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読書感想文「マディソン郡の橋」

職場の先輩が紹介されていたので手に取りました。なんとなく記憶では「ラブストーリーだったかな?」ぐらいの感じだったのですが、読み進むうちに「生きる」ということについて、「人生」について、考えさせられる本でした。

勿論、素敵なラブストーリーではあるのですが…。

気に入った(なった)ところを引用します。

「世の中はどんどん組織化されていく。(中略)あらゆるものが決められた場所に収まり、どんなものにも定められた場所がある」

「人間はみんな同じわけじゃない。もちろん、これからの世の中で、うまくやっていける連中もいるでしょう。しかし、なかには、ほんの一握りかもしれないけれど、うまくやっていけない人間もいる」

「わたしたちは速く走れたし、強靭で、素早く、攻撃的で、頑丈だった。わたしたちは勇敢で、遠くに槍を投げ、素手で戦うことができた。けれども最終的には、そういうことはコンピュータとロボットがやることになる。(中略)要するに、人間はもう必要ではないんです」

「もうすぐ、カウボーイやそのほかの、自分のような人間は絶滅してしまうだろう。(中略)そこは、もう行き止まりなのだ。(中略)『絶対に、絶対に、絶対に二度とないんだ』枝の自分自身の先にはなにもない。彼の種族はもう死に絶えてしまったのだ」

「あはたがわたしのなかにいるのか、わたしがあなたのなかにいるのか、わたしがあなたを支配しているのかどうかはよくわからない。しかし、少なくとも、わたしは支配したいとは思っていない。たぶん、わたしたちは、いっしょに作り出した<わたしたち>という新しい存在のなかにいるんだと思う」

たった4日間だけの恋が、時間を越え人生を素晴らしいモノで彩ったのです。素敵だと思いませんか?

最後に一

「宇宙にとっては、四日間は四十億光年となんの違いもないのです」

私もそんなに若くはなくなってしまいましたが(恋するかどうかも、わかりませんし)、それでも、まだ時間は「永遠」に近くあるのだと信じ、これからの日々を楽しく、大切に過ごしていきたいと思いました。

ご興味のある方は是非一読を。

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