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技術はあるが、知識は無いでは困る

職人と呼ばれる方々は、
昔は親方の元で修業し、一からその道の技術や知識、そして、社会人としての心構えなどを学び、時間をかけて一人前になったもんです。
(※弊社先代社長談)

「そんな時代もあったね」

と歌の詩のようなに、以前はそうして職人が育っていきましたが、
時代は変わり、現代はそのような仕組みはだいぶ珍しくなりました。

設計と施工は一緒に考えたい

大工の棟梁と言えば、
現代で言えば、
設計者、かつ、現場管理者、かつ、施工者
といった建築のオールラウンダーでした。

現代では、工務店のベテラン社長さんたちの一部の方々が
「棟梁」としてわずかに残っています。

少なくなりましたね。

私も設計や現場管理は行いますが、現場には結構な頻度で出てはおりますが、大工上がりではないので、施工は基本、自社大工・協力業者に任せています。

ある程度は自分も現場に出てますし、実際の施工も自社大工がしますので、設計した内容は常に施工者側の目線に立って行っており、おかげで、現場で齟齬が出ることはほとんどありません。

設計は自由に行えるように見えますが、
新築でも、リフォームでも、
実際には、しっかりと形にしなければなりませんし、
長持ちしなければならない、
と常日頃から私は考えております。
その為には、

  • きちんと施工できるか

  • どのように施工するか

  • どのようにメンテナンスするか

などを考えて設計するのが望ましいというのが私の考えです。

設計しかできない設計者、施工しかできない施工者

今の時代、
一つの現場に棟梁が付きっ切りで進めていくなんてことは余程の大規模現場か寺社仏閣などでなければごく稀です。

ですが、現場では、様々な選択が迫られる場面がたくさんあります。
それをいちいちお伺いを立てているようでは、技術者としてはどうでしょうか?

もちろん、全て、一人の判断だけで進めてしまうのはまずいですが、
自分で考えることを放棄し、
誰かの指示を待つだけの方は技術者とは言えないと思います。

設計だって施工のことを理解しなければなりませんし、
施工だって設計のことも理解しなければいい家は建ちません!

良い家は、多くの技術者の協力があって初めて完成します。

誰が設計し、誰が施工するのか?

現代ではあまり注目されなくなってきたことではありますが、
「誰」の部分をこだわらなくなったおかげで安くなることは多々あるでしょうし、一方では、質は波が大きくなったとも感じています。

設計から施工まで一社で行う工務店は今後も減り続けるとは思いますが、
今ご提供している質を保てるよう、これからも技を磨きたいものです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。