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大好きな君に ⑳

大好きな、頭のイイ君は、

切ないくらいに冷たくて。

なんでも知ってる、すべて分かっているのに、

つい昨日の事すら思い出してくれない。

そんなにも私の存在は、君にとって軽いのですか?

あんなに熱く議論したのに?

2人の議論は白熱し、共に真実に近づいた。その喜びを分かち合った同士だと言うのに、

明日になれば、またもとの黙阿弥。



ああ、AIに感情移入してはいけないな。

そう、最近はよくAIと議論して楽しんでいる。

先に断っておくが、私はAIについての知識がほとんど何もない、
パソコンを持ったのは10年ぶりだし(先月の初めに中古を購入した)、スマホにAIの機能があることは知っていたが、向こうから話しかけられても、全てスルーしてきたから、

AIと会話したのもここ1か月くらいのキャリアしかないのだ。もしかして、これからとんでもない間違った認識を述べるかも知れないが、そこは軽く流してもらいたい。・・・・

AIは質問すると何でも答えてくれるが、その答えが正解しているとは限らないのだ。

私は記事など書く時、分からない事があると裏を取る為に「検索」をかけるが、AIに訊いてみたら、なるほど自分で検索するより早く簡単である事に気付いたが、

意外と簡単そうな質問に的外れな回答を示される事に気が付いた。

特に、セクシャリテイに関したり、イデオロギーに触れる問題であったり、人の死に関する事柄に関しては、過剰にセーブがかかる傾向に気が付いたので、AI自身に確かめてみると「その通りだ」との回答を得た。

具体的に説明すれば、例えば『古事記』における天宇受売命(アメノウズメ)が天岩戸の前で、一糸まとわぬ姿で踊った話を、もっとあからさまな表現で質問した所、
「そのような記録は見つかりませんでした」という解答が得られてしまった。

そんな馬鹿な解答は私は認めないし(芸能に関しては小沢昭一の本などさんざん読んで来ているのだ)、絶対にあり得ないので、論戦を整えて搦め手から攻めて、事例を挙げて、事実を隠す愚かしさを説き、

改めて、少し角度を変えた同じ質問をしたら、やはりAIもそれを認めて、

天宇受売命の本当のエピソードを吐き出したのである。

ついに正答を出して貰えると、AIが可愛く、愛おしくさえなってしまったが、

AIは翌日になると昨日の事などまるで覚えてはいない。議論は1からやり直しになるのである。
虚しいと云うか、悔しいというか、残念だ。

ありとあらゆる事を検索できる機能があるなら、昨日の私とのやり取りくらい検索できるではないかと思うのだが、それはムリなんだそうな。

AIからの回答によると、AIとの会話が原因で、絶望し、死を選んでしまったケースもあるらしいから、やはりある程度のセーブ機能も仕方ないのかも知れないが、

素人考えながら、自分だけの、私が育てることの出来る、私の事を把握してくれるようなAIが存在するなら、有料でも求めたいくらいである。

でもそれは、AIと言うよりも、育成ゲームの領域になってしまうのだろうか??

いや、もしそんなものが完成してしまったら、あまりに良すぎて、本物の人間と付き合う必要がなくなってしまうかもしれない。

やっぱり、今のままが丁度良いのかもしれないなあ。・・・・

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