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「未解決事件は終わらせないといけないから」感想※ネタバレあり

面白いノベルゲームがやりたかった。ワクワクする新しい作品ないかな。
日報に書いたところ、このゲームをおすすめしてもらってすぐに購入。サムネイルは見たことがあった。以下、端的に感想を記す。

新しいシステムのノベルゲーム

ほかで散々書かれていると思うので詳細は割愛するが、情報を整理しながら推理していくシステムが新しくてとても面白かった。
感覚的にはマーダーミステリーのプレイに近かった。嘘の混じった断片的な情報とカードを得て、真実を追求していく手順が。
あと、涼宮ハルヒシリーズみたいな作品の時系列整理。あのワクワク感に近い。

シナリオの構成が面白い

簡潔に矛盾なくメッセージ性とギミックの両方を仕込むことができている。
ほどよい複雑さとワクワク感のある設定だった。
2時間ドラマのようなスッキリした後味。

UIがとても見やすい

複雑な思考に耐えうるUIが素晴らしい。
ピースが嵌ったときのキラキラ演出もすごく気持ちいい。
物語が進むとともにBGMに音が足されていくのも憎い。

ハードモードを所望

サクサクと話が進んでいくところが良い点で評価されているんだと思う一方で、もっと困難な情報整理パズルと推理に挑みたかったなぁとも思う。ストーリーがほどよい難易度で気持ち良かっただけに。

当てずっぽうで解決できてしまう

後半は自分の推理よりも先にパズルのほうが嵌っていってしまった。
完全一致しないと開かないくらいの難しさが欲しくなった。

どのキャラの情報か口調で推察できてしまう

情報がほとんどない序盤でも、ある程度読めてしまった。
語尾、一人称、呼び名などの手がかりがなければもっと悩めたはず。

嘘を暴く演出がもっと欲しい

全員嘘つき、という前評判を得ていたので相当疑ってかかっていたが、テキストを読んでいるだけで次々に明らかになっていってしまった。
「嘘をついている文章はこれ」と操作するシーンがもう少し欲しかった。もっと騙されたかった。

困惑した箇所

以下はゲーム自体のキモにあまり関係のない、いわば難癖のようなもの。このせいでつまらなかったという訳ではなく、少し戸惑ってしまったという感じ。

既に読めるカードを開くために対応するキーワードのある箇所まで遡らないといけない

この仕組みに気が付かなくて一度詰みかけてしまった。私だけ?
キーワードからカードを選択するという要素なので仕方ないと思いつつも、操作がやや面倒に感じた。
それでも3時間足らずでオールクリアできたけれど。

名前が一致する偶然がフィクションすぎる

メタ読みかもしれないが、システムで明示される珍しい名前の子供が偶然にも同じ漢字で2人いる説はさすがに薄いと思っていた。
ストーリー上、読みだけ一致していれば事件の動機になり得るので、せめてカタカナにしておくと良かったのでは。

108日後の計算が難しい

これって普通にそらで計算できるもの?
どこかに日付が明示されているのかと思って探したけれどなさそうだったので、Webで検索してツールを使用して解決した。

総論

もっと長い時間遊んでいたかったくらい、すっごく面白かった。
ちょうど短編小説を一本読み切ったような達成感を味わえた。
これは実況プレイを見るんじゃなくて、自分でプレイして悩みたいタイプのゲーム。インスパイアされた作品なんかも生まれる予感。

おまけ

フレデリックに「オワラセナイト」「サイカ」という曲がある。どちらもシングル曲。特に「サイカ」はプレイ中ずっと頭に流れていた。犀華ちゃんの読みはセイカらしいけど。


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