキビタキは初夏、姿を見るようになります。リズミカルなさえずりで鳴いてくれるので、すぐわかりますね。でも、もう繁殖期が終わったのでしょう、この頃すっかり声を聞かなくなりました。
今は幼鳥を見かけることが増えてきました。こちらの写真はKさんからです。キビタキの幼鳥だろうか??と話をしてるのですが、幼鳥はなかなか判別が難しいですね。
かわいらしいですね。まだまだ勉強不足。せめて大山に来る鳥たちは覚えていきたいですね。
ここで仕事をしていると、朝から鳥の声が聞こえます。最近はセミの声に押され気味ですが、それでも鳥の声を聞くことができます。双眼鏡をもって外へ行かずとも、ただ仕事をしながら声を聞くだけでも、季節を感じることができる。雪解け時期にやってくる鳥たちの声を聞くと、お~春が来た!って思うし、繁殖で囀りだすとちゃんと相手が見つかるかな?って思う。そのうち声が聞こえなくなると卵を温め中?って思うし、しばらくするとちょっと聞きなれない声がにぎやかに聞こえてくると、それは幼鳥が親鳥に餌をねだったりしている声だったりする。声からも鳥たちのライフステージがわかってくる。なんだか、語学を習得すると相手の伝えたいことがわかるのと一緒、鳥語もわかると面白いですね。さてそうこうしているうちに、夏鳥たちの声が聞こえなくなり渡りの鳥たちが飛来し秋から冬になりまた季節が巡る。
声だけでも鳥たちのことがわかってくると、それこそ登山をしていても楽しくなりますね。
キビタキの幼鳥を撮影のKさんからこちらのジョウビタキの写真もいただきました。
少し羽根が乱れてるので、成長過程の幼鳥だろう??と思ったようですが、「この子は成鳥です。たぶん換羽の途中かもしれませんね‥」と、この子についてずっと状況を見守っているゆずはちゃんに教えてもらいました。
ゆずはちゃんはジョウビタキの観察をしている地元の高校生です。NHKの番組「沼にハマってきいてみた」にも出演です。
Kさんの換羽途中のジョウビタキのオスの写真を見て、
「このオスは今年2回繁殖したけど、2回とも捕食(蛇などに)されて巣立ったヒナはいません」と教えてくれました。
それを聞くとこのジョウビタキのオスの人生を考えてしまいました。かわいそうだけど、でも、自然の摂理なので、しょうがない。ゆずはちゃんもかわいそうとわかってるけど、巣を保護するようなことはしないで観察し続けてたのだと思います。
そう思って鳥たちのことをあれこれ考えると、本当にかわいいし、いとおしく感じてしまいますね。鳥たちの住める環境を残してあげたい。そして、たくさんの鳥たちが毎年帰ってこれるように、私たちも温かく見守っていきたいですね。
先月7月にとりクラブを開催したので次回は9月です。ぜひぜひ、鳥クラブに参加しませんか?初めての人でもウエルカムですよ。
寿庵のHPはこちらをクリック!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?