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キングオージャーVシネマ感想…王様戦隊のWinning Run

春、この時期恒例のスーパー戦隊Vシネマを映画館で観てきましたので、感想をFilmarksから転載して、総括しようと思います。

二本立てながら70分。
軽く観られる、お手軽さが良いですね

キングオージャーVSドンブラザーズ

二本立ての一本目、恒例の戦隊合作。

ドンブラザーズ、キングオージャー共に戦隊としては異色作ゆえにどうなるのか、といった事前の疑問があったが、思いきりドンブラザーズに寄せており、ドンブラに放り込まれた王様たち、といった話だった。

終始お笑いテイストながら、最後に「ちょっといい話」風で締めるのも、相変わらずな感じである。
楽しかったが、テレビ版を両作視聴済み前提のネタが多くヒーロー物の映画単品として見るとついて行けない、という人も多かろうとは思った。

ジローは筋肉キャラだったか?という疑問や、詰まりものを取ると蘇生っておい、という野暮なツッコミはテレビでは面白味になるが、映画館で観るほどの作品でも無い…しかしそれもドンブラザーズか、と思ってしまう怪作。

スコア…3.5

キングオージャーVSキョウリュウジャー

キョウリュウジャーは未見ながら、勢いと見せ方の格好良さで楽しめた一編。

キングオージャーのTV本編にて共演があったことから繋がり、後日談プラス、少しややこしいタイムパラドックスを交え、「歴史を元に戻す戦い」が繰り広げられる。

圧巻だったのは宇蟲王になってしまったギラ。
元々邪悪の王を名乗り高笑いがトレードマークのキャラだったが、やはり若者なので「子供がヤンチャぶっている」色がどうしてもあった。ところが一年主役を務め上げた酒井君の成長が、悪に染まった演技に如実に現れており本物の「邪悪の王」に見えた。それに対しそれぞれの言葉で諭していく仲間たち。TVシリーズでも何度か聞いた台詞の妙技をまた見ることが出来て、正当なキングオージャーのアフターストーリーだと感じることが出来た。

必要以上に馴れ合いはせず、いざという時には強い団結を見せる。これが王様戦隊である。
来年は先輩としてブンブンジャーと共闘するのであろうが、その時また王様たちの結束が見られるのが楽しみになった。
名乗りの際、変身前の名前を使うのがサマになるのはキングオージャーならでは、である。

前半のVSドンブラザーズがおふざけだった分こちらで締めてくれた、そんな一作でありました。

スコア…3.8


余裕のウィニングランに見えて

真偽は定かではありませんが、ゼンカイジャーの時にスーパー戦隊シリーズは結構ピンチだったとか。そこがドンブラザーズで主に玩具売上の面で持ち直し、キングオージャーに繋ぐことが出来た…とは、雉野つよし役の鈴木さんがTV終了直前にTwitterで言っていたことです。

そしてキングオージャーの商業的成績、については詳しくはわかりませんが作品の評価が極めて高いことは感じています。番組外でのイベントはチケットを取るのが難しい、と小耳に挟みました。実際私も、仮面ライダーのついで…的な感覚で戦隊を観始めたのがキュウレンジャーからで、キングオージャーでゆうに7年目となる訳ですが、「一番面白かった」と思える作品でした、王様戦隊。

数は多くありませんが、「これは傑作!」と書かせていただいたキングオージャー記事、いずれもビュー数がかなり多く世間的な評価の高さを感じていましたね。

そんな、異色作でありながらスーパー戦隊シリーズを救った2作の共演、コメディ寄りでコント風味ではありましたが、真の評価はTV版で貰っているから…と言わんばかりの「余裕」すら感じられたのでした。

ドンブラは敵2人まで混ざっているのがカオスですね
現代ものなのに、キング勢に負けじと服装が様々なのも笑えます

また、TVでも共演編があったキョウリュウジャーは、上記感想で述べたようにキングオージャー勢の別の顔が見られた所が良かったです。ヘナチョコになってしまったヤンマは、最初誰だか分らなかった程です(笑)。

何度か言っていますが、私は赤が好きです
この並びには、とても「ヒーロー」を感じます

まだ来年も一本残ってはいますが、一年間楽しませてもらったキングオージャーもこうして戦いを終え、スーパー戦隊の歴史に名を残す…その儀式のようにも感じるVシネマでした。

お疲れ様でした、王様戦隊。
チキューを護ってくれた貴方達を忘れません…また会いたいですね!

近年、表現の幅が狭くなり窮屈な傾向がありますが、
そこに中指を突き立てているような設定がまた、痛快でもありました

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