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黒石寺蘇民祭について

▶︎調べようと思ったきっかけ
LINEニュースをみていたら、「1000年もの歴史がある蘇民祭 今年で最後」という見出しを見て、1000年も続く祭りってすごいな、なぜ終わってしまうんだろうと興味を持ったので調べてみました。

▶︎黒石寺蘇民祭
黒石寺(こくせきじ)は岩手県奥州(おうしゅう)市にある天台宗のお寺です。この黒石寺で毎年旧正月7日から8日(現在の2/17日から18日)にかけて行われてきた裸祭りが黒石寺蘇民祭で1000年の歴史があるとされています。

蘇民祭は岩手県内を中心に黒石寺以外のお寺でも行われていますが、裸祭りを毎年行い、1000年もの歴史があるのは黒石寺蘇民祭だけだそうです。

黒石寺蘇民祭のメイン行事は、ふんどし姿の男たちが神の加護がこもっている札、護符(ごふう)の入った麻袋を奪い合うところです。
男たちが一つのものを本気で奪い合う姿に歴史ある祭りの尊さを感じます。

▶︎なぜ終わってしまうのか
Abemaの番組に黒石寺の住職さんが出演され、なぜ黒石寺蘇民祭を終わらせる決断にいたったかを丁寧に説明されていました。
住職さんによると1番の問題は人手不足で、蘇民祭は祭りの1ヶ月以上前から準備があるが、黒石寺のある地域の高齢化と若者が減ったことによりこの準備段階でご高齢の方に大きな負荷をかけてしまっていたそう。様々なリスクを考慮した結果今年で終わらせることにしたそうです。

このことを発表すると日本各地からボランティアでいいのでお祭りを手伝いますとのたくさんの声を頂いたが、この蘇民祭はこの地域に住み続け、代々信仰をしてきた人間にしかできない儀式などがたくさんあり、外部の人ができることは少ないのだそう。

また、この住職さんのお考えは、お祭りを続けることよりも"信仰"を残すことが重要で、この信仰を残すためにお祭りはこれ以降行わない決断をされたそうです。



1000年もずっと続いたというのはとてつもないことだなと思います。しかも1人単位のものではなく文化としてその地域の人々を巻き込んで続けられてきた。これほど長く人を動かし続ける原動力はなんなのでしょうか。この祭りを最初に始めた人はどんなことを考えてどんな思いで毎年祭りを開催していたのでしょうか。

これほど長く人間を動かし続けてきた黒石寺蘇民祭には人間の原理や根本の部分、大事な部分が詰まっている気がします。
いつか黒石寺に行って住職さんにお話しを聞いてみたいと思いました。

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