第57思 自閉症児の授業と私の精神科時代
先日、娘の授業参観でした。
情緒・自閉症児の支援学級3クラス合同で、3月のカレンダーを作ろうという内容です。
初めは「春の花と言えばなんでしょう?」等の先生の問いかけに、娘は挙手をして答えてたり順調だったんですが……。
「ではクロームブックを出して調べてみましょう」となると、娘は机からクロームを出すこともなく。
支援員の先生の促しにも応えず。
終いには立ち歩いて私のところまで来たので、
「何でちゃんとやらないの?」と思わず叱ってしまいました。
そしたら自分の机に戻って、突っ伏してしまった。
もう、授業の途中から放棄。
その後も「スクリーンを見てください」の先生の言葉に、画面を見ようとはしていたのですが、一番後ろの席だったので見えずらいのか泣き出してしまって、もう、乱れまくり。
小学校6年間で、45分の授業を最後まで受けられたことがないとは前々から聞いていましたが、やっぱり卒業間近でもダメでした。
普段は学年ごちゃ混ぜの支援級なので、基本はプリント学習。
理科の実験や英語の授業は通常学級で行うんですが、やはり最初だけいて、脱走したり、教室へ入らずに廊下で時間を潰していたりするそうです。
今回の授業参観では、いつもとクラスの雰囲気が違うことに戸惑っていたとのこと。
他の男の子も、やはり授業に身が入らず、クロームブックも出さないでいたのですが、後々聞いたら娘と同じ理由だったらしいです。
そういうところは敏感なんですね。
私も発達障害がありますが、授業は何とか出られていたのに、何で娘はできないんだろうとモヤモヤ。
だけど、ふと、思い出した。
私は若い頃に精神病院に入院してたことがあります。
その時のプログラムで、セッションやヨガなどのプログラムがありました。
それに参加することができず、部屋の後ろで見学してた。
ヨガとかラジオ体操とか、皆同じ動きをするのが恐怖で、やることもしないで、後ろから見てるのも気持ちが悪かったです。
セッションの会場に入ることもできず、入って自己紹介を促されると過呼吸を起こしてその場から倒れるように逃げてた。
小学校教諭だという患者に「何でそんな自己紹介もできないの?」と冷たく言われたことを憶えてます。
「何でできないことを解ってくれないの?」と思ってはいても、言い返すこともできず……。
ああ、当たり前のことができないのも、当たり前なんだと。
できないことが色々あっても仕方ないのだと、今回、自分と娘を照らし合わせて、考えることができました。
私は学芸会とかで劇をやるのが恥ずかしくてできなかった。
科白が出てこず、周りに色々言われてた。
そんな私でも、何とか生きてる。
それでいいじゃないかと、娘にヤキモキすることなく接して行こうと思いました。
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