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現世のトラウマと前世の記憶を辿る その2

セッション 1  幼少の記憶

まず軽く膝がふれる程度に向き合って椅子に座る。
私が体験、勉強したどのエネルギーワークも、まず相手の領域(体に触れたり、その人の感情の中)に入っていいか許可を得ることが一番最初。

彼の「今からあなたの記憶を共有する許可をもらってもいいですか」との問いに、私が合意してセッションがスタート。

最初の質問は、
「一番幼い頃の記憶で信頼を失った悲しい事を思い出せる?」

それは、幼稚園か小学低学年の時、大好きだった祖父に左利きであることをいつも批判されたことだった。
毎年夏休みになると家族で祖父のアパートに泊まりに行っていた。
でも食事の時間になると緊張した。
理由はいつも「まだ左手で食べてるのか」と言われたから。私にとって左利きは、意識などした事がない身体の一部だったから、それを好きな祖父に非難される事はかなり悲しい事だった。だからと言って祖父を嫌いになる事はなく、それ以外はいつでも好きな祖父だった。
祖父は第一、第二世界大戦時代を生きた明治生まれの人だったから、当時左利きは日本人として良いイメージではなかったのだろと年を追うごとに理解はできるようになった。

2番目の質問は、
「じゃあ、それ以前で同じような気持ちになった記憶を覚えている?」
でもその記憶はなかったので、

「では母親の子宮の中にいる時の記憶に戻ってみて。」

「え?!子宮の中に戻る?」

それはかなり難しい。だって子宮の中のイメージがまず浮かんでこない。
今でこそ、一般人が映像でお腹の中にいる子供の顔の表情までわかってしまうけれど、当時はまだそれは一般的な事ではなかったから。
考え込む私を見て、
「これはイメージでいいから。あまり深く考えず、イメージとして子宮に中に戻る感覚で大丈夫」

それでも、何度もイメージしてみたけれど上手くいかず、なぜか身体が拒否しているみたいな感覚がした。
瞑想を始めて、日によってなかなか入れない、そんな感覚に似ていた。

そして身体や頭がまだ準備ができていないようだったので、その日のセッションは終わりにすることになった。

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