だいすけ@こどもの理学療法士

こども達の「できた!」を増やすために、小児リハビリに関する情報をわかりやすく発信します…

だいすけ@こどもの理学療法士

こども達の「できた!」を増やすために、小児リハビリに関する情報をわかりやすく発信します。|療育センターで10年以上勤務・整形外科クリニックでの勤務経験有|認定理学療法士(発達障害)・認定スポーツトレーナー(NSCA-CSCS)・健康科学修士|一児のパパ・趣味は筋トレと野鳥観察

最近の記事

【完全解説】子どもの偏平足:家庭でできる3つの予防法

お子さんの偏平足に悩んでいませんか?私も一児の父として同じ悩みを抱えていたため、その気持ちはすごくよくわかります。 このような悩みに対して、私は10年以上の療育センターで勤務する理学療法士として、子どもの偏平足の予防と改善の方法を模索してきました。 この記事では、子どもの偏平足の定義や特徴、原因について詳しく説明します。家庭で簡単にできるチェック方法や、効果的な予防・改善のための運動、そして医療機関での評価と治療方法も具体的に紹介します。 この記事を読むことで、偏平足に

    • 運動の不器用さを克服するための3つのコツ:Neuromotor Task Training (NTT)の視点

      1. 運動の不器用さのデメリット 運動の不器用さは単なる一時的な問題ではなく、子どもの心理的、社会的、身体的健康に長期にわたる影響を及ぼす可能性があります。運動の不器用さがもたらすデメリットと、これに対する有効な介入方法について深く掘り下げます。 1.1 日常生活の困難(発達性協調運動障害)  運動の不器用さにより日常生活に支障をきたす子どもがいます。このような子どもたちの中には発達性協調運動障害を有する子どもが存在します。  発達性協調運動障害とは手と手や目と手、足と手

      • 脳性麻痺児に対する臨床スキルを高める良書3選

         脳性麻痺児の治療法をより良いものにするために、知識のアップデートが不可欠です。厳選した3冊の専門書を通じて、クリニカルリーズニングと、姿勢ケア、運動スキルの発達促進の方法を深く理解し、あなたの臨床スキルを引き上げましょう。これらの知識を身につけることで、子ども一人ひとりにマッチした効果的な介入が可能になります。 1. 『脳性麻痺のクリニカルリーズニングアプローチ』(2011年)著者:Karen J. Dodd, Christine Imms, Nicholas F. Ta

        • デュシェンヌ型筋ジストロフィの理解と日常生活における配慮

           私たち支援者がデュシェンヌ型筋ジストロフィ(DMD)の理解を深めることで、この病気を持つ子どもたちの学校や放課後の活動がより快適で充実したものとなります。この記事を通して、DMDを持つ子どもたちが日常生活をより楽しめるように、具体的なサポートの方法を学びましょう。 1. デュシェンヌ型筋ジストロフィとは?1.1 筋力が低下する理由  デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)で筋力低下が生じる理由は、筋肉を丈夫に保つために重要な役割を持つ「ジストロフィン」というタンパク質

        【完全解説】子どもの偏平足:家庭でできる3つの予防法

          ポジショニングで子どもの身体を守ろう。

           ポジショニングの基本と理学療法への応用について学び、担当する子どもたちの健康状態の改善に繋げましょう。本記事では、関節の拘縮や、褥瘡、呼吸障害を予防するための体位設定と、体位変換、体圧分散のテクニックを解説します。これらの介入方法をマスターすることで、子どもの生活の質を向上させることができます。一緒に子どもの身体を守る技術を学びましょう。 1. ポジショニングとは? ポジショニングとは、対象者が安全かつ快適に身体を保持できるように適切に体位を整えることです。  ポジショニ

          ポジショニングで子どもの身体を守ろう。

          補装具が作る生活機能の好循環

           若手理学療法士の皆さん、小児リハビリには、細やかな配慮と専門知識が求められます。補装具の活用は理学療法の効果を高める可能性を持ちますが、その適切な選定と調整は一筋縄ではいきません。本記事では、車椅子、座位保持装置、歩行器といった代表的な補装具の調整方法を紹介し、子どもたちの「できた!」を最大限に引き出すための具体的な手法を解説します。この知識を身につけることで、子どもたちの生活の質を格段に向上させることができます。小児理学療法の現場で、より良い成果を出すための一歩を踏み出し

          補装具が作る生活機能の好循環

          ダウン症の理学療法

           ダウン症の子どもたちの充実した生活を支えるために必要なのはダウン症の病態を理解することと理学療法の実践方法を知ることです。この記事では低緊張や固有受容感覚障害といった運動機能についての情報と、運動発達の促進や感覚機能の改善、筋力及びバランス能力の向上を図るため運動療法の例を示します。子どもたちの「できた!」を増やし、良好な健康状態の維持と社会参加の促進を後押しするための知識を身に着けていきましょう。 1. ダウン症の運動機能と社会参加制約 ダウン症の子どもたちの運動機能に

          障害児の人生を見据えた支援:就園・就学・就労の全体像

           この記事では、障害のある子どもの保護者が、子どもの人生における重要な時期である就園、就学、就労において直面するであろう選択肢について、包括的に解説します。  障害児の成長に合わせた適切な支援は子どもの自立と社会参加を大きく左右します。人生の各段階で利用できる施設やサービスの特徴と役割を明確にし、保護者がより良い選択をするための指針を提供することを目的としています。 はじめに:障害児の人生を見据えた支援の重要性 障害を持つ子どもたちの自立と社会参加に向けて人生を通じて直面

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          脳性麻痺児のバランスの基礎:姿勢制御に関連する3つの制約

           この記事では若手の小児理学療法士を対象に、脳性麻痺児に対するバランストレーニングのヒントになるような姿勢制御の基礎知識を解説します。姿勢制御に影響を与える課題・環境・個体という3つの制約を理解し、脳性麻痺児の運動機能・感覚機能・認知機能を考慮することが効果的な介入に繋がります。小児理学療法士として、これからの治療に役立つ実践的な知識を手に入れましょう。 1. 姿勢制御とは 姿勢制御は、日常生活で体を安定させて保持するための重要な能力です。この能力により、立つ、座る、歩くな

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          脳性麻痺児の歩行練習:課題指向型トレーニングのその先へ

           脳性麻痺児の歩行能力向上は、子どもたちの自立と社会参加に直結します。あなたの専門知識と情熱を活かし、課題指向型トレーニングを通じて子どもたちの「歩く力」を引き出しませんか?この記事では、課題の特異性の詳細と効果的なトレーニング方法を分かりやすく解説。読むことで、子どもたちに最適な歩行練習を提供するための新たな知見が得られるでしょう。あなたの介入の質をさらに高めるための一歩として、ぜひご一読ください。 脳性麻痺児の歩行と課題指向型トレーニング 脳性麻痺児の歩行障害は、日常生

          脳性麻痺児の歩行練習:課題指向型トレーニングのその先へ

          脳性麻痺の理解と支援: 理学療法士の役割

           日々向き合う脳性麻痺の子どもたちに、より質の高い理学療法を提供できるような情報を紹介します。脳性麻痺の病態を理解し、家庭や、学校、職場で実践できる介入を通じて、子どもたちの自立を促し、社会参加の道を広げる手助けをすることができます。この記事を読むことで、実生活に即した理学療法のスキルを高めることができます。 1. 脳性麻痺の概要 脳性麻痺とは、出生前後や出生時の発達途中の脳が何らかの原因で傷害を受けた結果、運動機能や姿勢のコントロールに長期的な影響が出る状態を指します。こ

          脳性麻痺の理解と支援: 理学療法士の役割

          子どもがリハビリに集中する3つの秘訣:子どもの注意機能とモチベーションの特性に合わせた環境設定

           「子どもがリハビリにしっかりと取り組んでくれない。」そんな悩みを持つあなたに希望の光をもたらす情報をご紹介します。本記事では、子どもたちの注意機能を考慮した環境設定とモチベーションを高めるための実践的な方法を解説し、リハビリの成果を最大限に引き出すコツを明かします。この記事を通じて、あなたのリハビリテーションがより充実し、子どもたちの生活の質の向上に直結するヒントを得られるでしょう。 1. 子どものリハビリテーションの意義 子どものリハビリテーションは、発達障害や運動障害

          子どもがリハビリに集中する3つの秘訣:子どもの注意機能とモチベーションの特性に合わせた環境設定

          脳性麻痺児の歩行能力改善への道:環境への適応力を向上させる運動療法

           理学療法士の皆さん、脳性麻痺児の歩行能力向上に関する新たな視点をお探しですか?この記事では、歩行能力向上のための実践的な考え方を解説します。この記事を読むことで、より効果的な治療計画を立てることが可能になり、脳性麻痺児とその家族に新たな希望を提供することができます。 1. 脳性麻痺児の歩行に対する理学療法1.1. 脳性麻痺児における歩行障害の概要  脳性麻痺(CP: Cerebral Palsy)とは、発達期の脳の損傷によって引き起こされる、永続的な運動機能や姿勢の障害

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          痙直型脳性麻痺: 筋機能に焦点を当てた歩行能力向上の新戦略

           痙直型脳性麻痺を持つ子どもたちの可能性を最大限に引き出すことは、小児理学療法士としての私たちの使命です。この記事では、最新の研究に基づいた筋機能改善の手法や、効率的で負担の少ない歩行の実現のためのプログラムを紹介します。実践的なアプローチを通じて、子どもたちがより自立した歩行を達成できるよう支援する方法を探ります。脳性麻痺のお子さんに対してどんな運動療法を行えばよいかわからないという方必見。あなたの専門知識を深め、子どもと御家族の信頼をより一層築き上げるこの機会をお見逃しな

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          脳性麻痺児の特別支援教育: 先生のためのガイドブック

           障害を持つ生徒たちと日々向き合うあなたに。子どもたちの学校生活を豊かにするのに役立つ情報をお伝えします。この記事を読むことで得られるのは、脳性麻痺児が抱える健康と社会性のリスクとその対応方法です。生徒たちの力を引き出すお役に立てると幸いです。 1. 脳性麻痺の基礎知識脳性麻痺とは?:最も多い「痙直型両麻痺」  脳性麻痺とは生まれる前の胎児の時や出産のとき、生まれて間もない時期に生じた脳のダメージに伴う永続的な姿勢と運動の異常のことです。脳のダメージの原因には、血流が不十

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          運動療法で変わる子どもの未来:ICFを基にした包括的な評価と介入

           小児理学療法士の皆さん、子どもたちの生活を変える運動療法の可能性に目を向けてみませんか?この記事では、中枢神経疾患を抱える子どもたちが直面する日常の課題を解決するための評価と介入の考え方を解説します。より効果的な介入で、子どもたちの笑顔あふれる未来を一緒に創り上げるためのヒントがここにあります。 1. 子どもの健康状態の捉え方 ICF(国際生活機能分類)モデルは、健康状態と障害を包括的に理解するためのフレームワークです。このモデルは、個人の健康や障害を、単なる医学的状態で

          運動療法で変わる子どもの未来:ICFを基にした包括的な評価と介入