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#42 「世界の一流は「雑談」で何を話しているのか」

今回の読書録は「世界の一流は「雑談」で何を話しているのか

私は雑談があまり得意ではありません。会議の前に"アイスブレイク"で場を温める、みたいなことはほとんどしません。すぐ本題に入りたいタイプの人間です。笑

ただこの本を読み終わった後に、私はどうやらビジネスにおける雑談という存在の意味を勘違いしていたことに気づきました。具体的にどう勘違いしていたのかをまとめてみたいと思います。


ビジネスにおける雑談のポイント

ビジネスの場における雑談ではどんな話をする場合でも、次の4つのポイントを常に意識することが大切だと著者は述べています。

  1. 相手を驚かせないレベルの「自己開示」をして、自分という人間を知ってもらう

  2. 好奇心を持って、相手の「人間性」や「人となり」を知ろうとする

  3. 「信頼関係」の構築が目的であることを忘れない

  4. 相手と「ラポール」を作れているか、客観的な目で観察しながら話す

この時点で"雑談"の存在意義を見直した方もいらっしゃるのではないでしょうか。
どうやら雑談とはお天気の話をするためのものではないようです。

雑談を通じて「ラポール」を作る

「ラポール」とは心理学で出てくる言葉です。
お互いの心が通じ合い、穏やかな気持ちで、リラックスして相手の言葉を受け入れられる関係性を指します。別の言い方をすると信頼や信用、尊敬のある関係が築かれた状態のことです。

優秀なビジネスマンはこうした明確な意図や目的を持って、雑談を「武器」として活用しているそうです。決して天気や思いつきの世間話をする時間ではありません。なぜならそれではラポールが作れないからです。たとえその場が和やかな雰囲気になったとしても、それがビジネスの場で結果に結びつくかというと難しいでしょう。

雑談とは準備をして行うもの

雑談という文字から「用意しない」「成り行き」といったイメージを抱きがちです。しかし上記のように雑談とは明確な意図や目的があり、それ相応の準備が必要なのです。

例えば欧米の一流ビジネスマンはかなり周到な準備をして雑談に臨むそうです。彼ら彼女らは相手企業に関する業界ニュースに目を通すのはもちろん、担当者の仕事との向き合い方や考え方、家族構成、趣味・趣向などを徹底的に調べ上げて事前準備を整えているみたいです。

いきなりここまではできませんが、まずは雑談とはそういうものであると自分の中で定義し、準備できる範囲で実践してみるとよいでしょう。

一流が雑談に求めているのは"教養"

世界のビジネスマンは雑談を学びの場と考え、お互いの人生を豊かにするための知識や情報をやりとりする時間だと捉えているそうです。

特にヨーロッパの国々では、日本やアメリカと比べて教養が重要視されています。専門知識はそれぞれ違っても歴史や政治、アートなどについて「このレベルの話はできるはず」という水準を見越して話題を選んでいるみたいです。

日本のビジネスマンは雑談を「潤滑油」と考えがちです。その場の緊張感をほぐす、相手との心理的な距離を縮める。そんな効果を期待していますが、世界のビジネスマンが雑談に求めているのは教養(リベラルアーツ)です。

世界がこうだから私たちもそうしなければいけないとまでは思いませんが、教養があるに越したことはないと思います。web制作の仕事のことだけでなく、幅広いモノゴトに興味関心を持とうと思いました。

雑談の最初のミッションは「確認作業」

ビジネスの場で行う雑談の最初のミッションは「確認作業」をすることだと著者は述べています。

ここでいう確認というのは「相手が大事な話をする準備をできているか」の確認です。ビジネスの場である以上、そこでは何らかの大事な話し合いが行われるはずです。相手はそのスタートをきちんと切れる状況にあるのかを雑談によって確認するわけです。"場づくり"とも言えるでしょう。

もしかしたら相手の頭の中は家族とケンカしたことや仕事上でトラブルが発生していることで頭がいっぱいかもしれません。一流のビジネスマンは相手がそんな状態でないかどうか、雑談を通して観察するそうです。
仮に少しでも違和感を感じたら、次のように話を切り出します。

貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございます。本日は詳しい資料やスライドを準備しておりますが、すぐにプレゼンを始めてもよろしいでしょうか?何か新しい課題があるとか、違う方向性が見えたということであれば、先にお聞かせください。

これは再現性ありそうです。早速実践していきます。


以上、世界の一流は「雑談」で何を話しているのかの読書録でした。

冒頭書いたように私は雑談という存在の意味を勘違いしていました。特にビジネスの場における雑談は明確な目的意識や事前準備が大切であることを学びました。あとは教養ですね。自分の業務範囲や仕事に限らず、色々なことに興味関心を持っていきたいと思います。


最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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