DTM|日本のプロエンジニアのミックス(森元浩二氏)
SLEEP FREAKSさんの企画は毎回素晴らしいのですが、最近アップされたこちらの動画は必見。レコーディングエンジニアの吉田保さんと森元浩二さんのお二人が同じバンドをそれぞれレコーディングを行う。さらに90分でミックスを行い結果が聞ける、というまさに神回。
その内容についてお二人が解説されているのですが動画では内容が流れるのでメモとして書き起こしてみました。
【神回】エンジニアが変わると楽曲サウンドにどのくらい違いが出るのか?|スペシャルゲスト:吉田 保さん、森元 浩二さん【DTM】【ミックス】
森本さんのミックスメモ
以下は、サウンド視聴【森元浩二.さんVer.】
●マスターフェーダー作成&VUメーター挿入
・Signal generator level: -16dmで、VU meterが0VUになるように設定
●レファレンス曲を再生してレベル感を決める
・製品版は音が大きいので-2dBする
●キックから
・マイク3本の中心を決める
・位相を合わせる
・キックだけでレベルが-7VUぐらい
●スネア
・SSLチャネルストリップ(浅めCOMP)(全チャンネルに適用)
●アタック感の補強でトリガー(音の差し替え):KICK
・キックのCOMPはLA3A系
・EQ(NEVE系)
・EQ(PULTEC系)
●アタック感の補強でトリガー(音の差し替え):SNARE
・COMP(ピークを抑えて、粒ダチを太くする)
・SSL(違うプラグイン)※コンソールの名器4000に近い Brainworx SSL4000G
●ドラムトータル
・COMPをうっすらかける(味付け)(スチールが好きだが、この曲は真ん中が合う)
・COMP(BLENDで60%くらい?)
●ベース
・マイクとLINE
・位相合わせる
・COMP(LA2A)
●歌
・COMP
・ディエッサー
●BUS24Ch ステム
・Drumは17のステム
・Bassは16
・ステムがほしいと言われたときようの対応
protoolsでコミットするとステムが完成
・各ChにComp(BusComp)質感揃えてサミング
・リバーブ(リターンを-10dBにしてインプットを大きめにする)
短いのと長いのをとりあえず掛けておく(暫定的に)
・DRUM SNAREにもリバーブ
基本BUSにはCOMPがかかるので送らない
・DRUMもう一つリバーブ(RMX16 ノンリニア)
●フェーダーをTrim
●ギターエレピ
・リバーブ悩む
●ステム
・ステムに送付
・リダクションがあまりにも大きいものがあれば入力を調整
●マスター
・リミッター(SOFT LIMIT)
元のトラックをVCA組んで全体の上げ下げを1, 2dB行うことも
※VU meterは-8でちょうどよいくらい
・テープシミュレーター(MCI)
・EQ(Sontec系)
・LURSSEN(ほぼかからない状態)
・T-RACKS ONE(アナログとBASS PUNCHだけ上げる)
・最後にリミッター FAB PRO-L
・BARRIER maximizer
・ラジカセで確認
●ボーカル調整
・エキサイター
●ハモリ
・McDSP COMP
・RMX(ピッチを若干ずらす)
・全体バランス ボリューム小さいところをトラックわけて調整など
これからさらに6時間掛けてやるというのがすごい。実機の経験がない私にとっては判断し得ないプラグインの選定基準はそういうものなのかと思いつつ、いつか名機に触れることができればと改めて思いました。吉田さんのミックスもまた時間を見つけてまとめたいと思います。
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