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小学校そばのマンションに、子育て世帯が住めない……

私が子どもの頃に住んでいた地域には、家のすぐ近くに小学校がありとても便利でした。

しかし数十年が経ち、私がかつて住んでいたその地域は、高齢者が大半を占める街になってしまいました。

小学校の児童数が激減し、閉校になるかもとのニュースを耳にしましたが、なんとか継続しているらしいです。

そんな折、小学校のすぐそばにマンションが建設されることになりました。
市長の判断によるものだそうです。

小学校に通う子どもを持つ家族には、うれしいニュースでした。

最近、子どもを狙った事件が後を絶たない中、小学校への登下校の見守りが容易なのです。
安心して生活できる環境をつくる意味で、このマンションは朗報だったはずです。

ところが残念ながら、期待通りにはなりませんでした。

近くに老朽化した市営住宅があります。取り壊すことが決まっていました。

この市営住宅の入居者から優先的に、入居できるようにしてしまったのです。それも格安の家賃で。

市営住宅の入居者は、高齢者ばかりでした。

つまり、小学校のすぐそばのマンションには、ほとんど高齢者が居住することになってしまいました。

仮に、マンションが4LDKだったら、親と一緒に住もうと考える、子育て世代もいたかもしれません。

2LDKでは、難しいでしょう。
そもそも、2LDKでは、子育て世帯だけでも、手狭に感じられるかもしれません。

建築で費用がかさむのは、トイレやお風呂など、水回りです。

2LDKばかりの部屋を作るより、4LDKばかりにして、部屋数を減らした方が、経費は少なくて済んだはずです。

4LDKばかりにして、一般の子育て世代を優先的に入居できるようにしていれば、この地区の子ども達は増え、小学校の子どもも増えたかもしれません。

しかし、結果は違いました。

小学校のすぐそばのマンションは、部屋数は多いものの、多額の経費を使って、高齢者が住むマンションとなってしまいました。

市長の判断は、妥当ではなかったと考えられます。


日本の政治は、高齢者に偏重しているのは間違いありません。

税金に限りがある以上、「高齢者福祉」と「子育て支援」の両方に、ジャブジャブお金を投入することは不可能です。

高齢者偏重の政治では、日本の未来は暗いのではないでしょうか。

いつも高齢者のリハビリをして、給料をもらっている私が言っても、説得力はないですが。

今回のマンションの件は、高齢者支援よりも、子育て支援に力を入れるのが、妥当だったと考えるのは、私だけではないはずです。

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