CBC㉛「妊活とセックスレス」その6
最終回。ここまで未読の方は「その1」からどうぞ
セッションはここまで90分弱。そろそろおしまいです。すでに起こったことは
・セックスしたくない自分に何が起きているかは分かった
・セックスしたくない自分の奥で、長年抑圧されていた部分が解放された
・セックスを断ることで悩んでいた自分も癒やされた
・夫とのこれからの関係がどんなものかイメージでき安心した
・子どもも本当に欲しいということが分かった
・2人のセックスの形のイメージもできた
これらが「頭で理解できた」というより「体感できる変化」があったわけです。
本当に素晴らしい!!
ただし、もう一つ課題が残っていました。
身体にスイッチを入れること。。。。
これは僕が設定した課題ではありますが。。。
だから、最後にこんなおまけをつけてみました
僕にはアイディアがありました。もしクライアントが出産をすることを選択肢として持つことに同意してくれるなら、出産のイメージワークをしようと。
そしてその中で、彼女の身体が、心とともに、これからイキイキと生きられるように、しっかりとスイッチを入れたい、と。
クライアントは妊娠出産について「なんかいいような気がしてて」と言ってくれました。
そこで僕の「そしたら、ちょっとだけ、追加のワークをします。なんてことがないものですが。。。。。ただ、身体の状態は変わると思うので」
という言葉
この「ただ、身体の状態は変わると思うので」
の一言を、クライアントはセッション後に振り返って
「あのときのだいじゅさんの視線。声のトーンで『あ、わたしの身体は変わるんだ』と思いました。。。そして変わることを受け入れよう、受け入れたい。そう思いました」
と言ってくれました。コーチの思いが届いた瞬間です。
ということで、クライアントと共に、最後のワークに入ります。
僕はコーチングカウンセリングで催眠療法をそのまま行うことはありませんが、長年の催眠療法のトレーニングで学んだスキルや考え方は、さまざまな形で応用しています。
このシーンもそうです。クライアントがイメージの世界に集中できるように、そしてその集中の中で、無意識が変化していくように、言葉を選びながら、相手に声がけをしています
そしてもちろん声のトーンや間も大切です。これは無意識との対話なのですから。そのための技術がさまざまあるのです
ということで技術的な難易度はそれなりに高いのですが、このイメージワークのコンセプト自体ははシンプルです。
あなたの身体は、自ら進んでいく。あなたはそれに気づくことができる
そのことをクライアントに伝えたいのです。クライアントの無意識が、そのことを受け入れた時。クライアントの身体に再びスイッチが入る。それを目指したイメージワークです
あなたの身体は、自ら進んでいく。あなたはそれに気づくことができる
それを繰り返し伝えているのが分かりますか?
自然と妊娠する、自然と大きくなる。子どもも自ら生まれたがる。
そして、あなたはそれに気づいて、同調することや支えることができる。。。
クライアントは静かに泣いています。
浄化の涙
過去の苦しみも、未来への不安も。。。すべてが洗い流されるような、暖かで穏やかな涙でした。。。
クライアントは、優しく自分を抱きしめています。。。。
そして
「こんなに自分のことを優しく抱きしめたのは、初めてな気がする」
と言いました。
僕も一緒に泣いていました。
しばらく間をおいて、クライアントが落ち着いてから宿題をだしました。
ご主人とのコミュニケーションについては、後日一緒に検討をする約束をしました。
クライアントはセッション前は自分の下半身の感覚が感じられずコンクリートのようだと思っていたそうです。
それが、セッションが終わったら、暖かさを感じられるようになっていたそうです。
そして後日談。
①セッション後、人生で初めて排卵痛を感じることができた②セッションまで数ヶ月悩んでいた便秘が翌朝から解消された③夫と自然にセックスできた。お務め感はなかった④なぜだか自然妊娠しそうな気がしているし、妊活への焦りがなくなった
数日の間にそれらのことが起こったそうです。
そして、僕と一緒にご主人にどう伝えるかの相談をしました。
ポジションチェンジを使いながら、どう言ったら相手に何が起こるかシミュレーションした結果
案外シンプルに伝えるのが良いと言う結論になって、
ご主人にはポイントだけをシンプルに伝えました。
セッションでのイメージ通りにご主人はすべて理解してくれ、2人はますます幸せに暮らしています
※今回のスクリプトを僕が読み上げている動画を作りましたので、良かったらご覧ください。少しは当日の雰囲気が伝わるかも知れません
さて、
僕はコーチになって19年。たくさんの相談を受けてきました。セックスレスの話も何度も聴きました。
苦しいよね。
動物なら自然にできるようなことが、できなくなってしまう
なんとかしようと思えば思うほど、動かない身体。。。
なぜそんなことが起こるのか。。。
それは私たちにマインド(思考)があるから
マインドが創り出した世界の中に私たちは住んでいるから。そのために身体が自然な反応をすることが難しくなるんだ
そんな状態の中でなんとか生きている身体を、さらにマインドでコントロールしようとしても、うまくいかないのは当然。だから
マインドを手放す。身体を信じて、ついていくんだ
私たちは長い長い時間、この地球上で、この身体で生きてきたんだ
だから、身体はこの環境で生き抜くエキスパートなんだ
身体に敬意を払って、首部(こうべ)を垂れよう
私たちのマインドからしたら、奇妙なやり方かも知れないが、身体は身体のやり方で、ちゃんとサバイブする。
サバイブするだけじゃない。幸せに生きる道を進んでくれる
だから自分の身体に触れよう。未知の生命体に触れるように
動きを感じよう。そのエネルギーに、バイブレーションに同調しよう
広い世界に抜け出して、自由に生きる方法を、身体は知っている。
身体へのそのような信頼の上に、マインドが載って、そのイメージ力を駆使したら、そこからさらに素晴らしい未来が広がっていく
マインドは邪魔なものではない。身体を邪魔者にしなければ、身体から学ぶことを忘れなければ、マインドは素晴らしい可能性を私たちにもたらしてくれるんだ
いつもそんな気持ちでセッションをしています
終わりに。
極めて繊細な題材で公開セッションを受けてくれ、その逐語録の公開を快く許可してくれたクライアントに深く深く感謝します。
あなたのおかげで、皆で学ぶことができます。あなたの勇気に応えるべく、僕もますますコーチングカウンセリングの普及に努めます。
いつかこんなセッションがしたい。そう思った方は僕と一緒に学びましょう。時間はかかりますが、やれるようになる道筋は存在します↓
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