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「愛(love)」を感じる文学作品

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読んで、深い「愛(love)」を感じた文学作品です。
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大切な「家族」を考える「ポトゥダニ川」

<文学(19歩目)> アンドレイ・プラトーノフさんの短篇から、「家族」を考える。 ポトゥ…

読書ノーツ
5か月前
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健全な政権運営は、まずは「苦難の時代」に陥ることの無いようにすること「内なる亡命…

<文学(100歩目)> ナチス政権下の詳細な日記から、「国民が独裁者を止めることは難しい…

読書ノーツ
1時間前

テーマは環境問題「タスマニア」

<文学(99歩目)> どうも「旬」は「環境問題」です。 タスマニア パオロ・ジョルダーノ (…

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ガザについて考える「ガザに地下鉄が走る日」

<文学(98歩目)> 今まで手に取ったことが無かったことが悔やまれる作品です。 ガザに地…

9

フランスのヴィシー政権下でのホロコースト「姉妹のように」

<文学(97歩目)> 15歩目の「ポストカード アンヌ・ベレスト 早川書房」と同様に、今…

20

「アセクシュアル(無性愛者)」についての新たな世界観の作品「氷の致死量」

<文学(96歩目)> 「アセクシュアル(無性愛者)」にかかわるエンタメ作品です。 氷の致死…

8

「詐欺」についての考察になる「詐欺師ー假面芝居の物語」

<文学(95歩目)> 「詐欺」の被害に遭われた方には特に刺さります。 詐欺師ー假面芝居の物語 ハーマン・メルヴィル (著), 留守晴夫 (翻訳) 圭書房 「95歩目」は、「モービー・ディック(白鯨)」に次ぐハーマン・メルヴィルの傑作と書かれてあったので手に取りました。 「モービー・ディック(白鯨)」よりも難しい。でも、「モービー・ディック(白鯨)」よりも「詐欺師」の方が身近です。 様々な詐欺事件を通じ、信と不信を徹底的に掘り下げていく。 私は留守晴夫さんの翻訳書は初

知らなかった真実の"black lives matter運動"「地下で生きた男」

<文学(94歩目)> なかなかたどり着けなかったリチャード・ライトさんの作品から"black li…

読書ノーツ
12日前
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SFの巨匠レムさんの初期作品集「火星からの来訪者」

<文学(93歩目)> SFではないレムさんの才能に触れる作品集です。「火星からの来訪者」…

読書ノーツ
2週間前
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SFの巨匠レムさんの作品を文学として読む「捜査・浴槽で発見された手記」

<文学(92歩目)> かつて熱く読んだ作品を、現在のウクライナの問題と紐づけて読む。相変…

読書ノーツ
2週間前
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「英雄」と「粛清される者」は紙一重「日蝕: Sonnenfinsternis」

<文学(91歩目)> 緊張感伴う古典小説から「全体主義」を学ぶ「日蝕: Sonnenfinsternis」 …

読書ノーツ
2週間前
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人間心理の奥底「その昔、N市では」

<文学(90歩目)> ドイツを代表する女性作家から、「人間心理」の奥底を学ぶ。 その昔、…

読書ノーツ
2週間前
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中国の庶民の心「千年の祈り」

<文学(89歩目)> イーユン・リーさんの初期短篇集(デビュー作)から、中国の庶民の心を…

読書ノーツ
3週間前
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空前の悪に対して命をかけた小さな抵抗「ベルリンに一人死す」

<文学(88歩目)> 空前の悪に対して命をかけた小さな抵抗から、21世紀を生きる私たちにも学ぶことあり。 ベルリンに一人死す ハンス・ファラダ (著), 赤根 洋子 (翻訳) みすず書房 「88歩目」はナチスドイツ政権下の首都ベルリンにおける「市民による反体制運動」を描いた作品。 ハンス・ファラダさんは、1946年に書かれたこの作品が遺作とのことです。現代小説らしい「抵抗する者」と「捕食者のような鎮圧する者」とのやり取りが、アップテンポで読ませてくれる。 ほぼ80年も