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日本的な本

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私の主観なのですが、日本的な本を集めました。
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固定された記事

「フランダースの犬」をみると号泣してしまうあなたに「サイケデリック・マウンテン」

<SF(14歩目)> 斜陽な日本を根本的に変える登場人物たちから、アップテンポなエキサイ…

読書ノーツ
5か月前
15

ガザについて考える「ガザに地下鉄が走る日」

<文学(98歩目)> 今まで手に取ったことが無かったことが悔やまれる作品です。 ガザに地…

9

「アセクシュアル(無性愛者)」についての新たな世界観の作品「氷の致死量」

<文学(96歩目)> 「アセクシュアル(無性愛者)」にかかわるエンタメ作品です。 氷の致死…

8

短篇集で、どれも読ませてくれる「走馬灯のセトリは考えておいて」

<SF(83歩目)> 売れるSF小説の法則を押さえていて脱帽です。 走馬灯のセトリは考え…

読書ノーツ
1か月前
10

誰もが思い当たる愛にまつわる物語「回樹」

<SF(79歩目)> ちょっと心を突く時間が得られる短篇集で、「愛(love)」を考える。 回…

読書ノーツ
1か月前
13

新しい百合SFの世界「ガーンズバック変換」

<SF(78歩目)> 中国出身で日本在住の陸秋槎さんからの新しいSFの提案を読む。 ガー…

読書ノーツ
1か月前
17

東アジアの伝説にまつわるアンソロジー「七月七日」

<SF(77歩目)> このアンソロジーは、東アジアの文化、伝説にまつわるSFアンソロジーです。 七月七日 ケン・リュウ、藤井太洋ほか (著), 小西 直子、古沢 嘉通 (翻訳) 東京創元社 「77歩目」は、ケン・リュウさんらしい素晴らしいアンソロジーです。 自分自身が東アジア文化圏に属しているのに、何も知らなかったのだなと感じた本でした。 ※それぞれの地域に、「伝説」あり。おそらくよく知られたものなのでしょうが、特に韓国、済州島の伝説は聞いたこともなかった。 幾つか印

キラキラする「愛(love)」のお菓子箱を味わう「この世界からは出ていくけれど」

<SF73歩目> キム・チョヨプさんの短篇集。この作品も読後感は素晴らしかった。とてもい…

読書ノーツ
1か月前
10

日本の植物SF「コルノトピア」

<SF(70歩目)> 環境SFって、今風でいい。植物による演算技術「フロラ」の世界。この…

読書ノーツ
1か月前
8

勢いよく読めるSFサスペンス「人工知能で10億ゲットする完全犯罪マニュアル」

<SF(68歩目)> 近未来SF。かなりギーク風味なエンターテイメントです。 人工知能で1…

読書ノーツ
2か月前
7

2024年が舞台の近未来SF作品「公正的戦闘規範」

<SF(67歩目)> 2017年に7年後の近未来を描いた作品。その後のウクライナでの戦争…

読書ノーツ
2か月前
4

「統計」と「ファーストコンタクト」SF。「統計外事態」

<SF(66歩目)> 読み口はとても軽いSF作品、タイトルの「統計外事態」で数学的なアプ…

読書ノーツ
2か月前
11

新しい「医療」系です「あなたの燃える左手で」

<SF(64歩目)> 「医療」と「文学」の一つの新しい形を楽しむ。 あなたの燃える左手で …

読書ノーツ
2か月前
14

昨年の12月、北海道で赤いオーロラが観測されました「赤いオーロラの街で」

<SF(63歩目)> 北海道の美幌町で「赤いオーロラ」が出たそうです。この原因でもある「太陽フレア」の問題が学べます。 NHK 北海道各地で「低緯度オーロラ」観測 夜空が薄い赤色に染まる 赤いオーロラの街で 伊藤 瑞彦 (著), 富安 健一郎 (イラスト) 早川書房 「63歩目」はニュースの「赤いオーロラ」についての作品です。 伊藤瑞彦さんのデビュー作でSF作品でもあり、日本伝統のパニック小説(「日本沈没 小松左京」からの系譜)です。 この作品は、「太陽フレア」によ