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職業としての地下アイドル/姫野たま

地下アイドルとして活動している姫野たまさんが地下アイドルとはどんな存在か書いただけでなく
実際に活動している地下アイドル、それを応援するファン、一般人へのアンケートの結果を載せている。
どんな差異があるかを載せ、それを元に考察するあたりが興味深い。

 
「アイドルは病んでいる人が多い?」
「ヲタクはキモイ?リア充ではない?」
等々
一般的に抱かれやすいイメージとアンケート結果により浮かび上がる実際が案外異なり
イメージと実際は違うなぁと感じる。

 
姫野たまさんがアンケートの結果や実際に活動していて思ったことをまとめて推測された

“地下アイドルを目指す人とは
両親に愛されて生きてきて、人に愛される喜びを知っている。だが、学校でいじめられたり、人間関係が上手くいかず、その喜びを喪失してしまった(だから学校以外で人間関係を構築しようとしたり、アイドル活動で自己を確立しようとした)”

ということが興味深かった。

 
確かに私が知っている地下アイドルやローカルアイドルはこの傾向が当てはまるのだ。

“内気だけど目立ちたがり”の傾向が地下アイドル(やメイドさん)をやる人に見られる傾向で
だからこそ人間関係でつまづきやすいのでは?という
自身の体験も含めての話はなかなか面白かった。
 
 
AKB48の勢いもだいぶ落ち着いたものの
増えきった地下アイドルやローカルアイドルも含めたアイドルたちは
今後どうなっていくのだろう。

SNSの普及の影響を本書でも挙げていたが
これからも女の子達は夢や承認欲求を抱いて
歌い踊り写真加工してアップし
居場所を探したり、居場所を守っていくのだろうか。

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