やまだれおな

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  • 日々の記録

    虫の背中に乗るくらい小さい人が歩いても道はできる。

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    丁寧な暮らしには程遠くても、テキトウな人に適当な彩りがある。そんな一品をどうぞ。

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    読んだ本を紹介します。

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    旅行の記録です。誰かの役に立てばいいですが、基本ぼくの友人向けて書いています。

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    ニュースのかんそうをまとめました。

最近の記事

そこの虫、部屋から出ず頭から出ず。

 困った。今日は何もする気になれない。そんな日があってもいいと思えられたのなら、それでいいのだが、決してそんな日はあってはいけない。何かしなくてはと思いつつ、暑いのか寒いのか分からず、毛布を抱いてベッドに横になっている。薄茶色の気味悪い天井に、口髭をはやしたおっさんが張り付いている。今日は何を食べようかと言って去っていった。足を天井に向けて伸ばし、その勢いで跳ね起きる。その勢いに紛れて、ベッドの足がガシガシと床を削り食らう。俺もおなかすいたな。冷蔵庫の横に御当地のマグネットが

    • 見返りを求めないのがなぜ美徳になるのか

       極端な話、死んだら名声が得られるとしても、だれも死を選ばないだろうと思う。死ぬなら、天国で幸せに暮らせられればいいが、そんな保障はない。現実的にいえば、働いたらその分お金がもらえる。もらえなかったら不満。お金を払えば相当のサービスが得られる。コスパが悪いと不満。話を聞いてやったから、おれの話を聞かなければ、不満。  このように、ある行為に見返りを求めるのはどうしてだろうか。資本主義ゆえか。しかし資本主義をよく知らない。人間、ひいては動物の習性のためなのかも、実際、僕には全く

      • 筋トレをすると自己肯定感が上がる【日記】

        昨日(2024/05/19)、朝起きてシャワー浴びずに、本を読んだ。集中できて一冊読んだ。それでも、まだ、11時。もう一冊読める!オレ意外とデキるな!なんてうつつを抜かしていると気がつけば16時。何をしたか覚えていない。つまり、何もしていない。動け!と思ってカメラを持って散歩にでかける。小降りの雨に打たれながら、カメラをいじってみた。 シャッタースピードとか、ISO感度とか、よくわからないないけどカリカリいじりながら、撮ってみた。奥まった道を歩いて、すこし陰鬱な場所にいった

        • アートと生きる

           僕は自分が他者の考えの受け売りでできていることを知っていながら、さも自分が生み出したかのように思索して語りだす、その性格が嫌だ。しかし、人間が、無から何かを生み出すことはできるのだろうか、とも思う。それは芸術家の所業だ。僕は、それから、程遠く、俗的でまだまだ成熟していないと思う。  旅を振り返って、復興について考えていると、アイデアが浮かんだ。津波を恐れて築き上げた無機質な防波堤。それにカラフルな絵を描けば面白いかもしれない。そう教授に言うと、「おれは何にでも絵を描けばいい

        そこの虫、部屋から出ず頭から出ず。

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        記事

          4月の読書感想文

           3月末、体調を崩したが、せっせと動き回った。小田実『何でも見てやろう』の効果が残っている。効果抜群だ。3分の1も読んでないし、ずっと小田“みのる”だと思っていたのだが。  回復しつつあると、大学が始まるというのに、またあちこち旅を始めた。穴水町にも行った。父親くらいの年の集団にまじり、彼らの頼もしいこと、自分のか弱いこと、いやほど知らされた。なんだ、復興なんて、何も進んでないじゃないか。悶々とした。  悶々としたので、ガザについての本(宮田律『ガザ紛争の正体』)を買った。し

          4月の読書感想文

          3月の読書感想文

           去年の冬より雪が降った。たまに訪れる暖かい日には蚊柱がたった。茶柱と違って、縁起もくそもない。大量の虫が網戸に張り付くので気持ちが悪い。誰か暖冬と言ったか、そんなことは山奥では関係ない。0度に近づく夕暮れ、雪が降り、寒さに耐えかねたユスリカが部屋の電気にたむろする。室内灯のカバー裏には死骸の影が映る。どうやって入ったのだろうか。彼らを除いて他のユスリカたちは下に落ち、それらを拭い去ったティッシュも雪も下に落ちる。渡辺佑基『ペンギンが教えてくれた物理のはなし』で物理を勉強しよ

          3月の読書感想文

          風刺画

           最近は風刺を全面に出した絵が流行っているようですが、もっと皮肉った笑える絵がいいと思います。  風刺画について書こうとおもったきっかけの絵は、夏ノ瀬いのさんの絵です。絵の中には「それぞれのキャパシティー」とつづられ、泣き叫び助けを求める子とそれを助ける子が描かれています。  矢とキャパシティーについての言及がよくされるため、そのことについて触れないでおきましょう。  僕が思うことは、この絵(「風刺画 矢」で検索)を見た人が自分のキャパシティを見誤るだろうということです

          しずかに生きる

          辻村深月『ツナグ 想い人の心得』  感情の揺れが少なく、ゆったり読める本です。まさに、僕らが死と向き合うようで、とても静かです。  「死」とは誰もが避けたくても、また、多くの人が拒絶をもってしても、向き合わなければならない問題です。後悔や自責の念にかられたり、恐怖を感じたりします。あるところでは、その感情を煽るような商法が採用されているのも事実です。しかし、時間がかかっても、死と向き合う準備をしなければいけません。  「死者に会うことは、誰かの死を消費するということと同

          しずかに生きる

          冷たい出来事の温かい本

          辻村深月『朝が来る』  本の重要なキーワードを抜き取って綴るので、まっしろな頭で読みたいという方は本を手に取り読んだ後、戻ってきてください。  退屈しない展開が望まれる分厚さですが、期待は裏切りませんでした。あっという間に読み終えました。読書メモを取る間も惜しんで没頭しました。これからの人生、他人事と思っていたことが自分に降りかかるかもしれないと考えさせられました。  この本のキーワードは不妊治療でした。事はこのひとつの点から派生し、多くの問題を露わにしていきます。  恥

          冷たい出来事の温かい本

          【山奥4】幸せとは

           僕は幸せ者だと思います。大学生になるまで大切に育てられてきたこと、今も仕送りをもらっていること、地元を離れ疎遠になった友人から心配してもらっていたこと、バイトや授業にあくせくせずゆったりとした日々を過ごせること。よく考えてみれば自分一人で成し遂げた幸せはありません。なので僕はこれからもきっと誰かとその幸せをかみしめて生きていくのだと思います。  山奥さんも「人間は他人と関わらずに生きていくことができない。他人と助け合い、影響しあって生きていくのは普通のことだ」と言っていま

          【山奥4】幸せとは

          【山奥3】幸せ馬鹿にはなりません

           今は、とても変わったどこにもいないバカに落ち着きたい僕です。小さい頃は頭の悪いクソガキでした。今回はこんな書き出しで始まる山奥さんの投稿をもじって書きます。既にもじっています。自分を語るのは苦手ですができなくはないので頑張ります。  幼い頃、祖父が亡くなり、しかし僕には死なんてわからないわけですから、チューブにつながれた祖父を見て、「スパゲティみたい」といったそうです。本なんて読まないし、生きる意味なんて考えもしませんでした。中学2年までは好きなことだけやっては、よく怒ら

          【山奥3】幸せ馬鹿にはなりません

          【山奥2】多分僕の話

           山奥さんの投稿に呼応するのは暇だからではありません。そうしなければいけないのです。(#2)  僕には自分の能力を過信する癖があります。ある集団では常に自分が優れているものだと思い込んでしまいます。相手を見下す癖ともいえるのでしょうか。相手の秀でた能力を目の当たりにした瞬間、どっと衝撃を受け、僕はまた自己優勢の思い込みに浸っていたのだと思い知らされます。これを何度も繰り返すものですから、もうどうしようもないし、どうにでもなるわと、投げやりになるのです。だから繰り返すのでしょ

          【山奥2】多分僕の話

          【山奥1】僕小説冒頭

           とても暇なので、山奥さんのnoteに文句をつけてやろうと思います。同じ山奥の人として。  とは言っても、はじめの投稿は自己紹介でしたので文句のつけようがありませんでした。  他人のnoteを読むと書きたくなります。しばらくやめていたnoteを再開しようと思いました。文化的な生活を目指していますので、読んだ本や観た映画などを投稿しましょう。また、文章の質を高めたいと思いますので、文才に長けた方の投稿に倣って書けたらといいと思います。  ところで、僕は「僕」という一人称に

          【山奥1】僕小説冒頭

          風邪

           おきると体がだるくて、それから5日間からだを自由に動かすことができなかった。実際は2日目や4日目は熱が下がって楽になったので、掃除やドラマ鑑賞にせっせと体を動かし、熱が入って寒いんだか熱いんだか。熱のときの悪夢には襲われなかった。熱は苦しくない。それは薬のおかげ。しかし、咳やくしゃみで体力は消耗され、頭や喉の痛みで食にありつけず、上がったり下がったりする熱に精神を疲弊させた。いよいよ神頼み。そういえば今年はまだ詣でていなかった。  ネットの情報を鵜呑みにする馬鹿はいねぇか、

          普通 最果て

          又吉直樹『東京百景』   僕はよく変わっていると言われ、当の本人もそう言われることを喜んでいます。そのためか変わっていると思われる行動に出たりします。恣意的な変わり者の気がして、僕とは一体何者なのか、と悩んでいます。  キャラとしての変わり者から本当の変わり者になるためには、理想を掲げ、現実に打ちのめされる経験を何度も繰り返す必要がある気がします。本著では、そのような場面がたくさんありました。僕も東京の文化に揉まれ、多くの刺激を得て、もっと自分に新しいニューロンを埋め込み

          普通 最果て

          考える月にします

           2024年も例年通りの早さで3月に突入しました。年始早々、石川県能登地方の地震で北陸各地で甚大な被害が発生しました。現在も11625人が避難生活を余儀なくされています。(令和6年能登半島地震による被害状況等について(令和6年2月28日14:00現在))  何か行動に移せねばと焦りますが、不安を抱えたまま現場に足を運んでも、かえって迷惑なると思われますので、3月は世の中に目を向けることにしました。  3月は東日本震災があった月です。それは2011年3月11日14時46分に起こ

          考える月にします