花曇りも 一人花見にはいい…
花見は、青空のもと日差しの有るのが暖かで美しく一番いい。おだやかな春の陽射しを浴びながら、そよ風に揺れる桜を見たいものだが、一人で花見をするには花曇りもいい。周りに人が少なくなるし何よりもゆっくりと過ごせる。ここ数年は、一人花見が多くなった。バイトで忙しいのも一つの理由だがなかなか孤独な私にとっては一緒に花見をする人がいないと言う事が大きい。
一人でみる曇り空の下の桜も、桜の木の近くに行き見ることも出来るし自分だけの時間を過ごせるのが好きだ。
空の薄いグレイに桜の花の淡いピンク色がほんのりと映えて、そのコントラストがとてもしっとりとした風情を感じる事が出来る。
桜の木を見上げるとグレーの曇り空に桜の花の白が見える。空が青く晴れていたらもっと桜の花の白が映えるのだろうけれど曇り空に遠慮がちに桜の花の白が見えるのもいい。
濃いピンクの桜も春を感じさせてくれて好きだけれども淡いピンクや白の桜の花のほうが私は好きだ。控え目な可憐さがとても心にしみるものがある。
花曇りの花見を一人愉しむのも春を感じこれからも控えめに生きて行こうと思う自分の気持ちに重なりしみじみと過ごすことが出来てこれからの事をいろいろとゆっくり考える事が出来うれしかった。