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エンドラインからの景色 vol.50 B.LEAGUE 第33節 群馬クレインサンダーズ vs レバンガ北海道 レバンガ北海道小野寺HC会見

エンドラインからは選手たちの熱く激しいプレーや、そこからしか見えない表情がある。ダブドリ編集部が撮影した中から厳選し、写真とともにゲームを振り返っていく。vol.50では4月17日に行われたB.LEAGUE 第33節 群馬クレインサンダーズ vs レバンガ北海道終了後の小野寺HCのダブドリ会見を掲載。(写真・文 = 宮本將廣)


レバンガ北海道小野寺HC会見

宮本 お疲れ様です。勝利おめでとうございます。まずは1Qのタイムアウトについて伺いたいと思います。1つ目のタイムアウトを請求する前のプレー、そしてタイムアウト後のプレーも正直あまり良くなくて、その後に2つ目のタイムアウトもとりました。あそこはどんな指示を出して、何を確認したんでしょうか?
小野寺 おそらくイメージされているであろうディフェンスの部分もそうですし、自分たちのゾーンブレイクで少しコンヒューズが起きたことが大きかったです。僕たちのバスケットボールはオフェンスがうまくいかないとディフェンスに影響を及ぼしてしまう。本来はオフェンスがどうあれ、ディフェンスの強度を落とすべきではないと思いますし、強いチームはそれが影響しないというのがあると思います。ただ、僕らはオフェンスの終わり方がディフェンスにすごく影響してしまうので、そういう意味で1Qの早い段階でタイムアウトを取りました。ゾーンディフェンスをやってくることは想定していたのですが、トップのピックアンドロールディフェンスですね。ハンドオフからトランスファーしてトップのピックアンドロールに入る。そこからのアクションでポストに入れるか、ピックアンドロールゲームを継続して行くんですけど、トップのフリッピン選手のディフェンスが、少しミドルにロックするようなディフェンスで、そこは自分たちが準備したものと若干異なっていました。そこで少し島谷が迷ってしまった。島谷が迷うと多くの選手が迷ってしまうし、外国籍選手もまだそこで柔軟にプレーできていないのが正直なところです。それらを含めてタイムアウトを取って、違うプレーだったり、ちょっとアジャストを入れました。ただディフェンスの部分でルーズになる時間帯だったり、ベンティル選手に対しても普段の僕らが使わないディフェンスを使っていたので、そこに対しての精度の低さが前半は出てしまったと思います。
宮本 島谷選手への意図しないディレクションで、少し展開が重たくなってしまった。ポストに当ててから逆サイドに展開しようとしてスティールされたシーンが何度かありましたけど、その辺も影響があったんでしょうか?
小野寺 そうですね。あそこもポストゲームに入る。パトロールからショートコーナーに入れて、逆サイドのビッグマンがダッグインをする。物理的にはそこでミスマッチが起こりやすい。ポストで点数を取るわけではなくて、ウィークサイドのダッグインとオーバーヘルプに行ったときのポストプレーという形を狙っていて、ポストプレーもどこにパスを出していくのかをチームとして決めている中で、そこではないところにビッグマンがパスを出してしまったり、フェイスアップをしないで背中を向けた状態でゾーンブレイクをしてしまっていたので、そういう部分も含めて、ちょっと今日のゾーンブレイクに関しては精度の高いものが作れませんでした。正直にいうと、ゾーンディフェンスを多くされていたらもっと苦労していたと思います。もう少しゾーンディフェンスでくるのかなと想定していたのですが、そこまで多くはなかった。マンツーマンのオフェンスに関してはまあまあという感じだったのでよかったです。
宮本 もう一つ伺いたいことが3Qの序盤だったと思いますが、辻選手がスタッガースクリーンを使うプレーでシュートを決められたあとの自分たちのフリースローで、島谷選手を呼んで指示を出されていました。守り方を若干変えたと思いますし、小野寺ヘッドコーチの表現を借りるのであれば、そこである程度サンプルを取って辻選手がどういうアクション、リアクションをしてくるかを見たいのかなと感じました。結果的にその後から辻選手が乗ってくるのですが。
小野寺 そうですね。
宮本 はい。そして、終盤に追い上げられた。あそこは島谷選手に何を指示して、どういう変化を見たかったんでしょうか?
小野寺 辻選手が出ている時間帯はスクリーンゲームが多いことはわかっていて、スタッガースクリーンだったり、フロッピーのアクションを使ってきますよね。僕らはそこに島谷や寺園がマッチアップするので、ミスマッチはできてしまうという確認と、ビッグマンに必ずスタッガースクリーンのショーに出ることですね。セカンドスクリーンにちゃんとアジャストしようと。あの場面で伝えたところはそういうところで、大きな変化ではないのですが、もう一回ちゃんと確認する意味合いが大きかったです。マッチアップは変えないのでやるべきことをちゃんとやりましょうと。ただ、トレイ・ジョーンズ選手のところはフロッピーからカールだったり、ピンダウンからカールだったりで2本連続でやられてしまったので、そこはちょっとアジャストを入れました。本来ではあれば、チェイスでついていくところをスライドスルーに変えたり。辻選手の話に戻ると、彼のパフォーマンスは非常によかったですし、僕らの弱い部分は最も小さい選手がシューターにつくケースが多い。宇都宮さんのときもそうですが、スモールの選手が遠藤選手にマッチアップしたりするので、そこのサイズのミスマッチ。インサイドのミスマッチではなくて、シューターアクションに対してのパーマアップをしていたとしてもあまり影響がなかったりとか、そういう部分が非常に……ここ最近のゲームでは宮本さんがおっしゃったようにサンプルとしてはすごくいいサンプルが取れているので、次の仙台戦もそうですし、秋田戦もスクリーンゲームが多くなるので、そういう意味ではマッチアップをどう適正にしていくのかっていうのは僕たちの課題の1つでもあると思います。

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