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「カレー部長」の由来/原点

こんにちは。カレー部長です。新しく知り合う方から「なんでカレー部長なの?」と聞かれることが増えました。一言でお答えするならば、「大学時代に『カレー部』というサークルのリーダーをしていたから」です。

以上…と思ったのですが、カレー部の活動は、私の「働くこと」に対する原点にも関わるお話ですので、自己紹介も兼ねて、この機に少し詳しく記しておこうと思います。読んでいただけたら嬉しいです。

すべては大学時代の副専攻から

 大学時代、TVや出版業界に興味があった私は、本来所属する学部とは別に、副専攻のような形で情報学を学んでいました。授業は主に平日の夕方〜夜間にかけて行われており、授業終了後はいつも、お腹をすかせた仲間と一緒に大学近くのカレー屋で授業の感想を語りあうのが習慣に。固定メンバーはおらず来たい人が来るスタイルで、ときには講師の先生が来てくれることもありました。参加要件はカレーを食べるだけ、というハードルの低さが功を奏したのか、この活動は非公式な社交の場として(手前味噌ながら)学生のあいだで人気を博し、次第に「カレー部」と呼ばれるようになっていきました。

カレーの模擬店を出店することに

 大学の最終学年が見えたころ、せっかくだから文化祭にカレーの模擬店を出そうということになり、私は二つ返事で責任者を引き受けました。しかし、引き受けたあとに、意外と大変だと気がつきました。
 模擬メニューの定番といえば、チョコバナナ、たい焼き、かき氷など。いずれも材料の数が少なく、調理が簡単なのが特徴です。翻ってカレーは、材料の数こそ多くはないものの、切ったり、炒めたり、煮込んだり…。家庭で作るのは簡単ですが、量産するとなると、調理工程にかなりの工夫が必要です。しかも、カレールー単体で売ることはできません。ごはんは?炊飯器の電源はどこから?そもそも、そんな大きい炊飯器を調達できるのか??
 メンバーで喧々諤々の議論を行い、出した結論が「キーマカレー&ナンを売る」。ナンは、業務用スーパーで売っている「ピタ」を焼いて使います。これでご飯問題も解決。さらにキーマカレーなら、材料はひき肉と玉ねぎだけですむうえに、ナン(ピタ)との相性も抜群です。
 そうと決まればあとは動くだけ。情報通でフットワークの軽い友人が「俺、ちょっとアメ横でスパイス見てくるわ」と自転車にとびのる。絵のうまい友人は「それなら私は看板を描くね」と絵筆をとる。自宅が大学に近い友人は「私のうちで玉ねぎを切っていいよ。たまねぎは冷凍すれば目が痛くならないから、事前に冷凍しておくね。」と、かゆいところに目の届くオファーをくれる。口下手だけど仕事の丁寧な友人は、私の大の苦手な会計業務を引き受けてくれました。こうして、オペレーションの数々が決まっていきました。
 それまで私は、何かを成し遂げる時は自分で手を動かしてきました。でもその時は、メンバーのみんながそれぞれ特技や個性を生かして役割を担い、手を動かしてくれたのです。私は「カレー屋さん」という旗を降って、全体のスケジュールを管理しただけ。もちろん、抜け落ちた作業のフォローで手を動かすことはありましたが(ひき肉の輸送のため自転車を走らせました)、基本的に手を動かしたのは、メンバーのみんなでした。

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完売して、すごく儲かった

 そして文化祭当日。カレーを売っているのは私たちだけでした。しかも、情報通の友人の特製スパイスレシピや、目の痛みを気にせずに刻めた玉ねぎのおかげで、味はかなりの本格派。模擬店の場所も目抜通りに確保することができ、「これはいけるのでは」というみんなの期待どおり、二日間とも、文化祭終了時刻を待たずにカレーは完売しました。中には、リピートしてくれるお客様も。その結果、メンバー全員で居酒屋で盛大な打ち上げを行えるぐらいの利益が出たのです。
 私はとても感動しました。模擬店を通じて、お客様に「美味しい」と喜ばれ、メンバーからは「楽しい」「記念になる」と喜ばれ、オマケに最後にはみんなのお財布を開かせることなく、美味しいお酒を飲むことができた。これ以上素晴らしいことがあるでしょうか?

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「社長になりなさい」

 この体験の素晴らしさを、飲み会の席でカレー部の友人に話しました。彼はその時すでに経験を積んだ新聞記者で、”大人の学び”として、副専攻に通っていたのです。彼は私に、こう言いました。

「あ〜カレー部長ね、それはね、社長の仕事だよ。社長になりなさい」

そうか、社長になると、こんなに自分も楽しくて、仲間に喜ばれて、お金までもらえるのか!深く腹落ちした私は、「社長になる」ことを一つの目標に、社会人の道を歩み始めました。そして就職してからあっという間に11年がすぎました。
 さすがに、無邪気に「社長になりたい」言える時代はすぎ、少しの分別も身についてきました。でも、今でも目指す方向は変わっていません。

私は、

・仲間が能力を発揮できるチームを作り
・良い製品/サービスを社会に送り出す仕事を
・自分がハブとなって動かしていきたい

です。

 働くことの原点は、私にとってはカレーの模擬店です。その気持ちをハンドルネームに込めました。

 いつか、この文章を読んでくださっているあなたと一緒にお仕事する機会があるかもしれません。暑苦しくてすみません。カレー部長は、こういう人間です。是非一緒に、素敵なものを、世の中に送り出していきましょう!






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