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わたしを映しだす…。

鏡の前に立つわたし、かくせない染みと皺

髪の毛は細く、痛んだ髪を見てはいられない。

わたしを映し出すもの全てを恨んでみても
わたしの内側はわたし自身では変えられない。

みにくい姿はりんごの籠を抱えた老婆のよう。

暗い淵を歩くわたしに
「なんでそんなに俯くの?何も悪いことをしてないのに」
心配してくれるあなたがいる。

温かな声がわたしをつつむ。
背中からまわる優しさの腕は、そっとわたしを抱きしめる。
わたしの強ばっていた肩の力はぬけ、
頑ななこの身をあなたに委ねたいと願っている
ほんの少しづつだけど…。

わたしの体は全身であなたの温もりをかんじている。
穏やかになる心と戸惑うわたしは交差する。

この世の中は、何かを求めているはずなのに
あなたは何も求めてはいない。

『疑う』わたしと『信じて』と願うあなた。

「疑い続けないで、もう僕だけをみて。」

まだ薄暗い朝のひかり
キッチンで珈琲を淹れる香り
「ありがとう」と声を掛ける。

わたしは…

優しくなりたい
心を籠めて願っている。







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