【台湾LIFE🇹🇼】07_小さくて強いヤツ
こんにちは、Suzumuraです。
今回は【小さくて強いヤツ】について書きたいと思います。
台湾は亜熱帯性気候と熱帯性気候が交わる北回帰線上にあり、台北市は北緯25度、日本の宮古島や石垣島と同じ緯度です。そう、台湾には「常夏」のイメージがあると思います。
アイスモンスターのマンゴーかき氷や春水堂の冷たいタピオカミルクティーなど台湾はアイスデザートも有名ですよね。
しかし、常夏ということは…台湾にも「ヤツ」がいるんです。
台湾に着任した初日、がらんどうのうす暗い社宅でひとり持参した荷物を整理したり、近所のスーパーに日用品を買い出しにいったりしているうちにすっかり夜も更けてしまいました。
なんとか最低限の身の回りの準備は整ったので、慣れない食事や入浴を手短に済ませ、ひんやりとしたフェイクレザーのソファーでぬるい台湾ビールを飲みながらセンチメンタルな気持ちに浸っているとき、「ヤツ」はとつぜん現れました。
私はほんとうに「ヤツ」が苦手です。
私は「ヤツ」に気づかれないように忍び足で玄関に向かい、サンダルをそっと履いて外に出るやいなや一目散で近所のコンビニに駆け込みました。
当時、まだ中国語が不自由だったこともあり自分で店内を探してみたもののお目当てのものはみあたらず、他にも近所のコンビニをいくつか回ってみたのですがすべて空振りでした。
そういえば日中にいった近所のスーパーが24時間営業だったことを思い出し、最後にダメ元で行ってみることにしました。
そのスーパーは警察署のとなりにあるのですが、初めての海外生活の初日、深夜の暗闇にぼんやりと浮かぶ「警察」の二文字を見るといやでも緊張感が高まります。
近所のスーパーでお目当てのものを無事見つけることができ、これから始まる戦いに備えて呼吸を整えながら社宅への帰路をゆっくりと辿りました。
「ヤツ」との勝負はあっけなく、一瞬で終わりました。
台湾の殺虫剤もなかなか強力で、なぜだか柑橘系のあまい香りがつけられていました。使用後にノズルからかなり液ダレするのが難点です。
ところで、私の社宅は定期的に清掃が入るサービスがついていたのですが、清掃日に仕事を終えて帰宅すると窓が開けっぱなしになっていることがたびたびありました。
おそらく通風のために窓を開けておく習慣があるのだと思いますが、網戸まで開け放しておく必要はなく、私としては「ヤツ」がふたたび侵入してくることを懸念していました。
清掃会社には清掃後に窓を施錠するよう何度もお願いしたのですが、お願いした直後は改善されるもののまたすぐに再発するの繰り返しで、そのうちに「細かいことを気にしていては海外では生きていけない」という諦めの境地に至りました。
後日、社宅を仲介してくれた不動産屋さんに「ヤツ」の対策を相談したところ、もし苦手であればホイホイ的なものは後々ビジュアル的にキツいので、コンバット的なものの方がマシだと思います、とのアドバイスをいただきました。
それから、私は社宅の四ヶ所にコンバット的なものを仕掛けて定期的に交換するというルーティーンを自らに課しました。おかげで社宅で「ヤツ」と出会したのは数えるほどで済みました。
ただ、そのへんの道端でまるでポケモンが飛び出してくるかのようにしょっちゅう「ヤツ」と遭遇するので、そのうち気にもしなくなってしまいましたが。慣れとは恐ろしいものですが、これも一つの【台湾LIFE】です。
ちなみに、台湾では「ヤツ」のことを「小強(シャオチャン)」と呼びます。小さくて強いヤツ、なるほど、これぞ言い得て妙です。
台湾生活で「小強」に慣れた私は「少強(少し強くなったヤツ)」でしょうか。
今回は以上になります。
では、また!
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