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#014 日商簿記3級 仕訳問題対策「キホンver①」

こんにちは。奈須大貴です。

私は「会計リテラシー向上委員会」というYouTubeチャンネルにて、日商簿記検定3級の対策講義などを公開しているのですが、今回は簿記3級の中でもかなり重要な仕訳問題についての解説記事を書こうと思います。

今後、不定期ではありますが、
「日商簿記3級 仕訳問題対策」をシリーズとして投稿していきます。
今回は、「キホンver①」ということで書いていきます。

問題→回答→解説の順序で記載していますが、
解説は、講義やテキストなどで基本的な内容を理解している前提での記載になります。
一度も、勉強したことがないという方は、市販のテキストなどで勉強してから、この記事の問題を解き、解説を読むようにしてください。
私が運営するYouTubeチャンネル「会計リテラシー向上委員会」でも、簿記3級の対策講義を公開していますので、そちらでの学習についても、是非、ご検討ください!!!
※チャンネルは、こちらからご覧になれます。

簿記3級の取得を目指す方々にとって意味のある記事にしていきたいと思いますので、当シリーズの最後まで、お付き合いいただけますと幸甚です!!!

では、やっていきましょう!!!
今回は、問題1~3です。

【問題1】
(1)札幌商事から商品15,000円を仕入れ、代金は掛けとした。
(2)札幌商事に対する買掛金15,000円を現金で支払った。
(3)宇部物産に商品30,000円を売り上げ、代金は掛けとした。
(4)宇部物産に対する売掛金30,000円を現金で回収した。

【回答】
(1)
(借方)仕入15,000/(貸方)買掛金15,000

(2)
(借方)買掛金15,000/(貸方)現金15,000

(3)
(借方)売掛金30,000/(貸方)売上30,000

(4)
(借方)現金30,000/(貸方)売掛金30,000

【解説】
(1)仕入という費用の発生、買掛金という負債の増加

商品の売買を行った際に、代金は後で支払うという約束がなされることがあります(これを「掛け取引」といいます)。
今回は、掛けで商品を仕入れたということですので、仕入という費用が発生し、それと同時に(あとで代金を支払う義務である)買掛金という負債の増加となります。

(2)買掛金という負債の減少、現金という資産の減少

あとで代金を支払う義務(買掛金)について、その義務を実際に果たしたということですので、買掛金という負債が減少します。
今回は、現金で支払ったということですので、もう一つの側面は、現金という資産の減少となります。

(3)売掛金といいう資産の増加、売上という収益の発生

掛けで商品を売り上げたということですので、売上という収益が発生し、それと同時に(あとで代金を受け取る権利である)売掛金という資産の増加となります。

(4)現金という資産の増加、売掛金という資産の減少

あとで代金を受け取る権利である(売掛金)について、実際に代金を受け取ったということですので、売掛金という資産が減少します。
今回は、現金で受け取ったということですので、もう一つの側面は、現金という資産の増加となります。

【問題2】
(1)以前、掛けで仕入れた商品のうち、品違いのため3,000円分を返品した。
(2)以前、掛けで売り上げた商品のうち、欠陥により4,000円分が返品された。

【回答】
(1)
(借方)買掛金3,000/(貸方)仕入3,000

(2)
(借方)売上4,000/(貸方)売掛金4,000

【解説】
返品時には、「逆仕訳」を行います。
逆仕訳とは、もともとの仕訳を取り消す仕訳のことです。
ですので、まずは、もともとの仕訳を考えます。
そして、その仕訳を取り消す仕訳が回答となります。

(1)仕入れ時の仕訳
(借方)仕入3,000/(貸方)買掛金3,000
※金額は返品に対応させています。

(2)売り上げ時の仕訳
(借方)売掛金4,000/(貸方)売上4,000
※金額は返品に対応させています。

【問題3】
(1)商品25,000円をクレジット払いの条件で販売した。なお、信販会社への手数料1,000円は販売時に計上する。
(2)信販会社より、決済代金を差し引かれた残額が当座預金口座に入金された。

【回答】
(1)
(借方)クレジット売掛金24,000/(貸方)売上25,000
(借方)支払手数料     1,000/

(2)
(借方)当座預金24,000/(貸方)クレジット売掛金24,920

【解説】
クレジット売掛金の問題です。
クレジットカード会社(信販会社)への手数料は、「①販売時に認識する方法」と「②入金時に認識する方法」がありますので、問題文の指示に従いましょう。

(1)商品25,000円を販売していますので、売上という収益の発生(貸方)です。今回は、クレジット払いの条件で販売していますので、クレジット売掛金という資産が増加(借方)します。しかし、信販会社への手数料1,000円は販売時に計上とのことですので、クレジット売掛金の金額は、販売代金から手数料1,000円を差し引いた24,000円です。手数料については、支払手数料という費用の発生(借方)として仕訳を行います。

(2)信販会社より、当座預金口座に入金されたとのことですので、当座預金という資産が増加し(借方)、クレジット売掛金という資産が減少(貸方)します。

今回はこれで以上となります。
日商簿記3級 仕訳問題対策「キホンver②」は、後日公開予定です。

最後に、私が運営するYouTubeチャンネル「会計リテラシー向上委員会」では、簿記3級の対策講義などを公開しています。
ご興味のある方は、是非、チェックしてみてください!!!

チャンネルは以下よりご覧いただけます。
http://www.youtube.com/@kaikeiliriterashi

「簿記の5要素」と「仕訳の基本的な考え方」の解説はこちら。 https://youtu.be/Mcs1YoqA4M8
例題を使って仕訳の基本的な考え方を解説している動画はこちら。 https://youtu.be/ELXZxrpHyRE

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