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普通の子がお嬢様学校に入ってビビった10のこと【後編】

さのみやです。日記を書きます。今日はお嬢様学校シリーズの最終回!!お嬢様学校の実態を知るにはいいテキストだと思うので、娘さんの受験校に女子校を入れるかどうか悩んでる方にもおすすめでっせ。寄ってらっしゃい、見ていらっしゃい。

⑧でいじめについての話をしている(いじめはそんなにないと思うなという話だけど)ので、苦手度が高い方は読まずでお願いします!

⑦音楽の授業についていけず、6年間落ちこぼれ続ける

とにかく全員、幼稚園~小学校のどこかでピアノを習っている。なので、1年生の最初の音楽の授業は「はい、教科書の4ページ開いて。5分で楽譜に音階を書いてください」から始まった。

周りの子たちは難なくこなしていっている雰囲気だが、私は何もわからなくて手に汗をだらだら書いていた。いや、小学校でも同じようなことはやっていたけど、先生が「最初の音はソです」とか言ってくれるから、そこから何個上下に動いているのか数えればよかったんだよ。でもここじゃ違うらしい。そして、その音楽の先生は鬼怖いと聞いていたので、質問もできず、ただただ泣きそうだった。

その日の絶望感がすごかったのと、当時の私は宿題や自主学習がほとんど全くできないたちだったので、その後に楽譜の読み方をきちんと勉強することもなく、いまも楽譜は読めない。音符に音階を振る作業の時には先生に当てられないことを祈っていた。いや、ちゃんと勉強せえよ。

音楽系の部活に入って長続きしなかったのも、この影響が大きい。楽譜を読んだらどんなメロディーなのか大体理解できる集団の中に、楽器なんて全然触ったことのない、おっぺけぺーのぺ、ぴんぽらぱんぽんぱんぽんぴの子が入っても、先輩は「この子だけ、できなさすぎる…」と思うし、本人にも相当な情熱がないと無理ですわな。

あと高三のときに、優しくて素敵な音楽の先生が「受験勉強で疲れているだろうから」ととっても“カンタン”で”息抜き”になるハンドベルの演奏を授業に取り入れてくれた時、私だけできなくて曲が完成せず、恥ずかしさと申し訳なさでめちゃくちゃ泣いた。

おい、6年間ちゃんと苦しんでんじゃねえか。だから、音楽経験のないお子さんをお嬢様学校に入れる親御さんは、音楽のことをサポートしてあげたらいいかもしれません。一緒に調べながらドレミファソラシドしてあげるとか。あなたがお子さんに手を差し伸べてくれたら、中高生だったときの私の魂が救われます。よろしくどうぞ。

⑧いじめは意外にも少なめだと思われる

…とかいいながら、入学してしばらくは私自身マイルドないじめを受けていたのだが(おい、あるじゃんよ)。それ以降、いじめっぽいいじめを目撃したことはない。

私が通っていたスラム区立治安終了小学校は女の子たちの治安が本当に終わっていて、クラスのリーダー的な子がいじめる相手をとっかえひっかえしていたので、「あれ?女子校って女の子しかいないのにこんな平和なの?」と思った記憶がある。

なんかが盗まれたとかいう話はごくごく稀にあったが、高価で校則上学校に持ってきてはいけないものを見せびらかしてたやつが標的にされていたので、いじめというよりシンプルに窃盗的な行為だったと思う。

お嬢様学校にも窃盗はあるんかい、と思われる気がするが、まあ、普通に子どもだから、たま~~にあるよね…。あ、あるよね?おそらくどこでもあると思う。あれ、私立窃盗比較的頻繁学園中等部・高等部だったらどうしよう。とにかく、お嬢様学校でも治安が100%クリーンなわけではない。

ないことを証明することはできないし、もしかしたら同じ学年にずっと苦しい思いをしていた人がいるかもしれないので「いじめはありません!!」とは口が裂けてもいえない。

でも思い返してみても、6年間を通じて、クラスで一番声がデカい陽キャ集団とかはいるけど、「支配層とそれに従う子」みたいな「ヒエラルキー」はほぼなかった印象だ。これは結構いいポイントなんじゃないかな。

⑨おしとやかさは失われる

インターネット上ではもはや常識かもしれないが、女子校出身者は在学中おしとやかさを徐々に失う。理由は単純で、男子がいないからだ。

当時のティーン向け雑誌をめくれば「モテる子が絶対やってること!!」みたいな特集で「口に手を当てて笑う♡」「足をそろえて座る☆」「いつでもいい香り♪」みたいなことが書いてあったが、誰もそういうことを実践するモチベーションがない。なので笑う時は手をたたいて笑うし、面白すぎることが起きたら足をバタバタさせたり、椅子から落ちて床で痙攣してるし、足はガン開きで座る。

でも、匂いは気にしている子が多かった。そのせいで体育の後の教室はエイトフォーとかシーブリーズの香りが充満してたけど。

ちなみに私はというと、体から「ラクトンC10/ラクトンC11」(若い女性に特有の甘い香りがする成分。JKの匂いになれるシャンプーとして話題になった「DEOCO」に含まれれている)が出やすい体質だったらしく、「さのみやちゃんってベビーパウダーみたいな匂いするよね」といわれ、いろんな子に匂いを嗅がれていた。おいおい、まんがタイムきららかよ。
https://www.rohto.co.jp/research/researchNews/technologyrelease/2018/0214_01

⑩大学入学後、速攻で恋愛している人もいる

⑨で書いたようなおしとやかさの欠如、恋愛経験の乏しさによって、女子校出身者はモテないといわれることがある。が、これは一概に言い切れないような気もする。

私と同じグループに属していた「ニコニコ動画大好き!!あんこ入り☆パスタライス!!」「BL大好き!!家に同人誌が300冊あります!!」みたいな子でも、大学入って即恋愛してTwitterが片思いポエムだらけになり、即彼氏を作ったりしていた。そして、その子たちは(人間的にとても魅力があり私も友人として大好きであったが)とてもかわいらしいとか顔面が橋本環奈みたいとかいうわけではなかった。

なので、女子校に何年間いたかは恋愛できるかできないかにあんまり関係がなく、恋愛に興味があってご縁があればそうなるし、そうじゃない子はそうじゃないというだけな気がしている。私の妹も同じお嬢様学校で6年間過ごしたが、大学に上がってからいままで彼氏を切らしたことがないはずだ。

私には幼いころから恋愛感情というものがほとんどないので、中高の6年間「好きな人いる?って言われるけど好きってなに~?!」とか「彼氏作んないのっていわれるけど彼氏ってなに~?!」を気にせずにいられたのはかなり幸福だった。大学生になってからそれにめちゃくちゃ悩むことになるが、精神の骨格がふにゃふにゃのうちに大問題にぶち当たらなかったのはいいことではないか。

なので、親御さんにおかれましても、女子校に入れたら恋愛ができない子になってしまうのではないか?という心配はしなくていいものと思われます。

まとめ:お嬢様学校での6年間は楽しかった

いきなり真面目っぽい話になってしまうが、自分は他人より感情とか思考の発達がかなり遅く、いまだにジェンダーや性的思考に関してクエスチョンが多い人間なので、共学校に行ってたら混乱混乱大混乱で早めに心がボキボキに折れていたかもしれない(そんなもしもの話はしても仕方ないのだけど)。

大学に入った後、私は自分が相当な箱入りであることに気づくことになるが、それはそれでまた別の楽しいお話。

この記事を読んで追加で聞いてみたいことがあればコメントしてくれよな!全編通して7000文字くらいある、長~い日記を最後まで読んでくれてありがとうございました。

(本当の本当に終わり)

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