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DIYにハマる前に知っておくといいこと #9

DIY。自分で家具(机とか棚とか)を作るやーつ。

家自体を作るような猛者もいるが自分はそこまでではなくいわゆる日曜大工レベル。1x4(ワンバイフォー)とか2x4(ツーバイフォー)の木材を使って本棚や棚、壁などをこさえてる程度である。

その程度の趣味レベルではあるが、ハマる前に自分の体験も含めて知っておいてほしいことをまとめる。

また実例があったほうが説明しやすいので、今回は本棚を作ることをベースとしてる。家や壁、ウッドデッキとかになるとスケールが大小して変わってくるが、本棚の話で十分全体共通のベースになると思う。

僕は電子書籍があまり好きではなく、漫画は普通の物理的本として購入している(子供が4人居るので彼らへの供与という意味でも物理が良い)。
問題は収納だ。なので本棚を作ったのだった。

DIYは安くない

自作できるから安い!みたいなイメージがあるかもしれないが制作機材を買ったり、木材などの材料を買ったり、またホームセンターへの自動車移動(大きい角材などの運搬用に必要になるケースが多い)用のガソリンや場合によってはレンタカー代などなど、実はお金は地味にかかる

本棚を自作しよう!としたときに必要になってくるものとして、
・1x6の板(側面用の200cmぐらいの板2枚)
・1x6の板(棚板となる80cmぐらいの板10枚ぐらい)
・これを切るためのノコギリ(手動より電動が楽)
・ヤスリ(サンダーだと更に楽)
・塗装道具(塗料、塗るなら刷毛など。ワックスなら布でOK)
・寸法を測ったりするじわっとした算数
・作り上げるための時間(=労力)
が最低限必要。

木材はいわゆるパイン材(SPF材)の1x6板とする。
側面用1x6 200cmは約1500円。両側必要なので3000円。
中板用1x6 80cmは約800円。10枚として8000円。

ホームセンターでは基本フィート単位で売ってるので
8F(=2440mm)、10F(=3660mm)ぐらいの長さを買ってぶったぎれば個別で10個買うよりは安く済むが、この段階で約10000円ほどかかっている。

この段階でもうすでに高くない??
木材買っただけで10000円であれば、素人の組み立てコストや工具コストを重ねた時点で、ニトリやIKEAなどで買ったほうがコスパが良いことはわかるだろう。
※尚、コロナのせいで木材も値上がりしてる。2019年頃と比べて2倍ぐらいになってると思います

DIYは結構ゴミがでる

掘ったり切ったり削ったりするため、木くずや木っ端が出ます。掃除機必須。できれば紙パック掃除機。ご家庭にある古いあれ。アレ一個あると掃除がすごく捗る&ご近所にご迷惑をかけないで済みます。

DIYはうるさい

掃除機しかり、後に書く電動工具はうるさいです。ドライバーもノコギリもサンダーも電動工具は基本全部うるさい。近所付き合いなどを考えて作業は日中にするようにしましょう。

DIYのメリットとは?

DIYのメリットは、
・オーダーメイド(サイズ、デザインなどが意のまま)にできること
・作製を通じて充足感や達成感が得られること
・大工作業の技術が磨けること

結局は自己満足です。
お金や時間といったコスパはさっき書いた通りメリットが少ない。DIYは安く済むは幻想です。

それでもDIYやろうとするならどうしたらいいの?

本棚を作るベースで書いていく。

まず電動工具が必要です。インパクトドライバーと電動ノコギリは必須。サンダーはあると便利。

工具を買うというときに、オールインワン工具は買ってはいけない。まず無意味な製品があるし製品単体の品質が良くない。絶対買い直すことになるので無駄になりやすい。やめよう。一つ一つ必要なものだけを買おう。


インパクトドライバー
主にネジや釘を締めるのに使う。インパクトドライバーは本体とビットに分かれる。
手でネジや釘ネジを締めることはできなくないが、強度が心配&時間がかかりすぎる。現実的ではない。

自分は以下のインパクトドライバーを使っている。日曜大工程度であれば十分なクラスです。これ一本で平気。

メーカーも数種類あるがどこのメーカーもそこまで差はないと思う。ハイコーキでもマキタでもボッシュでもどこでも。電動工具(他に電動ノコギリやサンダーなど)を買うときには同メーカーで揃える前提で買おう。バッテリーが使えないとかある。

釘をそのまま入れてしまうと斜めに突き刺さる可能性があるため先にそのガイドとして錐で抜いておくほうがいい。
これがインパクトドライバーのビット(先っぽ)として使えるもの。これは1本あれば十分。2本あれば安心だが予備は要らない。

実際の釘・ネジを締めるビット。上の錐で細い穴をあけたらこのビットに換装してネジを締める。これも1本あれば十分なので2本セットで十分。こちらも予備は要らない。僕は買ったけど一度もビットを変えてないでずっと使えている。だめになってから買えばいい。予備いらん。

バッテリーも予備は要らない。携帯の充電ぐらいの感じで僕は予備が必要だろうと思ってこちらも別途バッテリーを買ってしまったが恐ろしく長持ちする。要らない。全電動工具の個数分あれば十分です。

本棚作製で使うネジ・釘だが「コーススレッド(=半ねじ)」というのを使う。ホームセンターで500本とかの箱で売ってるがこれは買ってはいけない。日曜大工程度ならば、ほぼ500本が余ることになる。我々は業者ではない。

ネジ・釘・ビスは事前に準備せず必要なものを買うようにしよう。
素材x長さx色で、ものすごい数のレパートリーがある。錆びたら困るのならステンレス素材だし色も黒・銀・金など様々ある。きちんと接合面とのcmを図って必要な本数を割り出して買おう。

今回の本棚にはこのネジを使った。10棚を側面から2本ずつ、計4本(40本)。


電動ノコギリ
10Fとかで提供されてる木材を切って長さを調整するために使う。これを手でやることは出来るけど超しんどいです。電動の方が正しく楽に切れます。今後もDIYやるなら買う一択。

電動ノコギリは、絶対コードレスが良いです。

ノコギリもインパクトも買ったらほぼずっと使えるので良いのを買ったほうがいいです。良いのをと言っても日曜大工程度なら14.4ボルトの物で十分。18vとかもあるんだけど要らない。
コードとコードレスだと10000円ぐらい値段が変わるが、ケーブルにひっかかって転んだりコンセントが側にないと使えないしと10000円の価値はある。絶対コードレス。
約30000ぐらいでハイエンドクラスが買えるのでこのクラス買っとくのがいいです。


サンダー
いわゆるヤスリです。大きな物とか2m近いパイン材の表面などをなめらかに削るために必要。手作業でもちろんやれるが大きな面積を削ろうとすると結構大変。最悪無くても良いけどあったほうが楽。

僕はこれ買って後悔してる。これはコードレスではないやつ。絶対コードレスが良い。あとサンダーに紙やすりでもいいんだがすぐ敗れるとか色々調べたら書いてあったので、ポリネットシートという網を使うのが良かった。

この時点で4〜5万はかかってる。ただこの5万程度はDIYにおいてもう必要経費である。さらに他も揃え始めるともっとお金かかるが多分10万もあればかなり豪勢な日曜大工ができると思う。

本棚作製手順

1. 図面を書く(212cmで10ラインの棚を想定。1x6の厚みは1.8cm程度で約2cm。漫画は大体19cmあれば入るので21cm * 10個で210cm。最後の天井部で2cmの212cm)
2. 1x6の木を買ってくる
3. 長さを揃えて切る
4. ヤスリで表面を削る(塗装するため)
5. 塗装する
6. (乾燥を待って)釘打ちポイントに鉛筆でマークをつける
7. 棚用の板をおいてマークから釘打ちして接合
以上。7の接合は端から順番につけていくと木が自然とねじ曲がるので、両サイドから順番に釘打ちすると良い(1→9→2→8→3→7...みたいな順)。

塗装は、これまたものすごいレパートリーがある。ニス、ワックス、ペンキなどで全て用途が違う。こちらも変なものを買うと無駄になる。
今回の本棚は廊下の白壁に置くため、白く塗ろうと思った。

二度塗りとかニス塗ってとかは面倒で、もうワックスで済ませた。
塗装もステインとニスでやったこともあるんだが、塗ったら1日乾かしてとかなるので時間を食いまくる。やってられない。

もちろんそもそも塗らないという選択肢もある。が、木材が風雨にむき出しになってる状況は湿気や汚れに対して無防備すぎるのでニスなりワックスなりで保護したほうがいい(=つまり塗装は必要)。

透明なニスやワックスもあるので木本来の色を活かしたいということも可能。

完成例:本棚

名称未設定

全体像はこんな感じ。光の加減でアレだが白ワックス1度塗り。もっと塗れば真っ白になるが木の感じは少し残したかったので1度塗り。

名称未設定

電動インパクトドライバーでネジをくっつけた感じはこういうこと。これで10棚横からくっつけてるということです。

初めて作ったときは3までで一日。4だけで一日。5だけで一日。6,7で一日と土日でやろうとしても1ヶ月はかかった。かかりすぎだろとか思うかもしれませんが慣れないとこんなもんだと思う。

買っておくと捗るDIY工具

電動工具以外で以下を買っておくと捗る。というか必須になるものもある。

クランプ(万力)

これじゃなくても良いけど、とにかく固定する道具。ノコギリやサンダーするときに必要。

直角が取れる金属製定規

丸のこガイドにも使える。鉄製のほうが曲がらないし長さ図るのに便利。直角部分をハンガーラックにひっかけて収納できる。

丸のこガイド

電動ノコギリをまっすぐ切るためにあると超便利。ガイドは余った木材で自作してもいいがこれオススメ。右下の丸い穴にフックをかければハンガーライクに吊るすこともできる。

ネジ入れ用マグネットトレイ

これを考えた人は天才だと思う。ネジなどをこれに入れることで何処かへ旅立つことを防げる。あ、ネジどこだ?が無くなる一品。

ペインターズピラミッド

ペイントした物をこのピラミッドの上に置く。点で支えるためインク落ちや裏面にべったりみたいなことを避けることができる。塗装後の乾燥にも便利。

あとがき

なぜ自分がDIYをやろうと思ったのかというと、単に作る事が好きだったから。DIYで壁、机、棚などを自作するというのは巨大なプラモデルを作るのと似てる。小学校の工作の時間のような、なんともいえない最高の時間を過ごせる。自分が思い描いた机や壁を作り設置していくのは最高である。

上記のようなコストをかけても良いと思っていて、さらに作るという行為が好きな人なら是非工具を揃えた上で以下の製品を購入・作製してほしい。

ググればすぐ出てくるが、これで作業台(=ウマと呼ぶ)が出来上がる。
今後に役立つし、所詮作業台だから雑に作れるし、これを作る工程でDIYのチュートリアルも完了できる。

DIYの幻想を打ち砕きつつ、やってみたい人へのガイドになれば嬉しいです。

おつした。


元々SEOの人でしたがウェブ関係ならなんでもござれの悪食です。言語、CMS(modxなど)、自転車、サッカー、オウガバトル、WCCF、ミニ四駆、TVゲーム全般、麻雀、武器・銃火器、未来・未知な物に反応します。