手前味噌なリフォーム
ありがたいことに、弊社でご新築したお宅やリフォームさせていただいたお宅で再度リフォームをご依頼いただくことがあります。
正直なところ、それらの現場ほどやりやすい現場は他にありません。
なぜなら、【流派】が同じだからです。
■家づくりはクセが強い
1、自社現場がやりやすい訳
自分で施工した現場ならなおさらやりやすいですが、
自分ではなくても、先代や引退していった同じ会社の職人が施工した現場は自分たちのやり方に非常に近い考えで設計・施工されています。
そのため、とても やりやすい のです。
しかも、
壊す前からある程度はしっかりとしているだろうという安心感もあります。
2、家は人が造るのでクセが強い
どんなに大きなハウスメーカーでも、私どものような町の小さな工務店でも、現場で家を造っているのは人間です。
ですから、「誰」が設計して、「誰」が施工したか、
によって出来上がる家には差が生まれます。
良いとか悪いとか、だけではなく、
将来のことを考えているとか、直しやすくなっているとか、
本当に一軒一軒が全く異なりますので、
その考えが近い方が造った家はとてもリフォームしやすいです。
逆に、クセがものすごく強い家もあります。
そうした家では、いわゆるマニュアル的なものは全く通じず、DIYではとても太刀打ちできませんし、プロでも悪戦苦闘(で済めばいいですが)が強いられます。
3、工事する会社がコロコロ変わる家
同じ会社に頼みたくても、廃業などによってリピートできない場合は他社に依頼せざるを得ません。
そこでどんな会社を選ぶかがとても難しいと感じている方もいらっしゃると思いますが、お試しも出来ないのが家づくりの難しい所です。
それでも、時々、お試ししているかのような、家のあちこちの工事をそれぞれ別の会社に依頼しているお宅にお邪魔することがありますが、パッと見ただけでもちぐはぐ勘が出てしまうのは、しかたのないことかもしれません。
コロコロと替えることでのメリットもあろうかと思いますが、
当然、デメリットも起き得ますので、業者選定は慎重にされることをお勧めいたします。
職を転々とすることで様々な経験は得られるかもしれませんが、
失うものもあるのと同じかもしれません。
4、プロの仕事の全てがプロレベルではない
業者に発注しているのだから、
全部プロがちゃんと家を造ってくれているはず・・・、
そうだったらいいですね。
建設業許可や建築士事務所登録などはありますし、
建築士や施工管理技士などの資格はありますが、
(一部を除き)現場の施工者の資格は特にありませんので、
携わる人の知識・技術には差があります。
当然です。
コストも違います。
5、業者を変えてもいいんです
ここまで読んでいると、一度依頼した業者を変えてはいけないような印象に見えるかもしれませんが、そうではありません。
相性が合わなかったり、信頼できなかったり、出来上がりに満足がいかなかったり、予算が合わなかったり、すれば変えればいいのです。
ただ、変える場合には、同じ失敗を繰り返さないよう、業者選定に気を付ければ良いだけです。
どうか、家にクセが蓄積していかないようご注意ください。