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祖父と俳句とドライブ #1

GWにやったこと書きたいです。

#1 姫路城(兵庫) 祖父と俳句←いまここ
#2 ピカソ キュビズムとは(京都・大津)
#3 書店はしご(梅田) 実母にnote垢身バレか?
#4 初上陸の九州 旅行計画の立て方(福岡)

仮タイトル だね

日本滞在期です。

書く前の率直な所感

私のnoteにおける得意分野は、お役立ち情報です。しかし、ジャンルを自分の思い込みで絞るのはもったいない気がします。もっといろんなことを書いていきたいです。旅行記うまくかけるかな?

ふだん、外国に滞在しています。たまに、日本に旅行しにきます。

5ヶ月前の正月も日本に滞在していました。そのときはnoteを書けませんでした。なんでだろう。うまく記事にできなかったので、旅行記に苦手意識があります。

とはいっても、旅行の思い出を整理して置いておくのは、いいことだと思っています。

リベンジです。



姫路城に行く導線

まず、GW期間中にて日本に滞在するにあたり、実母と日程調整をしていました。母から提案が。まとめると

GW おじいちゃんの日帰り旅行に同行してみる?
俳句つくるんだって。

うれしい

祖父は、俳句歴40年のベテランです。88歳。月に1回は、祖父と父(運転手)の2人で日帰り旅行をしています。俳句を作る旅です。父えらすぎ。

いままで、私は俳句に興味がありませんでした。

なんか、noteをはじめてから俳句に興味が出てきた気がする。

ここ3ヶ月ほどかけて、ちょくちょく母に電話で俳句のことを話していたので、話を通しておいてくれたみたいです。ちょっと行きたいかも。

早起きかもしれないけど大丈夫?

母の気遣い

時差ボケに負けずに、早起きできるかな?覚悟をきめました。

当日の朝

がんばって早起きしました。父が運転する車に乗ります。わたしは、後部座席。祖父を助手席に乗せて出発です。

旅行先は、姫路城とのことでした。昨日に決まったそうです。いつもは、俳句の名所に行くそうです。(父目線では)地味な川やほこらが多いそうです。今回は姫路城。目的地は、私でも楽しめる場所になりました。祖父の配慮でしょう。めっちゃ愛じゃん!?ありがとう!


高速にのって、大阪の高槻市から兵庫の姫路市まで行きます。1時間ほどでしょうか。会話で繋ぎます。

早朝の高速道路はスムーズでした。5月の風に乗せて車が心地よく走ります。天気は晴天。緑と爽快感がすごい。いろんな車がビュンビュンです。

前の車を指差して、祖父がつぶやきます。

あれは、コペンかいな?

おじいちゃん、もしかして車に詳しいの?

父が的確かつ端的に回答します。コペンとは、車種の名前です。スポーツカーです。珍しい車なので、思わず指を指してしまう祖父の気持ちが少し分かります。

久しぶりの日本の山の景色が嬉しかったです。普段のわたしの生活範囲では、赤土の崖が多いもので。

唐突に祖父から

ためしに車の中で俳句を作ってみて?

むちゃぶり だね

ドキッとしました。いままで、リラックスして日本の山脈にうっとり優雅な想いを寄せていたのに、急に創作物の注文が舞い込んできて焦ります。

…優雅な想いを寄せて?それはウソです。ほんとは、早起きと寝不足でウトウトしていました。

さて。祖父の注文に答えたいです。いそいでiPhoneのメモアプリを起動します。脳みそをフル回転させます。

俳句をみます!

俳句は、まだよくわかんないです。
私の中で、俳句は作るものではなくて、組むものだと認識しています。素材を組み替えて、コラージュしていく感覚です。うまく伝えられません。

ちょっと紹介してみますね?

わたしは、noteで文章を書く時、4000字で投稿して、そこから、いらない部分を削って3000字にします。
俳句でも同じことをしています。

STEP1
5文字〜7文字のパワーワードをメモアプリに羅列

STEP2
並べる。組み替える

STEP3
1番いらない文字を削る

STEP3
削った部分に むりやり季語をいれる

完成!こんなかんじです。

携帯を操作していると車酔いしそうになります。あ、ヤバいぞと思って急いでカバンから薬を取り出します「酔ってからでも効く!」って本当に効くのでありがたいです。

カッと集中して、ひとまず、俳句を10個組み終わりました。けど、スッとぼけた顔でいろいろ質問してみます。

以下、会話が続きます。祖父のセリフは、私の脳内変換でPOPになっています。録音していませんので、実際の言葉は覚えていません。ニュアンスでお伝えします。

私|Q.俳句がよく分かんないけど、どうやってつくるの?ほら。季語の語彙力が無いからよく分かんない。

初心者っぽい質問

祖父|A.「5月 俳句」で検索して、そこからインスピレーションをもらうと良き!

もう一度書きますが、
祖父の言葉をPOPに脳内変換してます


祖父|なんて検索結果でた?ほら!詠んでみなはれ

えええぇ…めっちゃ急かすじゃん…

私|今回は、姫路城に行くから、それっぽいのだと、「新緑の 名城公園 散策す」かなぁ?

必死に検索します

祖父|イイじゃん!"新緑"は便利だから良き!季語が分からなくても、「春」「5月」で乗り切ればよし!どうしてもこだわりたいなら、ワシがぴったりな季語を提示しちゃる!ガハハ!

え!めっちゃいい!

もっと質問してみます

私|Q.おじいちゃんは、そもそも、なぜ俳句なの?和歌や川柳の道も選択肢にあがると思うけど

疑問その1

祖父|A.和歌は文学的に美しくないとイカン。川柳は、おもしろくないとイカン。俳句は属人的でワシに合ってる。

性格の問題?

私|Q.個人的な悩みなんだけど、文章に感情を込めるのが苦手なんだよね。分析的で冷たい俳句になることが多いんだけど、それでいいのかな?祈りをこめるとうまくいくことが多いんだけど。

迷いのある私

祖父|A.それでヨシ!風景の美しさを俳句に込めるもヨシ。喜怒哀楽を込めるのもヨシ。難しいことは考えずに、とりあえず、作ってみせよ!やってみなきゃわからん!

た、たしかに!

私|Q.おじいちゃんは、俳句を作り続けて40年だけど、過去の作品をみて、「恥ずかしい」って思うことはないの?

(私は過去のnoteがたまに恥ずかしいんだ…)
(文章が下手だから…)

祖父|A.ない。懐かしいと思うだけ。

キッパリ

Q.よい俳句をつくるために必要なことは?

初心者質問ブチかまし

A.美しい心で詠むこと。将棋の指し方で人の性格が分かるように、俳句も、詠み方で人が分かる。
俳句はマジで哲学だかんね!

哲学なの?

Q.最近、chatGPTが流行っててさぁ。AIが作った俳句と、人間が作った俳句を見分けられる自信がないんだけど、やっぱりおじいちゃんは、俳句を見て作者が分かったりするの?

なんでもAIの話題につなげる孫

A.作者はすぐ判断できるようになるよ。"らしさ"が文からにじみ出る。お前さんも俳句を2〜3年続けていれば、分かるようになるさ。

人間の可能性を諦めない祖父

祖父|Q.なぜ、おぬしは、俳句に目覚めたのじゃ?

祖父からの逆質問

孫|A.おじいちゃんから、俳句をもらったけど、よく分かんなかった。その俳句さ。歳事記(季語の辞書)に載ったおじいちゃんの代表作なんでしょ?凄さを理解したいけど、全然わかんないの。
漫才の面白さとか美術品の貴重さとか。まぁ、見ただけで「やべぇ!」のは分かるだけど、さらに解説者の話を聞いて、知識がはいって「さらにやべぇ!」みたいの分かるみたいな。
創作物を評価したり、言語化したり、そういうのをして、さらに創作物への愛みたいなのが増すと思うんだよね。
うってかわって俳句はムズい。
TVの俳句の番組あるじゃん?ダウンタウンの浜ちゃんの奴。先生の俳句の添削の解説が全然わかんないの。分かるようで分かんないの。それが悔しくて。
創作物をちゃんと評価できるようになりたい。
つまり、「おじいちゃんすげぇ!」ってなりたいワケ。

ごちゃごちゃ感情

父|俳句を作るよりも、俳句を見て楽しみたいってこと?なんというか。小説で例えると、小説を作る側になるんじゃなくて、小説を読む側になりたいってこと?

父、ナイス要約

私|そういうこと!読む側になりたい!ひとまず俳句を見て、理解できるようになりたい!

伝われっ!

祖父|俳句への理解を深めるには、作るのが手っ取り早いぞ?

あー。なんかそうかもー

私|Q.俳句への理解が深まり、俳句が上達するにはどうしたらいい?

祖父|A.応募せよ。

あー。すっごいわかるー

私|Q.ちなみにおじいちゃんの俳句は、歳事記に何個載ってるの?

祖父|A.わからぬ。20句くらいかのぉ…

私&父「すごくない!??!」

私|Q.へんな下心かもしれないけど、歳事記に載りたいから、歳事記の編集者さんの好みに寄せて俳句を作ることはあるの?

いやらしい質問

祖父|A.意識して作ったことはない。自分の好きなように俳句を作ってるだけ。

なんか変な質問してゴメン💦

私|そういえば、あまってる歳事記ある?貸してほしい。新品のだと、高くつく気がしていてまだ買ってないや。

祖父|20年あまり使ってた古い歳事記ならある。それでよいかの…?歳事記といっても、ジャンルがあっての…。春だけの歳事記やら、花だけの歳事記やら…。

歳事記=季語の辞書

いろいろ会話をしていたら、高速の料金所を通過しました。下道に降ります。姫路城が近づいてきました。

祖父|ところで、おぬしの俳句はできたか?

っっっ!?(ヤバい)

iPhoneのメモに溜めたキーワードたちを眺めながら、勇気をもって発言してみます。

私|初心者だけど許してね。
「5月だぞ! 屋根ひらくコペン 空の青」

祖父「……!」

祖父|コペンは商標だからアウトじゃ。だが、この句はいいぞ!ワシは思いつかん。若いのぉ…ええのぉ…(興奮気味)
ここは、コペンじゃなくてオープンカーじゃの〜。場所が高速道路というのも伝えたいところかの?空の青さを伝えるのもええが、クルマの屋根が開いておって、まっさきに感じるのは、春の風じゃろ?違うか?

「オープンカー 5月の風で ぶっ飛ばす」

なんてどうじゃ?若いじゃろ?
夏の風は"薫風くんぷう"を使うと良いぞ?。季語じゃ(ドヤ顔)

薫風くんぷうと 父開発の オープンカー」

な?どうじゃ?お前さんの父は誰ぞや?!となるか?まぁ、よい!よいぞ!ガハハ

早口のおじいちゃん 珍しくない?

ここで気付きました。コペンという車種は、父が開発に携わっています。オープンカーを作るために、父はイタリアへ出張していました。昔のことなので忘れていましたが、祖父は覚えていたみたいです。

祖父と父と私の思い出が混ざった俳句ができまきた。3世代分の合作です。めっちゃイイネ!

さて、そろそろ到着します。

駐車場から姫路城まで、こっそり父とお話しました。
「今日のおじいちゃん元気だね」「言おうと思ってた。元気やね。」

うれしい!


小休憩

姫路城の記事を書きたかったのに、長いです。ごめんね。やっと姫路城です。まだ続くよ!サムネは自分で撮りました。カラッと優しい風が気持ちいい抜群の観光日和でした。

いったん投稿します!

もくじ

#1  姫路城(兵庫) 祖父と俳句←いまここ
#1.5  姫路城のつづき
#2  ピカソ キュビズムとは(京都・大津)
#3  書店はしご(梅田) 実母にnote垢身バレか?
#4  初上陸の九州 旅行計画の立て方(福岡)


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