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偽ブランド品などの差止状況_財務省発表資料より

財務省が令和5年の全国の税関における偽ブランド品などの知的財産侵害物品の差止状況をまとめた。前回の記事に関連するので、公表された内容を紹介する。


|輸入差止件数は3万件超え

輸入差止件数は31,666件で、前年と比べて17.5%増加
輸入差止点数は1,056,245点で、前年と比べて19.7%増加
・ 1日平均で、86件、2,893点の知的財産侵害物品の輸入を差し止めていることになる。
輸入差止価額は、推計で約171億円に上る。

財務省発表資料より

|仕出国(地域)別:中国来の輸入差止件数が引き続き最多

仕出国(地域)別の輸入差止件数では、中国が全体の79.8%(25,271件)を占め、高水準で推移。次いでベトナムが8.5%(2,690件)、韓国が2.4%(751件)、台湾が2.0%(630件)と続く。
輸入差止点数は、中国を仕出しとするものが921,579点(構成比87.3%、前年比37.3%増)、次いでベトナムが66,487点(同6.3%、同5.8%減)、香港が27,720点(同2.6%、同56.8%減)、韓国が20,235点(同1.9%、同33.8%減)。

財務省発表資料より

|品目別:健康や安全を脅かす危険性のある物品の輸入差止めが継続

・使用又は摂取することにより、健康や安全を脅かす危険性のある、煙草及び喫煙用具、医薬品、浄水器用カートリッジなどの家庭用雑貨、電気製品などの輸入差止めが続いている。

煙草及び喫煙用具の輸入差止点数は317,764点で、前年と比べて約5倍に増加

・浄水器用カートリッジなどの家庭用雑貨の輸入差止点数は34,164点で、前年と比べて78.8%増加。

(注)「輸入差止件数」は、税関が差し止めた知的財産侵害物品が含まれていた輸入申告又は郵便物の数。
「輸入差止点数」は、税関が差し止めた知的財産侵害物品の数。
例えば、1件の輸入申告又は郵便物に、20点の知的財産侵害物品が含まれていた場合は、「1件20点」として計上。

財務省発表資料より

|知的財産別輸入差止実績

輸入差止件数は、偽ブランド品などの商標権侵害物品が30,448件(構成比95.5%、前年比18.5%増)で、引き続き全体の大半を占め、次いで偽キャラクターグッズなどの著作権侵害物品が863件(同2.7%、同2.6%増)。

輸入差止点数は、商標権侵害物品が500,824点(構成比47.4%、前年比8.8%減)、次いで加熱式たばこ用カートリッジなどの意匠権侵害物品が442,073点(同41.9%、同224.7%増)、著作権侵害物品が79,221点(同7.5%、同51.4%減)。

知的財産別の輸入差止実績は下表のとおり。

財務省発表資料より

|輸送形態別輸入差止実績

輸入差止件数は、郵便物が大半を占めており、郵便物が27,969件(構成比88.3%、前年比17.7%増)、一般貨物が3,697件(同11.7%、同16.4%増)。
輸入差止点数は、郵便物が376,605点(構成比35.7%、前年比29.4%減)、一般貨物が679,640点(同64.3%、同94.8%増)。

財務省発表資料より

|まとめ

財務省の発表資料を要約して掲載しましたが、詳しく知りたい方は下に記載した財務省HPのURLにて、公表資料をご覧ください。

驚くのは、差し止めされた数があまりに多いこと、資料記載の事例を見ると衣類やバックだけではなく、えっ!こういうものまで・・・というものがいくつもあること。
商標権や意匠権を侵害しているということで差し止めされているわけであり、いわゆる偽物、コピー商品なのだ。
サプリや医薬品などもあるが、健康に悪影響を及ぼすものもあるという。
恐るべき事態である。

中国からの製品が圧倒的ということも注目すべき事由だ
皆さんもお気を付けください。


<参考>
〇 財務省発表資料:令和5年の税関における知的財産侵害物品の差止状況https://www.mof.go.jp/policy/customs_tariff/trade/safe_society/chiteki/cy2023/ka20240308.pdf


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