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國學院大學博物館 春の特別列品「恋とさすらいの系譜―源氏物語と平安文学」―國學院大學図書館の名品―をもっと楽しめる!おすすめ本5選

注目の特別展にあわせて、CUMAGUSおすすめの5冊を紹介するマガジン
「特別展・企画展をもっと楽しめる!おすすめ本5選」

今週は、國學院大學博物館で開催されている春の特別列品
「恋とさすらいの系譜―源氏物語と平安文学」―國學院大學図書館の名品―(4/20~6/16)をピックアップ。
本日のブックリストはこちらです!


企画展紹介

源氏物語では光源氏の須磨流謫が叙情豊かに語られます。
多くの和歌を引用しながら織りあげられるその叙述は、古来、名文として読み継がれてきました。
しかし、主人公が流離する物語は、光源氏に固有のものではありません。

伊勢物語の昔男、竹取物語のかぐや姫、さらに源氏物語の玉鬘や浮舟といった女性たちなど、さすらう人びとの姿は、平安文学のなかに繰り返し語られてきました。
そして、光源氏や昔男などの場合、その流離はかなわぬ恋と結びつけられています。
平安文学において、恋とさすらいは、作品を形成する主要なモチーフのひとつであったということができます。

 平安文学における恋とさすらいは、個々の作品にどのように語られ、後代の作品にどのような影響を与えていくのでしょうか。
本展では、國學院大學が所蔵する平安文学関係の写本や絵巻等の展示を通して、源氏物語と平安文学における恋とさすらいの系譜をたどってみたいと思います。



オススメ本① 名場面で味わう源氏物語五十四帖 (KKベストブック) 竹内正彦 (著)


http://www.bestbookweb.com/book.php?num=899
著者名:竹内正彦 (著)
出版社名:ベストブック
定価:1,980円 (本体1,800円+税)
四六判:312ページ

【千年もの間、時空を超えて読み継がれてきた『源氏物語』この長大な古典文学の全貌を名場面とわかりやすい現代語訳で詳説!】

『源氏物語』は平安時代に成立した物語文学である。
およそ千年にわたって読み継がれ、今なお多くの現代語訳が出版されているほか、外国語にも翻訳されており、『源氏物語』は日本を代表する古典のひとつとして認知されている。
しかし『源氏物語』は古典であるとともに、すぐれた文学作品である。そこに描かれた表現世界には、今ここに生きるわたしたちの心を大きく揺さぶるものがある。だからこそ、千年もの間、『源氏物語』は時空を超えて読み継がれてきたのでもあった。
本書は『源氏物語』五十四帖それぞれの「名場面」を読み味わいながら長大なこの物語の全貌を一冊で理解することをめざした入門書である。
(ベストブックホームページより)

著者の竹内正彦先生(國學院大學教授)は、5/18に公開されるオンライン展示解説
「源氏物語と平安文学 ~恋とさすらいの系譜~」を担当されます。
詳しくは前掲チラシの裏面へ!

オススメ本② 源氏愛憎 源氏物語論アンソロジー (角川ソフィア文庫)田村 隆 (編著)


https://www.kadokawa.co.jp/product/322302000957/
著者名:田村 隆 (編著)
出版社名:KADOKAWA(角川ソフィア文庫)
定価:990円 (本体900円+税)
文庫判:208ページ

【紫式部は地獄に堕ちた!?  源氏物語をめぐる読者たちの愛憎を紐解く】

成立から千年の時を経て世界文学となった『源氏物語』。
現代では押しも押されもせぬ名作として愛読される本書の評価は、時代や評者によって毀誉褒貶があった。
紫式部は狂言綺語の罪で地獄に落ちたと説く『宝物集』、愛ゆえに二度現代語訳した与謝野晶子、長すぎると苦言を呈した芥川龍之介、紫式部が和歌を重用した意図を探る馬場あき子……。
精読ゆえの論難から読まず嫌いまで、古今それぞれの一家言をめぐる読書史アンソロジー。
(KADOKAWAホームページより)

オススメ本③ 精選 折口信夫 第II巻 文学発生論・物語史論(慶應義塾大学出版会)折口 信夫 (著) 岡野 弘彦 (編集) 長谷川 政春 (解題)


https://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766425499/
著者名:折口 信夫 (著) 岡野 弘彦 (編集) 長谷川 政春 (解題)
出版社名:慶應義塾大学出版会
定価:3,080円 (本体2,800円+税)
四六判:292ページ

【折口信夫の最後の弟子が
後世に残す
折口信夫のエッセンス
生涯のテーマであった「日本文学の発生論」の展開】


本シリーズは、折口信夫(1887年~1953年) の学問研究および釈迢空の筆名で発表された詩歌の作品をも含めた、全著作からのアンソロジー。編者は、最後の弟子であり、歌人でもある岡野弘彦。以前から心に秘めていた師・折口信夫の精選の「詞華集」である。

折口は生涯に亘って何を求めたのか――。若い人々の篤い心で読まれることを企図している。

折口信夫の生涯のテーマであった「日本文学の発生論」。日本人の心の始原の言葉とはなにか、文学を押し動かしてきた力とはなにか、を重層的に問い続けた折口の展開を、本『精選Ⅱ』では「貴種流離譚」や「笑いの文学」、「源氏物語論」などの物語史とともにとらえるものである。
(慶應義塾大学出版会より)


オススメ本④ 歌枕歌ことば辞典 増訂版(笠間書院)片桐 洋一 (著)


http://shop.kasamashoin.jp/bd/isbn/9784305701862/
著者名:片桐 洋一 (著)
出版社名:笠間書院
定価:3,630円 (本体3,300円+税)
四六判:624ページ

【和歌独特のことばや、歌に詠まれた名所を知る!】

古典和歌にのみ使われる言葉、約830語を見出し語としてとりあげ、用例にそって解説。
和歌をはじめ、その影響下にある様々な古典文学に親しむためのガイドブック。付録満載。昭58年角川書店の増訂版。
(笠間書院ホームページより)

オススメ本⑤ 平安かな書道入門(雄山閣)根本知(著)


https://www.yuzankaku.co.jp/products/detail.php?product_id=8926
著者名:根本知(著)
出版社名:雄山閣
定価:2,420円 (本体2,200円+税)
B5判:104ページ

【「光る君へ」題字揮毫・書道指導の著者が教える「平安かな」の魅力】

2024年、NHK大河ドラマ「光る君へ」題字揮毫および書道指導を担当した気鋭の若手書道家による、平安時代の「かな書道」入門。紫式部も書いた美しい〈平安かな〉の世界へ優しく導きます。

筆について、紙についてといった初歩的な事柄から、平安時代の代表的な古筆と伝承筆者の紹介、実際の筆の持ち方、運筆についてなど、鑑賞と実践の両面から「平安かな書道」の魅力を一般読者にもわかりやすく解説。
図版・写真等全ページオールカラーで掲載。
(雄山閣ホームページより)

あとがき

國學院大學博物館で開催されている春の特別列品
「恋とさすらいの系譜―源氏物語と平安文学」―國學院大學図書館の名品―(4/20~6/16)
おすすめ本5選、いかがでしたか?
今週は「源氏物語」をはじめ、平安文学の重要なモチーフである「恋」と「さすらい」
思いを伝える「歌」や「書」にちなんだ5冊をセレクトしました。

マガジン「特別展・企画展をもっと楽しめる!おすすめ本5選」は毎週水曜日更新です。
今後も注目の特別展・企画展を取り上げていきます。お楽しみに!

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