そこの虫、部屋から出ず頭から出ず。
困った。今日は何もする気になれない。そんな日があってもいいと思えられたのなら、それでいいのだが、決してそんな日はあってはいけない。何かしなくてはと思いつつ、暑いのか寒いのか分からず、毛布を抱いてベッドに横になっている。薄茶色の気味悪い天井に、口髭をはやしたおっさんが張り付いている。今日は何を食べようかと言って去っていった。足を天井に向けて伸ばし、その勢いで跳ね起きる。その勢いに紛れて、ベッドの足がガシガシと床を削り食らう。俺もおなかすいたな。冷蔵庫の横に御当地のマグネットが