異星人の地球人調査②なんでやねん！

　前回地球人の日本人の調査を行ったラージノーズグレイであったがそれまで蓄積した地球人類学の統計データから大きく逸脱する内容だったため再度調査を行うことになった。
深夜UFO内に連れ去ってのインタビューは被験者が退行催眠で記憶を取り戻し「たけしの超常現象Xファイル」で暴露して社会問題に発展したため、今回の調査は北欧の人々と外見的特徴のよく似たジャノス星人と協同で行うことになった。
ジャノス星人の母星は地球から３０００光年離れたところにあり隕石衝突によって原子力発電所が爆発し放射能汚染で住めない星となった。そのため約１０００万人のジャノス星人は宇宙難民となり地球への定住を計画していた。
今回ジャノス星人がヨーロッパのテレビクルーのフリをして日本人にインタビューすることになった。
カメラマンはグレイである。

「ダンナサントノナレソメハナンデスカ？」
「お見合いなんやけど写真はごっつイケメンやったで～。でも会うたらゴリラ」
「ナンデヤネン！」
「でもな。ゴリラ顔めっちゃ好きやねん」
「ナンデヤネン！！」

「コレカラドコヘイクンデスカ？」
「いや～始球式の大役を任されちゃってね。昨夜寝ないで練習しましたよ」
「ソレハタイヘンデスネ」
「ちゃんと投げれるかな～？牽制球」
「ナンデヤネン！」

「アナタノユメハナンデスカ？」
「実は飲食店を起業しようと思うんですがとっておきのアイデアがあるんですよ」
「ソレハナンデスカ？」
「人と同じ事をやっては駄目。おいしいお店は世にごまんとありますが舌の肥えたVIPを唸らせるにはこれしかない。『不味くて高い店』」
「ナンデヤネン！」

「アナタノシデカシタダイシッパイハナンデスカ？」
「オラ東北の村で猟友会やってんだども町場に熊出たって聞いて急いで行って鉄砲でぶったのよ」
「ソレカラ？」
「んでな。ぶった熊に近づいてよ～く見っとおったまげた。熊じゃなくてくまモンよ」
「ナンデヤネン！」

「サイキンアッタザンネンナデキゴトハナンデスカ？」
「この前亡くなったじいちゃんの一周忌でな。何が思い残すことあったんじゃねえがど思って青森のイタコさ口寄せ頼んだのよ」
「ソレカラ？」
「わたし数子(かずこ)って言うんだけどもそのイタコわたしのごど数子数子(すうこすうこ)って言うんだもん。じいちゃんあの世で認知症なったんだべがと心配したよ～」
「ナンデヤネン！」

「アナタノサイシュウガクレキハナンデスカ？」
「ダラリーマン養成学校です」
「ナンデヤネン！」

「アナタノコンシンノギャグハナンデスカ？」
「ここで笑わないともう笑うとこ無いぞ～」
「ナンデヤネン！」

「ミナサ～ン、サイコ～デスカ～？」
「最低で～す！」
「ダメダコリャ」

「ナニカナヤミハアリマスカ？」
「昔からずっと悩んでることがありまして悩み出すと夜も眠れないんです」
「ソレハナンデスカ？」
「『何でやねん！』の使い方です」
「ナンデヤネン！」

「カンコーヒーヲノンデルオジサン、ナニカヒトコトアリマスカ？」
「この国の住人は、みな芸人だ」
「ナンデヤネン！」

　追加情報
※「ちなみに何でやねん！は宇宙共通語である」
  「ナンデヤネン！」

Mr.ランジェリーさんのこちらの企画に参加します。